家族に愛されすぎて困ってます!

甘草 秋

3話 スマホゲームと朝の目覚め


「はぁ〜。疲れたー」

 お風呂上がりに自室のベッドで横になる。まさに至福の時だ。こういう時は、無心で居たい。
 でも、リビングで家族の異性達が色々と話してたんだよなぁ。
 内容は聞かなかったけど、何か必死でジャンケンしてたし。学校でジャンケン大会でもするのかなぁ?

「まぁいいか。考えても無駄だろ」

 お風呂に入る前に瑠奈姉と会議をして、二度と俺の卑猥な妄想をしないよう念を押しといたけど。
 ......まぁいいか。日本には思想の自由が許されているから。とやかく言う筋合いは......無いのか?

「後は、真子の絵本を読んであげて、ゲームして寝るか」

 即座に頭の中でスケジュールを決め、俺は真子の部屋へ向かった。




「......寝たか」

 ふぅ。今日もしぶとかったぜ。
 真子の奴、なかなか寝付いてくれなかったな。
 まぁ睡魔を我慢している所が可愛いかったりもする。......い、いや。シスコンじゃないからね?本当だよ?

「よーし。ゲームゲーム」

 俺には最近ハマっているゲームがある。アプリにあるバトルロワイヤルゲーム。
 まぁ簡単に言えば戦争だ。

「あの人、オンラインになってるかなぁ?」

 あの人というのは、ゲームの中で知り合った友達。つまりネットの友達だ。
 最近この人とよくこのゲームをやる。
 プレイヤー名は「カズ」。
 も、もちろん男だぞ!多分。チャットでしか話した事ないけど。
 ちなみに俺のプレイヤー名は「ハタ」だ。特に理由は無い。

ハタ) 今日も一緒にやろうぜ!
カズ)おーけー!今日もバンバン倒してやるぜ!

 その後俺は、0時までゲームをしていた。





「ん......んん......ん?な、何だ、この柔らかい感触は?」

 反射的に揉んでしまった。

「い、嫌。らめぇ」

 ん?この声は?誰だ?

「だ、誰だぁ?............って!おいぃ!里姉!こんな所で何やってんだよ!」

 里姉が俺の横で寝ていた。しかも、下着姿で!

「たーくんのエッチ......」
「エッチって............は!ご、ごめん。里姉......」

 手の柔らかい感触は里姉の胸だった。
 あーなんてこった。姉の胸を揉むとか弟失格だぁ!
 
「いや、でも!里姉が隣で寝てるから悪いんだろ!ていうか自分の部屋で寝なさい!」
「だって......せっかく勝ったんだし......」

 勝った?何に?..................そうか!昨日のジャンケン大会か!くそぉこういうことか......

「それでも......何で下着だけなんだよ......」
「暑かったから......てへっ!」

 く、くそぉ。今のてへっ顔で、完全に目が覚めてしまった。里姉、恐るべし......

「んんっ〜はぁ〜。ほら、早く朝ごはん食べに行こ!」
「ちょ、ちょっと!頼むから、服を着てくれー!」

 春鷹の朝は、いつも騒がしい。
 

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コメント

  • ノベルバユーザー337201

    1
  • レモンティー(*´∀`*)

    今回も最高でした!

    4
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