クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!

TNKt_k

124話 新たな生活

「ムギュギュ!!」

「あぁー。飯か?」

ラズリが僕に飛び付いてきたのは飯の催促の為のようだ。
ニキスの様に言葉を交わすことはできないが、[ティム]の効果によってラズリから「飯!飯!飯!」って感情が伝わってくる。

「うーん。イノシシかぁ。無難なのは鍋かな?リリアやニキスは何が良いとか有りるの?」

「私は美月様が好きなもので良いですよ。勿論、鍋でも問題ありません。」

「私もリリ姉と同じですが、しいて言うなら熱い物は苦手なので………………、っ!べ、別にマスターの選んだ物に文句が有るわけではないです!何でも食べます。」

リリアもニキスも別に何でも良いみたいだ。これは鍋で決定かな?
ニキスは猫だからなのか、猫舌で熱い物は苦手みたいだし、早めに鍋から出して冷ましといてやろう。
ラズリには特に何も聞いてないけど、アイツはどんなものでも旨いって言って平らげるから聞くまでもないな。

[アイテムボックス]から鍋を取り出して火を掛ける。
鍋はダンジョンでの探索用に貰ったもので、何十人前もの料理をいっぺんに作れるほどのサイズだ。
鍋だし、適当材料を鍋に放り込んで作ろう。

この面子の中で料理が出来るのは僕だけで料理は僕の仕事だ。
リリアさんは冒険者生活も長かったり、メイドとして仕事をやってはいたものの、この世界は調理法そのものが充実してないのであまり料理の幅がなくてあまり料理をするのに向いてない。
この世界は焼く、煮込む位しかないみたいだからな。
まあ、食材自体は最高に旨いからそれでもいいんだけど。

そして他の二人、ニキスは単純に作ることができなくて、ラズリに至っては人型じゃないし、そもそも料理中に食器や調理器具ごと食材を食べてしまうことしか予想できない。
僕は引きこもりを一年間やってたし、そこそこ旨い飯を作れるので暫定的に料理番だ。

鍋が煮たってきた。

「うーん。そろそろかな?」

「すみません美月様。私がもっと精進していればお手を煩わせることはなかったのですが………………。」

「リリアが気にすることはないと思うよ。文化の違いだからね。これから理解していってくれればいいさ。」

リリアは、少しでも早く料理を覚えて僕に料理番をさせないようにしようとしている。
というよりは料理以外の全ての雑事をリリアが、やってくれているから料理位は別にやっててもいいんだけどなぁ。

「さて、ニキスのは早めに取り分けておくか。………………ほれ、ニキス。」

僕は鍋からニキスの分だけ、小皿によそって渡す。

「ありがとうございます!マスター。」

そして、そのままラズリの分を少し大きめの皿によそう。

「ムギュギュ♪」

そして、僕とリリアは鍋を付つきながら食べよう。

「じゃ、食べようか。」

ラズリはもう我慢が出来ないとでも言うかの様に皿に飛び込み、料理と同化しながら、溶かすように食べている。

「あ!あ!あちゅっ!はふっ、はふっ、………………おいしい。………マスターおいしいです。」

ニキスも猫舌ながらおいしそうに食べている。
やっぱり喜んで食べてもらえていると嬉しいものだな。



食事後。

「はぁー旨かったなぁ。」

「はい。とても美味しかったです。」

結構食べたけど、鍋の中は殆ど減ってない。
まあ、こうなることを知っていて多めに作ったんだけどね。

「ラズリ残りは全部いいよ。」

「キュ♪」

ラズリは皿の上から鍋の中に飛び込み残りを全て吸収する。
そんな皆の様子を見てから、地面に横たわり、日が落ち始めて緋色になりだした空を眺める。
3ヶ月経ってここの魔物も簡単に倒せるようになってきたし、実力も着々と上がっていると思う。
生活も安定してきたし、あとは本格的に島外脱出を頑張らないとな。
…………?なにか、引っかかかるな。

「うーん。何か忘れてるような?」

思い出せないけど何か重要な約束が有ったような?
何だっけ?
空を眺めていると視界の端に大きな木が写る。
あれは世界樹とか言う名前の木で、直径20kmはあるこの島の何処からでも見えるほどの超巨大な木なんだけど………………。
!何か思い出せそうな………………。
そう言えば何であの木が世界樹だって知ってるんだっけ?
この距離だと[高位鑑定]が使えずまだ鑑定したことは無かったのに……………………

「あっ!」

ヤバ!
そう言え謎の女の声との約束が有ったの忘れてた……………。

「………………ま、まあ、僕らの問題が一段落したらって話だったし、別に3ヶ月後でも全然問題ないな!………………恐らく。」

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コメント

  • ペンギン

    やっと、思い出しましたか...
    ずっと思ってたんですよねぇ...

    0
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