【旧】チート能力を持った高校生の生き残りをかけた長く短い七日間

北きつね

きな臭い話

今日の隣は、ミルとルナだ。朝キスをするのが決まりのようになっている。唇をあわせるだけの優しいキスだが、本人的には結構ギリギリな状況だと言う事を知ってほしい。超絶に可愛い女の子と全裸の状態でキスをするのが、どれほど精神力を使うのか考えてもらえたら嬉しい。今日も、ミルとルナと言う可愛い中でも色の違う二人が全裸で腕にしがみついている。この状況でキスだけで終わらせる事ができる自分を褒めてあげたい。
「ミル。今日はどうするの?」「ん。僕は、リンについていくよ。監獄に行くんだよね?」「10日目だからね。紙を取りに行く予定だからね。」「ルナも一緒に行くんでしょ?」「うん。そのつもりだよ。」「了解。今日は、ミルとルナが一緒?アデレードは?」「妾は、今日は、サリーカと二人でコボルト達の報告を聞くことにしているのじゃ」「あっ僕も興味がある。どこでやっているの?」「最初は地下二階でって話だったけど、裏庭にしたぞ?まずかったか?」「ううん。。大丈夫だよ。それじゃ、こっちの用事が終わったら、裏庭に行けばいい?」「そうじゃな。昼くらいから話を聞く事になっているからな」「了解。帰って来られそうになったら連絡するよ。」「あぁ頼む。」
「カウラ。先に、監獄に行って、マロアドかロドアドに今日行くけど問題ないか聞いておいて」「かしこまりました。それでは行ってきます。」
「ミル。ルナ。魅力的なのはわかったから、服着てご飯食べに行こう。」「「うん」」「アデレードも他の子も起きているんだろう?」「そうじゃな。起きるか?」「私は、今日はゆっくり行く。」「タシアナ。体調悪いの?ムリしないでね。」「うん。ありがとう。でも違うよ。昨日遅くまで起きていたから、今日はゆっくりにするだけ。あぁそうそう、カルーネからの伝言何だけど『ウノテさんが、リン君に何か話したい事がある。時間があったら地下三階に顔出して欲しい』だって」「なんだろう?珍しいな。了解。ありがとう。タシアナ。」タシアナにも軽くキスをしてから起き出した。
そのまま、食堂でご飯を食べていたら、カウラが帰ってきた。今日は、ロドアドが居るので、いつでも大丈夫です。との事だ。紙も無事規定の枚数が出来上がっているとの事だ。こちらも伝言で、エベンスから、ウイグル獄長にお話したい事があると言う事だ。要望なら、ロドアドに聞かせればいいが、それだけでは無いようだ。解った。今日行くときに話を聞くと伝言をお願いして、あとすこししたら移動するから、それまでにエベンスを3階に待機させておくようにさせた。
「何か、急に騒がしくなってきたな。」「ねぇリン。どうするの?」「どうするって?」「あぁエベンスからは話を聞くよ。多分、待遇改善を望める何らかの交渉をしてくるんだろう?その為のネタを出してくるのなら聞いてあげないとね」「そうか...。」「どうしたの。イリメリ?」「最近、ギルドの登録者が増えてきているんだけど、明らかに諜報員ですみたいな連中も増えてきているんだよ」「そうだろうね。そうなると思っていたけど、僕達に隠すような事はないからいいんじゃない?」「そうよね。でも、ナナがすごく気にしているんだよ。」「へぇナナが気にしているのなら、何か考えたほうがいいかもしれないね。」「うん。今の所、商人登録時には、拠点を聞くようにはしているんだけどね。」「そうだね。別にいいよ気にしないでも、宰相派の人でも登録してもらってもいいよ。どうせ、転移門トランスポートを使っても、近くまでしか行けないだろうし、その後は今までと同じか、今まで通った事がない街道を通らなければならないから苦労するだろうし、苦労した後でそこの領主に転移門トランスポートの優位性を語るだろうからね。」「あぁそうだね」「それに、地下三階への出店は許可していないんだろう?」「うん。リンに言われた通りに、地下三階への出店許可は出していないと言って断った上で、現在出している人からの紹介が必要な上に、審査があると言う事にしているよ。」「それで大丈夫だと思うよ。それをくぐり抜けてきた宰相派の人が居るのなら、こっちに寝返らせればいいだけだし、どうせ紛争になった時には締め出すんだからね。」「・・・・あくどいな」「そんなに褒めなくてもいいよ。」
ミヤナック家やフォード家の寄子の所にも順次転移門トランスポートがオープンしている。それに伴って、商隊の行き来の料が増えている。通行料を下げてもいいのではと思うくらいの儲けになっているらしい。詳細な数字は月末に報告すると言う事だったので、まだ解らないが、通行料だけでギルドの職員全員の給与が賄えると言っていた。基本人件費意外はそれほどかからないし、僕が貴族になった事もあって、領民も居ないし、税が安く済んでいる事も大きいい。
他に、何か今日あるのかを聞いたが、なさそうだったので、食後に出されたお茶を飲み干してから、監獄にミルとルナを連れて飛んだ。
「主よ。」「ロドアド。ありがとう。」「いえ、これが今回の納品分になります。お確かめ下さい。」「あぁありがとう。」
ロドアドから紙を受け取って、時空の袋タイムシフトポーチにいれる。枚数をカウントしてくれるので、すごく助かる。規定以上に紙が出来上がっている。
「ロドアド。紙が多いが、お前たちが指示したのか?」「いえ、主よ。エベンスやオルト達の指示です。食事事情も改善して、主に幾つかお願いしたい事があると言う事でした。その為に、作業効率の向上をはかったんだと言う事でした」「そうか、解った。エベンスは待機させているのか?」「はい。いつでも大丈夫です。」
『エベンスよ。ご苦労だったな。紙はしっかり受け取った、後で、今回の報酬を皆に振り分ける事にする。』「ウイグル様。ありがとうございます。」『それで話とはなんだ?』「はっはい。ウイグル様にお願いがあります。」『申してみよ』「はい。オルトからの報告した方がよろしいこともあるので、オルトからの発言をお許し下さい」『構わぬ。申してみよ』「はっ。ウイグル様。私達がここの治安維持をしておりまして、数名治安を乱す行為をした物がおりました。」『そうか....そのもの達は?』「はっ捕えて話を聞ける状態になっております。」『そうか、オルト。マロアドとロドアドと相談して罪状に見合う罰を与えよ。消して殺すなよ。』「はっ解りました。その罪状なのですが....」『どうした、言ってみろ』「はっ女性を襲おうっとしていたのです。」『あぁそういう事か、エベンスよお前のお願いもそれか?』「はい。そうでございます。」『女性を別にするのでは、効率が悪くなりそうだからな』「はい。女性は食事の支度で必要です」『そうか、お前たちは、娼館がほしいのか?』「はい...駄目でしょうか?今はまだ大丈夫だとは思いますが、この先頻繁に発生してしまうと、治安維持も難しくなってしまうと思います。正直な事を申し上げれば、ここはそれさえあれば、今までの場所よりも快適だと思う者が大半なのです」『そうか、そっちの方には疎いからな。すぐに作れるとは言わないが、作れるようにしてみよう。確かに、男女比から考えれば、娼館が合ったほうが良さそうだな』「はい。是非。お願いいたします。」『あぁ善処しよう。それだけか?」「いえ。もう一つございます。」『なんだ?困り事か?』「いえ。エベンス様への情報提供でございます。」『ほぉ情報提供か?見返りは?』「返りは、先程の娼館の誘致を是非にと思っております。あと、私エベンスとオルトが罪状に見合う金額をお納めできた時には、配下の末席に加えていただきたい。」『ほぉ......考えてやらん事もない。この監獄の監視員を続けるもよし、儂が持っている別の施設で力量に見合う役職を与えてやってもいいぞ』「ありがとうございます。」『まずは、情報とやらを話してみろ』「はっ」
エベンスが話した内容は、アゾレムの領主が、”投資”と言う名前で、レインを集めて、マガラ渓谷に連なる山の開発を始めようとしていると言う事だ。ウォルシャタの食客の一人がいい出した事で、一口金貨1枚から投資が出来て、投資額に寄る分配が行われると言う事だ。失敗したが、それに参加をするために、金貨を稼ぐために参加した者も居たという話だ。
「ねぇリン。この投資話って間違いなく詐欺だよね?」「あぁ70%くらいの確立で詐欺だな。宰相や教会を巻き込む形で行われると思うぞ」「.....どうするの?潰す?」
『エベンス。その”投資”なる話は、もう始まっているのか?』「話をしていた者に確認したら、もう一時募集は終わって、今は二次募集をしていると言う話でございます」『そうか、その情報の価値はかなり高い。エベンスよ。これからも儂の為に働け。』「はっ」『ロドアド。エベンスに聞いて、その情報を持ってきた者に、銀貨3枚を与えよ。』『主よ。かしこまりました。』『エベンスとオルトにも、銀貨1枚づつ与えよ』「ありがとうございます。」『これからも、なにか”思い出した”事があったら報告するようにしろ。』「はっ」
アゾレムは、金に困っているのは本当なんだろうな。宰相派への貢物も馬鹿にはならないだろうし、まだもう少し先になると思うが、マガラ渓谷の税収も減っていくだろうからな。暴発にはもう少し掛かりそうだが、投資詐欺を行い始めたら、もう止まる事は出来ないだろうからな。
「カウラ」「はい。」「至急、地下二階に居るヒューマとカエサルに連絡して、マガラ渓谷に連なる山でマノーラ家の山とアゾレム領の山の中の魔物で意識あるものや集落を作っている魔物に話を付けに言ってくれ。」「かしこまりました」「あぁあぞレムが大規模な開発をしようとしている。間違いなく、魔物の討伐と山の鉱石が狙いだと付け足して、ここで戦うも良し、しかし、もし逃げるのなら、安全な場所を提供すると言って、地下二階に移動させて欲しい」「かしこまりました。早速、移動して実行致します。」「あぁ頼む。」
それにしても、娼館かぁどうしようかな....アッシュに言えばなんどかできるかな?
まずは、ウノテさんの話を聞きに行こう。ついでに、アッシュにも話をしておこう。
カルーネに連絡して、ウノテさんにはギルド本部に来てもらう事にした。
ギルド本部に着いて、アッシュを呼んでもらった。最近、アッシュはナッセかナナの所に居る事が多いと言う。しばらくしたら、アッシュがやってきた。話が話なので、ミルとルナは席を外してもらっている。
「リン様。今日は、どういったご用件で」「あぁアッシュの本業に近いというか、聞きたい事があってな」「はい。なんでしょうか?」「イスラ監獄に、娼館を作りたいと思ってな。お前ならそのあたりも詳しかと思ってな。」「あぁそうでございましたか。........一人心当たりがあります。スラム街でですが、娼館をやっている女がいます。その者に話をつけるのがよろしいかと思います。」「そうか、面会の調整や先に諸条件をアッシュに調整を頼めるか?」「はっはい。大丈夫です。」「それでは、頼むな。」「かしこまりました。面会などはいつがよろしいでしょうか?」「そうだな。先方の都合に合わせるが、流石に今日っていうのは難しいから、3日後以降なら、おの女主人の都合を優先してくれ。」「かしこまりました。」「あぁ頼む」
これで、娼館は一歩前進って所だな。ちょうど、ウノテさんが上がってきた。
「おぉリン。久しぶりだな」「えぇそうですね。」「たまには顔出せや。」「そうですね。なかなか時間が取れなくて申し訳ない」「そりゃぁそうだな。今じゃ侯爵様になったんだからな。」「いやいや。あぁそれでお話って何なんでしょうか?」「あぁそうだった。リンの耳に入れておいたほうがいいと思ってな。」
ウノテさんからの話はいくつか想像どおりだった。アゾレムがマガラ渓谷の通行料を値上げしたと言う。それも、今までは、片方で払えばよかったものを、両方で払う事になったんだと言う。出る時が今までの通行料で、入る時が護衛料だと言う事だ。税率は変えていないようだが、実質2倍になった計算になる。護衛には、マノーラ家から完全にヒト型になれる眷属を出している。本来なら連絡が有っても良さそうな物だが、一切の連絡がない。まぁ想像通りで笑えてくる。そして、ウノテさんの所にも、”投資”話が入ってきている。
「リンは、どう思う?」「どう思うとは?」「この”投資”話だよ。」「あぁ僕の考えはあるのですが、先に、ウノテさんの感じた事を教えてください」「そうだな。なんとなく、胡散臭い匂いがするんだよな。でも、何人か知り合いの商人が”投資”金を出したし、アゾレム領や近隣の村でも村単位で出した所もあるらしいからな。宰相派の大店も、宰相に言われて”投資”した店が多いらしいからな。」「あぁそうなんですね。ウノテさんはやらないのですか?」「迷ったんだけどね。やめたよ。これって、結局、アゾレムの胸先三寸なんだろうからな。」「へぇそう思ったんですか?」「あぁ鉱石を掘ると言いながら、魔物が多くて掘れなかったとか言われたら終わりだろう?契約書を見せてもらったけど、そんな感じだったからな」「へぇ契約書があるんですか?写しでもいいから、僕も見てみたいですよ」「そういうと思って、貰ってきた。」「ありがとうございます。流石に、すぐに読めないので、後で読んでおきますね」「あぁそうしてくれ、何か解ったら教えてくれたら、俺も知り合いの商人に話をするよ。」「お願いします。」
それから、ウノテさんがマガラ神殿で働いている事を聞きつけて、アゾレム領内で行商人をしていた知り合いが何人か来ているけど、ギルドに登録させていいか?と言う話だったので、問題ないとだけ言っておいた。それから、家族者も多くなっているから、ニグラとは言わないけど、マノーラ家の領内に村や集落が作れないか?と言う事だ。集落かぁメルナに作るのは、貴族連中に反対されそうだからな。イスラ大森林は駄目だろうし....どこかいいところないかな?モルト辺りに相談してみるか.....。

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