家族に愛されすぎて困ってます!

甘草 秋

17話 二人きりの朝


6月14日朝7時  近衛家の食卓にて


「母さんおはよう」
「おはよう春ちゃん!朝ご飯出来てるから食べちゃって」
「うん」



「ごちそうさま。いつも朝早くからありがとう母さん」
「いいよ♡春ちゃんのためだし」
「そうかそうか。よしよし」
「ウフフ♡春ちゃんのなでなで気持ち良いなぁ疲れが一気に吹き飛ぶよ」
「それはどうも」

 何で俺は、朝から母親をなでなでしなきゃいけないんだ?まぁ、母さんにはいつもお世話になってるし、これくらいは全然してあげたい。

 今日の朝は母さんと二人きりだ。
 瑠美姉と瑠奈姉は大学の事で朝早く家を出て、里姉も生徒会の仕事で早く出た。真子はまだ寝ている。

「ウフフ♪朝から春ちゃんを独り占めだぁ」
「わー。母さんに独占されちゃーう」

 ここはノリで振り切る。

「おっと、もうこんな時間だ。早く着替えなきゃ」
「あー春ちゃん行かないでー。何処に行っちゃうのー」
「自分の部屋ですけど......」
「ここで着替えて〜」
「変態か!!」
「ここで脱いで〜」
「訴えるぞ!」
「ここで裸になって〜」
「ほぼ同じ事を3回も言うな!俺は脱がないぞ!」
「えーケチー」

 息子の裸を見たいとか、俺の親はどうにかなってしまったようだ。まぁいいか、早く準備しよ。
 自室で着替え、歯を磨き、顔を洗う。携帯を持ちメールが来ているか確認しておく、もしかしたら、大星や柔風や大星からメールが来ているかもしれないからな。大星を二回言ったのは触れないでくれ。

6月14日 午前7時40分  通知なし

 フフフ!やはり予測通り。通知は何も来ていない、分かっていたさ!俺は未来予知ができるからな!ワッハッハ!ていうか、大星と柔風ともまだメールアドレスを交換してないんだった!テヘヘっ

「辛い現実を受け入れたくない......。彼女欲しいなぁ」
「春ちゃん!私が彼女になってあげる!」
「もしもし警察ですか?覗き魔を捕まえました」
 





 


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