異世界戦国記

鈴木颯手

第零話・転生

—おめでとうございます!元気な男の子です!
—おお!でかしたぞいぬゐよ!これで我が弾正家も安泰じゃ!
…うるさいな…、今は眠いんだ。寝かせてくれよ…
—しかし、一向に泣かぬの。もしや死んでいるのではないか!?
—いえ、呼吸は整っていますし泣かない子かもしれませんよ?
—うむ、それならいいんじゃが…
—ふふ、殿は心配性ですね。
…なんだよ、さっきから…ん?
眠気を押し切り目を開けるとそこには見たことないおっさんがいた。
…誰?
「おお!いぬゐよ!三郎がワシの事を見たぞ!」
「まあ、殿ったらそんなにはしゃいで」
そしてこの女性は誰ぞ?と言うかおっさんも女性も異様にでかい。俺の身長の何倍もあるんじゃないかと思えるほどにでかい。再びおっさんの顔が近くに来る。…あれ、なんだろう。涙が…
「びえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!」
「おおう!?三郎がワシの顔を見て泣き出したぞ!?」
「ふふふ、殿の顔が近くに来れば驚きますよ。少し離れたところからじゃないと」
「お、おう。そうじゃな」
おっさんと女性がそう会話しているが今の俺の心を占めるのは恐怖で自分で言うのもなんだが泣き止むことが出来そうになかった。おかしい。俺はこんなに泣き虫ではなかったはずだが…それにおっさんは俺の事を三郎と呼んでいるし。俺は三郎なんて名前じゃねぇよ。
「よしよし、もう怖いものはありませんよ」
女性がそう言いながら腕を揺らす。すると俺の体も心地よく揺れ、俺の心を占めていた恐怖は薄れていきとてつもない安心感と眠気が再び襲ってきた。
…ここまでくれば流石の俺も分かる。
俺、赤ん坊になってるわ。…あ、意識が。





















改めて状況の整理をしよう。
見たところ俺はどうやら過去にタイムスリップしたようだ。見た感じ家は木造だしなんか洋室みたいなものは一つもなくて和室だし、何よりも俺のお守りをする女性たちの服装、全員が着物の時点で明治前だよな。
そうなると俺は何時の時代に転生したのか。生憎歴史には興味がなかったから全く知らない。知っていて江戸や明治、昭和と言った年号だけだ。後は織田信長と豊臣秀吉、徳川家康くらいかな。もっと古ければ聖徳太子程度なら知っている程度だ。
まあ、別に何処の時代の誰に転生しようと俺は自由に生きさせてもらうか。前世では大した娯楽も持たないでずっと働き詰めだったし。この世界を楽しんでみるのも一考か。と、言うわけで。
「三郎様。ごはんの時間ですよ」
今はこの至福の時間授乳を楽しむとするか。いぬゐの乳を吸えないのが残念だ。母はと問えも美人であった。いや、美少女と言うべきか。見た感じ十代くらいだし出るかどうかは知識がないから分からないが飲めるのなら飲みたいが喋れるようになる頃には授乳も終わっているだろうから無理だろうな。
「三郎!」
そんなことを思っていると襖を大きく開けて俺の父が入って来た。せめて授乳中は我慢しようよ。乳母も顔を真っ赤に染めて胸を隠したうえで下がろうとしてるじゃん。迷惑かけんなよ。お仕置きだ。
「三r「びえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!!!!!」おおう!?やはりワシには懐いてくれぬのか!?」
父が近くまで寄っただけで泣いてやる。父はそのことにショックを受けて部屋を出ていく。ふう、危なかった。流石にあんなむさ苦しいおっさんに抱っこされるなんて簡便だからな。え?女性は良いのかって?当たり前だろ?性衝動はないが女性に抱き着くのはとても癒されるんだよ。母乳も上手いしこの生活はあたりだな。
排泄さえ何とかすれば。その辺の時だけ記憶消えないかな…。

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