【旧】チート能力を持った高校生の生き残りをかけた長く短い七日間

北きつね

幕間 ダンジョン攻略

宿屋は快適だった。部屋の広さも丁度良かった、店主が気を使ってくれたのか、ベッドが全部横並びにつながっていた。従魔達も陰から出て獣の姿で寝る事にした。
俺は、エルとヴィネッティに挟まれて寝ることになった。両方共俺好みの小さいおっぱいを腕に当たる様に抱きついて寝てくれている。ヴィネッティはお風呂ではしゃぎすぎたらしくすぐに寝息を立てている。エルもウトウトし始めている。頑張って起きていなくていいよと言ったが、俺が起きている間は起きていると言っていたが、少し黙っていると寝息が聞こえ始めた。コリンズとシャトルフは布団に入るとすぐに従魔を抱きながら寝てしまった。俺もゆっくり目を閉じて、夢の世界に入っていった。
朝起きたら、なぜか、エルとヴィネッティが全裸になっていた。二人だけではなく、コリンズもシャトルフも全裸になっている。自分の目を疑ったし、まさか寝てる間にと思ったが真相はそんな事ではなかった。寝る時に、宿屋が用意したガウンを着て寝る事にしたのだが、全員着るのが初めてで宿屋が用意していた説明には、全裸で着ると良いと書かれていたから、全裸で着たら見事にガウンが脱げてしまったと言うわけだ。きっと、神埼の仕業に違いないが。グッジョブを送ろう。これだけは褒めてやる。我が家も寝る時には、ガウンを着る事に決めた。全員恥ずかしがっていたが、見られたのが俺だけである事や嫁になると言う事はこういう事だと理解出来たようだ。日本に居た時には、年齢=彼女いない歴=童貞だった俺が.....ざまぁ神崎!俺の勝ちだ!
下着や服を身に着けて、店主の所に行くと、朝ごはんもフードコートで売っているし、もし気に入ったら弁当と言う物もあると言われた。礼を言って、宿屋を出る。地下三階はまだまだ空きがあるが賑わっている。どういった条件なのか解らないが、小売業者は少ないようだ。この辺りも神埼に聞けば解るだろう。MOTEGI商会は、地下三階には店舗が無いようだ。そのままギルドを通って、地上階に出てゲートを出て、ミヤナック街に出た。ここで、従魔もヒト化して、全員でギルド登録を行った。勿論冒険者だ。従魔に関しては、冒険者登録ではないが、主の登録だけで同じ権利が与えられるのだと言う。後は、年齢を聞かれて、正直に答えた。パシリカを終えたばかりの場合には、Gランクからになって、最初から迷宮ダンジョンには入れないようだ。最低でも、Fランクになってから出ないとダメだと言われた。僕だけなら、従魔も居る事だし、Fランクからでも問題ないだろうと言われたが、全員揃ってでないと嫌なので、素直に、Gランクからのスタートにした。Gランクは、マガラ神殿の地下一階で指定素材と魔物を倒して証明部位を持ってくる必要がある。持っていく場所は、マガラ神殿のギルド支部でもいいし、ミヤナック家のギルド支部に持ち帰っても良いと言う事だ。あと、ギルド支部の横には銭湯があり、ギルド関係者は500レインで入れると言う事だ。ちなみに、ギルドカードを持っていないと1,500レインだと言う。ギルドの受付のお姉さんが言うには、ここの銭湯もいいが、宿を取るつもりがあるのなら、マガラ神殿の地下三階に宿を取って、スパに行く方が気持ちがいいと言う事だ。あと、ギルド本部があるニグラ支部の裏手にある。ラーロ宿屋についている銭湯もすごく気持ちがいいと言う事だ。
神崎の馬鹿はどれだけ風呂文化を広めれば気が済むんだ?
武器・防具はどこで買うのがいいのか聞いてみたら、ミヤナック街でも品質の良い物を揃えているとの事だが、マガラ神殿の地下三階の藍・紫ラインの間にある商店は数はないが掘り出し物が見つかるので、見て回る事をおすすめされた。突拍子もない物が時々売られていると言う。なんでも、この商店はギルド立ち上げのメンバーが関わっていると言う噂があって実験的な店舗ではないかと言われているらしい。
あぁ要するに、チート能力持ちたちが作ってみた物を売っているって感じなんだな。そうすると、やはり、神崎以外のメンバーが集まっていると思って間違いなさそうだな。僕は顔を出せないけど、嫁達に見てきてもらってもいいかもしれない。
その前に、ギルドランクを上げないとな。薬草か毒草のどれかを10株持ってくるのと、出現する魔物を10体以上倒して、証明部位を持っていく。証明部位以外は、素材として持ち帰っても良い。
そうすると、4人分で40株と40体だな。薬草の方が問題になりそうだな。魔物は見つける事が出来れば余裕だろう。
地下一階に向かった。二つのチームに分ける事にした。僕とエルとシルヴァとジェシュアが、薬草を探す。残りが魔物を40体倒してくる。素材は、魔核以外は廃棄する事にした。
薬草は、小高い丘を上がった所から近くを流れる小川に向かって群生していた。余裕で40株を集める事が出来た。薬草を摘んでいる最中に、コボルトの小隊が襲ってきて、返り討ちにした。10体程度の小隊が数度に渡って襲ってきた。確かに、レベルが低かったり、仲間が居ないと大変だろうけど、俺には仲間と嫁が居る。それほど困る事無く、こっちのチームだけで40株と40体をノルマをこなすことが出来た。念話で伝えると、コリンズ達も同じで薬草の群生地帯を見つけて一応40株分を用意しようと思っていたら、ゴブリンの群れに襲われて撃退していたら、40体を越える事が出来た。証明部位や魔核を抜き取る作業の方が時間がかかったらしい。
そのままミヤナックのギルド前で待ち合わせをして、中に入って報告を行った。4人で一緒に行くなら、4人で10株10体で良かったそうだ。8倍多く持っていってしまった事になるが、ギルド職員は申し訳なさそうに、謝罪しながらもう少ししっかり説明すべきでしたねと言ってくれた。確認しなかったこちらにも非があると思うと伝えると、嬉しそうに、でも、これでFランクです。おめでとうございますと締めくくってくれた。
ギルドの職員に、「地下二階に母親が居るけど、会う事はできますか?」と聞いたら「地下二階は、ギルド関係者しか入れませんが、呼び出す事は出来ますので、マガラ神殿のギルドで聞いて下さい。」「ありがとうございます」
すぐに、地下三階に戻って、今日の宿を取った。昨日の宿屋が空いていたので、同じ部屋をお願いした。とりあえず一泊でお願いしておいた。その足で、ギルド支部に向かって、受付で、母親を呼び出してもらった。すでに、働いているとの事だった。うまく就職出来たようだ。少し待っていると、食事係担当と言う人間が着て、僕達を地下二階に案内してくれた。そこは、日本の学校の様な建物とグランドとプールがある。寮と言われる建物も団地を彷彿とさせる。寮で待っていると、母さんがやってきた。「オイゲン。どうしたの?」「母さんがどうしたかなと思ってね。」「あぁうまくやっているよ。ここはすごいね。食堂を24時間いつでも使えるようにしているんだと。子供がお腹空かないようにいつでも食べられるようにするんだと。」「へぇ」「それだけじゃないよ。働いている物の給与がとんでもなくいいんだよ。ほら、商隊について賄いをしていただろう。あの時の倍だよ。それだけじゃなくて、休みも週に2回も有る上に、ギルド職員はスパの料金が半額になるんだよ。」「へぇすごいな。」「あぁびっくりしたよ。何気なく来たけど正解だったよ。」「そうみたいだな」「あんた達も登録したんだろ?」「うん。冒険者として登録して、ギルドの依頼をやることにしているよ」「あぁ無理はしないようにね。怪我しないでね。」「うん。母さんもね」「そうだね。あんた達、スパには行った?」「はい。昨日行きました。」「すごかった。」「気持ちよかったです」「うんうん。王国貴族にでもなった気分だよね。」「うん。今度、お母様と一緒に入りたいです。」「そうだね。私は今日はこのまま夜までだから、今度タイミングがいい時に一緒に行こうな。」「はい!」
「あぁそうだ。忘れていた。母さん。レインを預かって欲しいんだよ」「いいけどなんで?」「俺たち、明日から迷宮ダンジョンに入るから、余計なレインや荷物を持っていきたくないんだよ。」「そういう事なら寮で預かっておいてあげるよ。寮も、一人には広すぎる位だからね。迷宮ダンジョンなんて気をつけるんだよ。絶対に無理するなよ。分かっているんだろうね。」「あぁ誰一人傷つけないで帰ってくるよ。」「約束だよ。」「あぁ」
母さんに荷物を預けて、これで身軽になって迷宮ダンジョンに挑む事にした。装備品と食料や水を買うレインだけを残してある。水は、最悪はヴィネッティが魔法で出せると言うが、魔力の無駄遣いは最終局面で困ってしまうかもしれない。
地下三階に戻って、俺は宿屋に居るから、商店街を見て食料や武器防具を買い揃えてくるようにレインを全部渡した。宿屋に先に戻って休む事にした。
ウトウトし始めた時に、皆が戻ってきた。それぞれの武器防具は勿論食料まで買い込んできた。商店で話を聞いた所、水は迷宮ダンジョンの一階でも買えると言うことらしい。揃って、フードコードに移動して食事をしたのちにスパに行く事にした。
今日も、昨日と同じようにガウンを着て寝ることにした。明日の朝が楽しみだ。
◆◇◆◇◆◇◆◇
やはり、女性陣は全員全裸になって寝ている。気がついたらベッドも二つだけしか使っていない。可愛い嫁達を寝かせたまま、起き出して軽く身体を動かしてから服を着る。防具や武器の装備は、迷宮ダンジョンの一階で行えば良いとの事だ。エルが最初に起きてきた。「おはよう。エル。今日も可愛いね」「オイゲン様。おはようございます。あまり見ないで下さい。恥ずかしいです」「きれいなのに?」「・・・そう言ってもらえて嬉しいのですが、やはり恥ずかしいです。やはり寝る時には...「ダメ」...はい。」「それとも、エルだけ何か着る?」「それはイヤです。」「あぁおはよう。ヴィネッティ。」「おはようございます。ノリ様。」そう言って、全裸のままヴィネッティは抱きついてきた。華奢な身体を受け止めて、頭をなでてあげる。身体が一番華奢だが、スタイルは多分一番いいのだろう。皆それぞれすごく特徴的なスタイルをしている。エルはスレンダーだがくびれがしっかりある。おしりが少し大きくなり始めている。おっぱいも俺好みの大きさだ。早く触ってみたくなる。コリンズは、猫族の特徴なのだろうか、腕から肩にかけて発達してきて、それに伴っておっぱいも少し膨らみはじめている。シャトルフは、兎族らしく足が発達してきている。上半身はすごくしなやかでおっぱいも小さいままでいい感じだ。ヴィネッティは、おっぱいも少し膨らみ始めているのだろうか、でもくびれもあるし、おしりも小さくていい。
ヴィネッティを降ろして、皆を起こして服を着るように指示をする。コリンズは、朝が少し弱い。ヴィネッティは、夜弱い代わりに朝には滅法強い。シャトルフは朝にも夜にも平均的ではある。エルに関しても同じだ。
「今日からどのくらいかかるかわからないけど、迷宮ダンジョンに挑むことにする。目標は、今ギルドが提示している25階を目標にする。何か質問は!」「どこにでもお供します」「ないです」「大丈夫です」「はーい」「うん。まずは、フードコートで朝ごはんを食べてから行くことにしよう。」「はい」
従魔達と一緒に、フードコートで朝食を取ってから、迷宮ダンジョンに入った。二階部分に宿屋や商店がある。商店で、水と追加で少し食料を買って、迷宮ダンジョンの事を聞いた。やはり、まだ25階までの踏破者は出ていないと言う話だ。5階/10階/15階/20階と24階に安全地帯があってそこは魔物が入ってこないようになっていると言う事だ。そして、そこからは一方通行だけど、2階に戻ってくる事が出来るのだと言う。今、迷宮ダンジョンに入っている人数を聞いたら、多分30名位だと言う返事が着て、最近の最高到達点は、15階だと言う。大体、そのあたりで荷物がいっぱいになったり、食料がなくなって締まって返ってくるのだと言う。
礼を言って、迷宮ダンジョンに挑むことにする。まずは、連携を見るために、暫くは個々で戦い危なそうなら下がって着て皆で対処する事にする。それぞれの武器がエルは、弓矢での後方から魔法を絡めた支援を行う。コリンズは、長剣と盾を装備しての前線を支えるシャトルフは、長槍を装備して、中距離からの攻撃ヴィネッティは、弓矢を装備して、魔法を絡めた攻撃を行う。俺は、短剣を使っての遊撃状態になる。従魔達も暫くは、ヒト型のまま戦わせる事にした。シルヴァは、短剣を使いヒット・アンド・アウェイ方式な様だジェシュアは、長剣と盾を装備してコリンズの横で戦う。リューリックは、長槍を装備している。前線の隙間からの攻撃を行う。クラリットは、完全なるタンクとして大盾を装備して居る。
前線3名中盤2名後方2名遊撃1名は理想的な感じだと思う。10階までは何も危なげなく進む事が出来た。作った人間の性格がひん曲がっているのか、いやらしい所にトラップが有ったり、迷路の様になっているだけではなく、立体的な迷路になっている。エルのスキルがなければ迷っているだろう。ゲームではおなじみのオートマッピング機能がエルにはある。エルフの種族属性らしいのだが、頭の中に地図が出来上がっていくのだと言う。シルヴァも種族属性で嗅覚が飛び抜けていい。そのおかげで奇襲を受けることが一度もない。補助魔法を得意とする、エルが結界を張っているのも役立っている。リューリックとジェシュアは、罠発見と解除が得意な様だ。隠された罠を発見して解除していく。隠し扉を何度か見つけている。宝箱も何度か発見しているが、中身は銅貨が数枚だったりするが、ポーションが出た時には、少し興奮した。後、エルが鑑定を持っているので、鑑定して役に立ちそうなだ持っていくし必要なければ捨てていく事にしている。素材や魔物の肉も持って帰りたかったが、入る時に聞いた通り、荷物が多くなってしまって速度が落ちるほうが怖いので、魔核だけを持っていく事にした。荷物に関しては、クラリットが体躯を生かして持っているので、まだ余裕があるが、何があるか解らない。
10階の安全地帯を見つける事が出来た。シルヴァに命じて、ヒト族の匂いがする方に誘導してもらったらビンゴだ。3組のパーティが休んでいる。まだまだスペースがあったので、端の方に陣取る事にした。お決まりのイベントが発生するかなぁと期待していたが、何も発生しなかった。一回だけ近くに居たパーティの女性陣が近寄ってきて、シャワーがあるから一緒に浴びない?と嫁たちを誘ってきた。いいよ言ってきなと言って、嫁達を送り出した。そのパーティの男性が一人寄ってきて、迷宮ダンジョンのマナーをいろいろと教えてくれた。・宝箱を開けた時に、中身がいらない物だった場合には、中身を取り出して横においておく事。もし宝箱の横に物がおいてあったら持って帰っていいと言うこと・安全地帯では喧嘩は絶対にしては行けない。一度、冒険者同士で喧嘩が有った時に、魔物の大群が襲ってきた事がある為・安全地帯のシャワーは基本女性だけが使える。男性は水で身体を拭く程度になる。パーティの女性に言って水を確保してもらう必要が有るために、パーティには女性を一人はいれる・倒した魔物は魔核は抜き取る事。そうしないと迷宮ダンジョンに吸収されなくていつまでも残ってアンデッドになってしまう。・万が一冒険者の死体を発見したら、ギルドカードを持ち帰る事。ギルドから恩賞がでるだと言う。・迷宮ダンジョンで問題が発生した時には、ギルドに申告をする事。・魔物は先に一撃当てた方に権利が与えられる。これらのマナーがあるのだと言う。確かに、知らないでマナー違反をしていると、冒険者から嫌われてしまう。
嫁達がシャワーから帰ってきた。水を汲んできてくれて、俺の身体を拭いてくれる。安全地帯にはちょっとした仕切りがある場所が数か所用意されている。さしづめ避難所と言った雰囲気がある。そこで、全員に今聞いたマナーの話をして今日は10階で休む事にした。
◆◇◆◇◆◇◆◇
起きたら、すべてのパーティが出発した後だった。俺たちも持ってきた食料で朝食を取ってから、出発した。今日は20階を目指す事にする。魔物も少しだけ強くなっているが、まだ十分に対応出来る。従魔が一人いればまだまだ余裕がある。しかし、対応できなくなった時にあわてないで済むように、連携を確認しながら進む事にした。
「ノリ様。」「ヴィネッティ。どうしたの?」「次は、魔法だけで戦っていいですか?」「あぁいいよやってみて」「はぁい」「シルヴァ。4~5体程度の集団がいたら案内して」「かしこまりました」
俺たちの強みは、従魔の力にある上に従魔との会話が成立する所だ。シルヴァは言われた通りに、4体のノールの集団を見つけて案内をした。ヴィネッティが、灰魔法と黒魔法でノールを倒したが、威力が強すぎて、魔核まで消えてしまった。
「ヴィネッティ。もう一回、やってみて、今度は威力をそそぐ魔力を抑えながらやってみて。」「はぁい。」「シルヴァ。もう一度同じくらいの魔物へ案内をして」「かしこまりました」
こうして、各々の能力を確認しながら、迷宮ダンジョンを進んでいく。
「オイゲン様。魔核が溜まってきました。一度まとめていいでしょうか?」「まとめる?」「はい。小さい物だけですと、値段もですが、落としたりかさばったりしますので、一つにまとめる方法があります。」「へぇそうなんだ。いいよ。次に安全地帯に入ったらまとめて。」「はい。」
段々迷宮ダンジョンにも慣れてきたが、武器の整備をしたくなってきている。朝から使っている事もあるし、魔物の油で切れ味が悪くなってきている。戦闘後に油を拭ったりはしているが、しっかり整備をしなくてはならなくなっている。生活魔法のリフレッシュで切れ味は一時的には戻るが、寝る前にはしっかり整備しておいた方がいいだろう。次は20階に到達する。安全地帯を探したら、今日はここで休む事にする。迷宮ダンジョンの中は一定の明るさがあるので時間的な感覚が狂い始めている。お腹の空き具合からそろそろ夕方になろうかと思う。ここまでパーティが上がってきていない事から、10階のときのように、シルヴァに探させる事が出来ないので、エルのオートマッピングで道を確認しながら進むことにした。安全地帯は案外早く見つける事が出来た。
周りにパーティが居ない事や従魔達が安全地帯の外で見張りをしてくれると言う事なので、俺もシャワーで身体をさっぱり洗い流す事にした。シャワーは一列に並んでいるだけで仕切りがない。あぁこれで女性だけって言うのが納得できた。もし、本当に神崎が迷宮ダンジョンを作っているのなら、最低でも仕切りを作らせる。排泄も生活魔法で我慢する事が出来るが、やはり出したほうがいいのには違いない。安全地帯にはトイレも完備している。こちらは全部個室になっている。
俺がシャワーを浴びていると、嫁達も全裸になって入ってきた。一緒にシャワーを浴びるようだ。薄暗くなければ、しっかり見れるのだが残念だ。汗や汚れや返り血を洗い流して、先に出ていると言ってシャワーから出た。少しだけ本当に少しだけ残念な気持ちはある。シャワーから出て、食事をしたら今日はもう休む事にした。他には誰も居ないが端の方のスペースで全員で固まって寝ることにした。
◆◇◆◇◆◇◆◇
迷宮ダンジョンでは時間の感覚が本当になくなる。安全地帯とはいえ緊張したまま寝るので、体力の回復もあまり出来ない。朝の目覚めも悪くなってくる。俺は、壁に身体を預けながら座った体制で寝てしまっていた。エルが右隣にコリンズが左隣に居て、右足をシャトルフが枕の様にして眠っている。足の間にヴィネッティが寝ている。意識したら反応しそうだ。その周りを従魔達が獣の姿で丸くなって眠っている。まずは、ヴィネッティを起こして、順番に皆を起こしていく。誰も居ない事を確認して、シャワーを浴びて頭をスッキリとさせる。それから、軽めの食事をしてから、出発する。今日は、25階を目指す。24階の安全地帯の奥にボス部屋が有るという。その先が25階に繋がる階段が有るのだと言う。
昨日と同じように慎重に進んでいく。20階以上になってくると、数種類の魔物が連携して攻めてくる事が増える。蜘蛛の魔物が糸を出して足止めを狙ってくる所に頭上からワームが攻めてくるなどいやらしい攻撃を絡めてくる。本当に、嫁と従魔が居なかったら手痛いダメージを喰らっているだろう。蜘蛛の糸は素材として高く売れるとの事で、回収した。後、この階位から魔物が魔法を使うようになってくる。こちらは、エルの結界があるので、まだこの程度の魔法では破られる事はない。魔物同士で戦って倒された方が、アンデッド化している例も出てくる。物理耐性がついている物や魔法耐性がついている物も多く、手こずる感じになっている。正直な話をすると、20階以上に上がるとうまみがあまりないように思える。魔核の質は同じ位なのに、連携や魔法を使ってくるので戦闘時間が長くなってしまう。それに、魔核を取るための解体を行う時間に襲われたりして気が休まる事がない。これなら、15~20階での狩りの方が旨味が多い。22階に上がった時に、そう判断して、シルヴァに戦闘を裂けるルートで案内させる事にした。その結果、数回の戦闘だけで、24階の安全地帯に付くことが出来た。
安全地帯で一休みしてボスに挑もうかと思ったが、思った以上に体力が消耗していたので、今日はここで休む事にした。エルの提案で皆でシャワーを浴びる事にした。従魔達も一緒にである。ようするにおっぱいが16個目の前にあると言う事だ。揉めるわけでもないが眺めているだけで幸せな気分になって若い下半身が反応してしまう。大きくなりかけている所をタオルで隠す。嫁達に気が付かれない間にシャワーからでて火照った気分を沈めている。迷宮ダンジョンで大丈夫か?と言う思いはあるが・・・。
ボス戦の注書きがされていた。危なくなったら、必ず入った出口から逃げ出すようにと書いてある。転移門になっていて、2階に繋がるのだと言う。ボス部屋を抜けると、25階の宿屋層になるという事だ。
じっくり休んで体力を回復して、持ってきた食料と水を全部使って食事をした。その後、ボス部屋に突入した。
ボスは、牛鬼と呼ぶべきなんだろうか、牛が二足歩行をはじめたらこんな感じなんだろうと言う魔物で、人間ほどの大きな戦斧を持っている。その周りに、子供の頭くらいのサイズがある蜂が無数に飛んでいる。足下には、キャタピラーと呼ばれるような虫の魔物が大量に居る。底意地が悪い感じになっている。
クラリットとシルヴァに命じて、牛鬼を抑えさせる。その間に、エルの弓矢とヴィネッティの魔法と弓矢で、蜂を落としていく。地面のキャタピラーを俺とコリンズが倒していく。シャトルフとジェシュアとリューリックは危なくなりそうな所に援軍をするようにいって居る。牛鬼が戦線から徐々に離れていくのを見て、エンカウントがうまく行ったのだろう。蜂も弓矢と魔法で数を大分減らしている。キャタピラーは表側は硬い甲殻に守られているが、裏側が柔らかくなっているので、裏返してトドメを刺していく。蜂とキャタピラーの数が1/3を切った位で、遊軍になっていた三人に牛鬼を仕留めるように指示を出した。クラリットがタンク役でしっかりと攻撃を防いでいる間に隙を見てそれぞれの攻撃が当たり始める。蜂が全部片付いて、エルが全体魔法を賭ける余裕が出てきた。後は、牛鬼の体力を削っていくだけになった。片膝を付いた所で、ヴィネッティの魔法が牛鬼を捕えた。
これで決着が付いた。歓声があがる。初めての強敵だった。
牛鬼を解体して、魔核を取り出す。同じように出来るだけ魔物達から魔核を取り出す。
そして、奥に出現した宝箱から武器と防具を得て、階段をあがって、25階に到達した。迷宮ダンジョンだとは思えない空間が広がっている。猫族が一人立っている宿屋が目に入った。エルフのお姉さんがにっこりと笑ってくれた。そこに決めたとばかりに、宿に入った。そして、25階踏破の証明をギルドカードに刻んでもらった。初の快挙だと言う。疲れたので、休ませて欲しいと伝えると、お風呂もありますがどうしますか?なんと、この宿のお風呂は家族風呂でパーティ貸切に出来ると言う。勿論、風呂を貸し切りにして、4人部屋に5人で泊まれるのかと聞いたら問題ないとの事。料金はちょっと高めだったが、お風呂とご飯が着いて、一人銀貨1枚は妥当か安いんんだろう。
部屋に案内された。そこで、疲れが限界だった。風呂に行く前に寝てしまった事を.....後で後悔する。

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