クラス転移で仲間外れ?僕だけ◯◯◯!

TNKt_k

112話 真の仲間

さぁ、早速始めよう。

「[アイテム創造]!」

!!!?
今まで感じたことのない勢いでMPが消費されていくのが分かった。
オーガの血丸薬とジェネラルオーガの素材は、それぞれ眩い光になって、融合した。
あまりの光に目を開けていることが出来ず、目を閉じてしまう。
そして、目を開けると目の前には赤い液体の入った小さな小瓶がある。
早速鑑定しよう。


鬼神薬

この薬を飲んだ者は、鬼のごとき力を短時間得ることが出来る。
しかし、他者の魔素が体内に入ってくるので、ジビレや激しい痛みを伴う。また1日に3滴以上使用すると、魔素汚染によって体が魔物に変質してしまい死ぬ。


「嘘だろ……………」

鬼神薬の効果を見たが、死ぬこと無く魔物になれるような効果で無いことに落胆して、膝をついてしまう。

「美月様!?っ!」

リリアさんは怪我が酷いのに僕の心配をして、こっちに来ようとしている。

「いえ、僕はなんともないのですが………………。[アイテム創造]で創ったこのアイテムを[高位鑑定]したんで思った効果を得ることが出来なかったので………………。」

「そうですか……………えっ!?[高位鑑定]ですか?美月様は[高位鑑定]も習得してらっしゃるので?」

ん?
何でそんなにビックリしるんだ?
[高位遮蔽]で幾つかのスキルを隠してたってことは伝えたのに?

「えー、そうですが………それが何か?」

「………一体何時からそのスキルを?」

「この世界に来たときからですが…………。」

いったい何でこんな質問をしてくるんだ?

「…………ということは、…………私のステータスもご覧になってたんですか?」

!?
そうか!
リリアさんはまだ、僕に自分の本当の仕事の事をバレてないつもりだったんだった。
リリアさんが僕を色々助けてくれたりしてたから、てっきり教えて貰ってたと勘違いしてた。
まだ、リリアさんから直接国王直属情報隠密部隊の人間であることを聞いてなかったな。
時間はあまりないけど、丁度良い機会だし、お互いの立場を共有しよう。

「まあ、そうですね。始めからリリアさんのステータスは知ってましたし、称号欄も見てました。」

「っ!………………じゃあ、なんで私にあんなに優しく接してくれたんですか?………………私は美月様の敵だったんですよ?」

「…………失礼かもしれないですが、始めはただの打算でした。
[高位鑑定]でリリアさんの本当の仕事を知って、僕の信用を得ようとしてくることは想像出来ました。なので、僕から弟子にしてとお願いすれば承諾してもらえると思いました。
異世界に来て力のない僕が力を得るには丁度良いと思ったんです。」

「だから出会って間もない私に対していきなり弟子になりたいって言ってたのですね。」

「はい。始めはそうでした。ですが、貴方の弟子になり指導を受けていくうちに、打算なく僕の事を大切にしてくれてることに気付いたんです。この世界に来て力がなくて、この世界の人間はおろか、クラスメイトにも馬鹿にされる中、リリアさんは力のない僕の為にアドバイスくれたり、全力で教えてくれたり、時には笑いあってくれたり、そんな貴方となら敵味方を越えて本当の仲間になれるんじゃないかと。………すいません仲間なんておこがましいですよね。」

つい熱く語ってしまった。
リリアさんはどう思っているんだろう?

「私も…………です。私も美月様と本当の仲間になれたら良いなと思ってました。
…………前に私が冒険者をやっていたというのは言いましたよね。
[高位鑑定]を持っているならご存知とおもいますが、私は冒険者Sランクというくらいでした。冒険者Sランク以上というのは一般的に人外と言われる程の強さがあります。ですが、その私ですら次元が違う存在に出会ってしまいました。
そこで私は諦めてしまったんです……………冒険者を続けることを。
私が全力で何をしても歯牙にかけないほどの強さが彼にはありました。彼に比べれば私の力なんてちっぽけなものでした。
酷いですよね私、美月様には弱いことを肯定し、努力をしなさいなんて言ったくせに逃げたんです。
そして、力を捨てた私が振り返った時には、なにもありませんでした。
そこそこ話していたギルド仲間も、他の人も、力の無い私を必要としてなかったのです。そして、国を流れ歩きこの国でメイドをやることになってもそれは変わりませんでした。所詮力のある私しか必要とされてなかったのです。
ですが、美月様に出会って変わりました。美月様は力の無い私も大切にしてしてくれました。
美月様はたった数日で私が諦めていた力なんて関係ない…………真の仲間、その可能性を教えてくれました。
それで今、敵であった私の事を大切に思っていてくれたことを知れました。本当に………………嬉しいです。」

リリアさんでも歯が立たないそんな存在がいるのか……。

「じゃ、僕ら力の無い者同士仲良くやっていけますかね?」

「きっと。………………でもこのままだと、その前に私が死んじゃいますね♪」

「そうだ!何か手だてを考えないと。」

たが、そう言う。リリアさんの顔は笑顔でとても嬉しそうだった。
しかし、折角お互いの心の中身をさらけ出して仲間に成れたんだそう簡単に終われるわけないな!

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