クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!

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169話 登録

「ようこそ!海と貿易の街ガレンディアへ。通行料は40シルバー、ここの市民なら市民証を見せてくれ。」

ガレンディアねぇ。
当然ながら知らない地名だ。
するとリリアが耳に口を寄せ告げてくる。

「ガレンディアはガイドミル王国から国一つと森を越えた先にあるダレン王国の貿易拠点の一つだったかと。たしか以前冒険者時代に立ち寄ったことがあります。」

うーん。
予定ではガイドミル王国の隣国であるセレン聖教国に行くつもりだっんだけど………まあいいか。

「あぁ~、手間かけるようですまないんだが、僕らは新米冒険者で森の中で師匠と修練に励んでたんだが、そろそろ実戦に挑んでこい!ってこと言われて放り出されたんだ。それで金は無いんだが、金になりそうな魔物の素材はある。これで何とかならないだろうか?勿論換金した額の一割くらいは貴方の手間賃にしてくれて構わない。」

どうだ!この絶妙な言い訳!
ネット小説の主人公達の言い訳トップクラスの実力がある、からの門番への手間賃!こんな高等テクニックを使えるなんてネット小説様々だな。

「ん~?あんたらが新米冒険者ねぇ~?そっちの坊主はともかく他のは戦いが出来そうもねぇがな?」

門番が疑わしそうにヒスイとエミリアさんを見ている。

「そんな視線さらされるの嫌なんだけど!そんなに気になるなら実力見せてあげようか!?」

ヤバい、ヒスイは思考より先に感情で体が動くタイプだった。

「いやいや、流石にお嬢さんに手は出せないよ。………まぁいいか。案内するから着いてきてよ。…………ちょいこの人達を案内するから一人で門番頼めるか?」

何だ。結構融通の利く人なんだな。
助かったよ。

門番に案内されて街に入る。

「ううぉ!凄い町並みだな!」

元のの世界で言うところの地中海の海辺の町並みみたいだ。
坂道の多い町並みで白亜の家。
住宅がそれぞれの個性を持ちつつも全体として統一感がある。
そして海の近くの市場。

「おぉ!お前にもここの良さが分かるか!?良い町だせここはよ。人も良いし、発展してる。この国の経済の大動脈なんだ。」

自分の街に自信を持っている良い門番なんだな。

「さて、着いたぞ冒険者ギルドガレンディア支部だ。ギルド会員ならここで素材を買い取ってくれるだろう?」

ヤバい。
実際僕らの中に冒険者居なくない?
確かリリアは魔族になったときに冒険者ギルドカードもしょうめつしたって言ってたけど………。
リリアの方に顔を向ける。
するとリリアは任してくださいとばかりに頷き話し出す。

「すいません。我々半人前になるまでは登録をするなと師匠に言われてまして、登録してからになるのでちょっとお時間をお掛けします。」

その言葉に門番は少し驚いている。
流石に怪しいか?

「………立派な人なんだなお前らの師匠は。俺も元の冒険者だから分かるが結構大変で命を落とすことも多い仕事なんだ。なのに最近は取り敢えず冒険者に成っとくか。みたいな適当なヤツが多くていけねぇ。今時あんたらみたいなのがいて嬉しいよ。」

まじでこの門番さん良い人過ぎだ。
もっと人を疑って!!
まあお陰で助かってるんだけどさぁ!

「………そいやあんたら素材っぽい物を持ってないが……?」

「あぁー、[ボックス]を持っててそれに入れてるんだよ。」

本当は[アイテムボックス]なんだがな。
[アイテムボックス]持ちの人間はそこそこ珍しく新鮮な食材をより遠くまで簡単に運べるので重宝されるらしい。
国によってはスキル持ちの情報にさえ値段がついてしまう程だそうだ。
エミリアさんの件もあるし、なるべく目立たないようにしないと。

そして遂に門番さんはドアを開ける。
おお!中はアニメとかであるような冒険者ギルドって感じ。
ギルドの受付カウンターとボードに貼り付けられた依頼書、そして併設された飲み屋にて酒を飲む冒険者。
ここでテンプレの新人イビりがあるのかなぁ?
それとも気の良い先輩が色々世話してくれたりするのかなぁ?

「失礼するぜ。えーと今日はサリーちゃんの日か………ガルドさんいるか?」

カウンターのサリーと呼ばれた受付嬢さんの前まで行くとサリーさんが返答した。

「ギルドマスターは今日は居ませんけど?」

サリーさんは顔をあげてこちらを見上げている。
素朴だけど容姿が整ってて可愛い人だ。
よく学園ものの漫画だと普段教室ではあんまり目立たないけど、イメチェンしたらめっちゃ可愛くなってモテまくる、でもモテることになれてなくて旨く対応できない!的なキャラっぽい。
顔をじろじろ見ていたせいかヒスイに蹴られた。

「あんまりジロジロ見ない!」

お前は主人公の幼なじみのツンデレキャラか!!
とはいえあんまり人を見てるのも失礼だし門番さんの会話に耳を傾ける。

「そうか……なら俺の用事はまた今度で良いわ。…で本命はこっち、こいつらは冒険者登録したいらしい。」

「新人冒険者さんですか!!嬉しいです!是非とも頑張ってください。」

やけに喜んでくれるな。
客が少ないのか?

「私!いつか自分の担当した冒険者さんからAランカーが出ることが夢なんです!」

「へぇー。面白い夢だな。出来るだけその夢を叶えれる様に努力するよ。でも何でAランカーなんだ?SSSランカーとかSランカーとかじゃないのか?」

「SSSランカーどころかSランクですら普通あり得ないですよ。Sランクになるには、同じくSランク以上の冒険者一人の推薦及びギルドマスター二人の承認が必要ですし、普通、国に2,3人しかいません。権力は中規模貴族にも匹敵する凄い存在なんですから。なので一般的に冒険者のトップはAランカーなんです!そのAランカーを私の手で産み出したいんです♪」

へぇー。
Sランクってほんと凄いんだな。
リリアさんいわく僕らの実力はSSランククラスって話だけど…………やっぱり僕らはかなり強いんだなぁ………まあ慢心はしないけど。

「では登録しますのでこちらへどうぞ!」

案内されてサリーさんと僕ら四人が他の部屋に連れられて入る。

「では血を一滴お願いします。」

針を渡された。
………この世界に来てすぐなら針で自分を指すなんて出来なかったと思うが、腕をボキボキにされたり、足をぐちゃぐちゃにされたり、腹を抉られたりしたからなぁ。
えい!
今では何のためらいもなく自分をさせる。
僕もかなり異世界に染まってしまったようだ



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コメント

  • 紅裂 魔宏

    投稿おっつつ♪ いつもワクワク楽しく読んでますw 頑張ってください♪ 応援してます!w

    0
  • 白髪

    投稿お疲れさまです (*´∀`)♪

    0
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