【旧】チート能力を持った高校生の生き残りをかけた長く短い七日間

北きつね

ギルド正式オープン

目をさまして状況を把握するまで指一本動かさなかった自分を褒めてあげたい。目の前に生のおっぱいがあって、腕には今まで感じた事がない様な感触がある。もちろん足にもだ!いい匂いに支配された空間。下半身が反応して居なかったのが救いだったが、既に手遅れだ、反応を止められない。まだ、女性たちは寝息を立てているのが唯一の救いだ。全員全裸なのを思い出す。そして、昨日何もなかった事も思い出した。良かったとおもう気持ちと残念だと思う気持ちが入り交じる。ダメだ。今は考えてはダメだ。誰かが起きるまでに下半身を鎮めるか、寝たふりをして男性の生理現象だと思わせなければならない。
動かないで。ダメ。おっぱいの感触が....。イリメリの様だ。腕にしっかり捕まって、おっぱいを押し付けてくる。自分で動いておいて、その吐息はずるいぞ。そういえば、寝る時にはマヤだったはずだ。マヤが居なくなって、イリメリになっている。アデレードは反対側に居るだろう。着痩せするのか、意外とおっぱいが大きい。顔の所のおっぱいは誰だ?ミルだ。ミルが顔を抱えている。その位置は絶対にだめ大事な所も見えちゃう。まだ見たことがないから見てみたいとはおもうけど.....。こんなにみんな寝相が悪いの?それともわざとやっているの?
そうだ!スキルを確認しよう。それなら目をつぶりながらでも出来る。真命:リン・マノーラ(3)ジョブ:動物使い体力:140(+17,960)魔力:200(+39,280)腕力:130(+9,750)敏捷性:190(+3,310)魅力:300(+350)魔法:外(9)古代魔法:時空魔法(9)、結界魔法(9)、召喚魔法(9)、精神魔法(8)古代魔法:建築魔法(9)、融合魔法(7)、分解魔法(7)、造形魔法(8)古代魔法:飛翔魔法(9)、精霊魔法(8)、魔霊魔法(8)、操霊魔法(9)古代魔法:幻惑魔法(7)、隷属魔法(7)、自然魔法(8)、神威魔法(1)魔法:白(9)、紫(9)魔法:黄(9)、黒(9)、青(9)、灰(9)、赤(9)スキル:隠蔽(9)、言語理解(9)、念話(9)スキル:陰移動、詠唱破棄スキル:肉体強化(9)、精神強化(9)、知覚強化(9)、聴覚強化(9)、思考加速(9)スキル:弓武技(9)、刀剣武技(9)、短剣武技(9)、長剣武技(9)、盾武技(9)、大剣武技(9)、戦斧武技(9)、長槍武技(9)、属性付与(9)ユニークスキル;物理攻撃無効、状態異常無効、精神攻撃無効、魔法攻撃耐性ユニークスキル:魔法吸収、武技吸収、魔法生成ユニークスキル:動物との会話(9)エクストラスキル:透明化インビシブルエクストラスキル:限界突破リミットブレイクエクストラスキル:記憶閲覧エゴロード記憶操作エゴセーブエクストラスキル:意識閲覧セルフロード意識操作セルフセーブエクストラスキル:動物変態アニマルフォームエクストラスキル:能力強奪スキルロバーエクストラスキル:能力貸出スキルレンタルエクストラスキル:魔素吸収マジメイトソーブエクストラスキル:魔法解釈パラダイムシフトエクストラスキル:精霊探索エレメンタルサーチエクストラスキル:偽計検知ポリグラフエクストラスキル:万物鑑定見透す力(9)エクストラスキル:神殿管理(1)管理:マガラ神殿
さて、見なかった事にしよう。人外確定だな。古代魔法は全部隠蔽。スキルも全部隠蔽決定。魔法もだな。ユニークスキルの『動物との会話』以外隠蔽。エクストラスキルも隠蔽。試してみたいものは多いけど....気楽に試せるようなものじゃないな。いいや、もう皆に相談しよう。隠し事は良くないよね。うん。今日の式典の為に、スッキリしたスキルにしておこう。この前の偽装ステータスを真似ればいいかな。紫魔法だけ公開していたんだな。レベルの書き換えも出来るみたいだから、全く同じにしておこう。多分、もう僕......誰にも負けないよね?唯一有る弱点が、魔法攻撃が無効じゃなくて耐性って事だけど、結界を破れないほどの魔法を持つ者がどれほど居るのかって事だよね。
おっみんな起き出した。腕から柔らかい感触が離れていくのは残念だけど、今は嬉しい。でも、まだ下半身は反応したままだ。どうしよう。わざとらしく寝返りを打って横を向くか?だめだ、自然に出来る自信がない。このまま動かないのが一番だろう。顔を覗き込むなよ。いい匂いがするよ。
「ねぇイリメリ。リン起こしたほうがいい?」あぁフェムだったのかな?「もう少し寝かしておいてあげようよ」イリメリありがとう「そうだね。昨日沢山魔力を使って疲れただろうからね」サリーカ優しいな。うんうん。そんなに疲れていなかったけどね。
なにか有ったの...沈黙は怖いんだけど....「ねぇこれってあれだよね?」ん?何のこと?「そうだとおもうよ。ルナ。見たことあるの?」「無いわよ。」「向こうでも?」「当然でしょ。怒るわよ。」「ゴメン。ゴメン。」「そういう、タシアナはあるの?」「ううん。無いよ。写真とかでは有るけどね」「えぇそうなんだぁ」
うぁぁやばい。完全にやばい。ヤバすぎる。
「ねぇこの状態でも出来るんでしょ?」「だとおもうよ?」「妊娠出来るのかな?」「さぁ試してみる?」
「「「・・・・」」」「サリーカもルナもタシアナもそんな状態のリンと”して”嬉しいの?・・・・私はヤダ。」「「「・・・・っは!」」」「そうだね。ちょっとした好奇心だよ。私も嫌だよ。しっかり抱いてほしいな」「私も....。」「私も同じだよ。でも、少しだけ見てみたい...な。」「ミルは見たくない?」「見たいけど、見たら、触りたくなるし、触ったら....っておもうと、止めておく。好きだって言ってくれたリンを信じる。絶対にその機会があるとおもうから!」「そうだよね。」「うん。」「婚約者にしてくれるって言ったんだもんね。」「早く着替えて、食事の支度しよ。まだメイドも居ないから、自分達で食事を作らないとね。」「うん。」
部屋に向かっていく足音が聞こえる。助かった.....。
『リン。もう目を開けても大丈夫だよ。起きていたんでしょ?』『・・・・・・マヤ。今起きた所だよ。おはよう。』『ハハハ。そういう事にしておくよ。おはよう。リン』『・・・・・・解っていたのなら、止めさせてよ。』『昨日、私を妹扱いして、婚約者から外した罰だよ。』『しょうがないだろう。義妹とはいえ妹を婚約者に含めるのはまずいだろう?少なくても最初は....ね。』『そうだね。解っているよ。だから、この位で許してあげる。』『うん。ありがとう』
「マヤ。早くして、買物にも行かなきゃならないんだからね。」
ふぅ助かったのかな?今日からどうしよう.....かな?
◆◇◆◇◆◇◆◇
皆の気配がなくなってから、起き出して、そういえば僕の着替えはどこに有るんだ?しっかり部屋の隅に家で使っていた、クローゼットが置かれていた。良かった。着替えを済ませて、一階に移動した。玄関部分に皆揃っていた。「おはよう」”おはよう”「うん。朝ごはんはどうするの?」「作ろうと思ったんだけど、材料とか何も用意していなかったら、今から買いに行こうとした所だよ。」「そうなんだ。それなら、いっその事、ギルド本部で食べない?」「ん?なんで?」「ギルド職員にここの事説明したの?」「あっ」「ほら、転移するから近くに着て、さっきレベルを見たら9になっていたから、10人まで一度に転移出来るよ。」「え”」【転移-ギルド本部】僕とマヤに割り当てられた部屋に転移した。たった一日居なかっただけで懐かしく感じるんだな。
みんなで食堂に移動した。そこには、マガラ神殿に居を移した、アルマールとフレットとカルーネも居た。僕達と同じように食事が無くて、こっちに着たんだと言う。カルーネとタシアナが何かコソコソ話している「(どうだったの?)」「(ダメ。何もなかったわよ)」「(えぇ話していた通りにしたんでしょ)」「(そ。お風呂に一緒に入って、全裸で寝るまでやったんだけどね)」「(そうか....次の手を考えないとな。)」そうか、作戦参謀はカルーネだったのか、意外な所に伏兵が居たな。「カルーネ。何かあったの?」「うっううん。なんでもないよ。」「そうそれなら良いんだけどね」「う・・・うんうん」
食事を食べて、今日の事を話した。そして、ナッセに皆を集めてもらって、イリメリが引っ越しする事を告げた。それに併せて、護衛係を冒険者登録する事。そして、依頼としてギルド本部を護衛する事にした。護衛している以外の時間は、ギルドの依頼を消化する様にさせる。また、僕達の任務にも付いてきてもらう事にした。食事係は、ギルドの食事をヘルダー夫妻に戻して、食事係の6名はギルドホームの居住区一階で軽食を出すようにする。手が空いている者は、受付を手伝うようにさせる。受付業務は暫くは、ギルドカード発行が多くなるとおもうので、その業務をしっかり行う。今行っている。教会や職人街や商店街への依頼の勧誘は一時中止する。ギルド本部に来た依頼だけを受ける様にする。概ねはこんな感じになった。開いた部屋は執務室に変更する。また会議室を増やすようにした。部屋割りは自由に決めさせた。居住区の護衛が使っていた部屋を会議室にして、女性にのみ風呂を無料で開放する様にした。
今晩。全員集めた宴会をするので、マガラ神殿地下二階の学校施設の大食堂に集まるように言った。食事係には悪いけどマガラ神殿に居る食事係と協力して、宴会用の食事を用意させた。予算は、ヘルダー夫妻に任せることにした。食材の肉類が必要になるようなら、眷属を学校近くに待機させるから、眷属にお願いするように伝えた。眷属には、ワクに伝言をお願いしておいた。
これでギルドは大丈夫だろうな。アデレードが不思議な顔をしていたが、無視して話を続けた。食事が終わって、今日一緒に行く女性陣は服を見に行くと言う事だ。アルマールは今日は行かないが服や下着には興味があると言う事で付いて行く事になった。
「イリメリ。もう少し人手を増やそうとおもうんだけどどうかな?」「うん。マノーラ館にも人は必要だから、お願いしていい?」「もちろん。アッシュの所に行ってくるよ。」「うん。女の子ばかりにしないでね。貴族の家だって事を忘れないでね。」「あぁ解っているよ。」「不安だな。」「大丈夫だよ。解っているから!!」「うん。解った。はい。これで大丈夫?」大金貨2枚だ。「こんなにいらないとおもうよ。」「ううん。恥ずかしくない体裁にしたいからね。多分、すぐに舞踏会とかパーティとかしないとならなくなるとおもうよ。その為だと思ってね」「うへぇやっぱりやるんだ....」「当然でしょ。」
「イリメリ。行くよ。」「うん。すぐ行く!!」「リン。頼んだよ。」「うん。解った。う~んと可愛くなってくるんだよ!!」「・・・・バカ。」
さて、僕も移動を開始するか、忘れないうちにやっておこう。「ロルフ。」「はい。」「昨日、ドラウから『エルフが救援を求めてきていると連絡が来たけど、明日でも間に合うか?』って聞いてきてくれ。」「解りました。行ってきます。」
これでいいかな。次は、アッシュの店に向う事にした。エベンスとアシュールを連れて行く事にした。二人を連れて、アッシュの前に付くと、アッシュの所のいつもの従業員が居た。「アッシュは居るか?」「いま出ておりました、もうすぐ戻ってくる予定でございます。」「そうか、あまり長居出来ないが待たせてもらってもいいか?」「もちろんです。もし、よろしければ、私めがご要望を聞いておきます。」「あぁそうだな。よろしく頼む」「はい。それではこちらにどうぞ....護衛の方も一緒に入って下さい。」
従業員に連れられて、店に入っていく。いつもの部屋に通されて、椅子に座った。
「リン様。本日は、どのような者をお探しですか?」「そうだな。大貴族の屋敷で働いた事があるか、働いていても不思議じゃない様な人物を探している。」「種族やスキルの指定はございますか?」「ない。」「年齢や性別は?」「ない。」「人数はいかほどでしょうか?」「最低でも6名位は必要だな。上限はない。」
「解りました。暫くお待ち下さい。」「あぁ」
暫く待っていると、慌ただしくなっている。「リン様。いや、今はマノーラ侯でしたか?」「アッシュ。お前どこからそれを....まぁいい。僕の事は、これからもリンと呼べ。マノーラと呼ぶことは許さない。」「はい。解りました。リン様。それで今日はどういった....」「さっきも言ったが、僕の屋敷がメルナに出来たから、そこで働く人手が欲しい。」「解りました。予算はいかほどにいたしましょうか?」「どのくらいあれば足りる?」「人数にもよります。」「そうか、最低でも6名は欲しいと思っていた。スキルや種族は問わない。僕の家令スチュワードとして居ても恥ずかしくないような人物とメイドを揃えてくれ。」「解りました。リン様の所には、ナッセ様がいらっしゃいますよね?」「あぁ居る。彼を家令スチュワードにはしないのですか?」「あぁ彼には別の大きな事を担当してもらっている。」「そうですか、彼ほどではありませんが、家令スチュワード経験者がいます。まだ奴隷契約にはなっていませんが、それでよろしければ、ご紹介致します。」「そうか、人間的な問題ではないのだな?」「はい。アウラ神に誓って....」「そうか、お前が言うんなら大丈夫なんだろうな。・・・・・・・・・・解った。お前を信頼する。家令スチュワード執事バトラーとメイドをまとめられる人物と、貴族向けの料理が出来る人間と、下働きが出来る人間を揃えてくれ。」「はい。下働きが出来る者は、夫婦者でも良いでしょうか?」「あぁそのほうがいいな。」「それでいくらになる?」「今回は、紹介と言う形になってしまうので、金貨10枚ほど頂ければと思います。もちろん、面談後に問題がなければで構いません。」「紹介で、金貨10枚か、いい商売するな。」「はい。"いい人材"を”どこよりも安く”を掲げてやっております。」「解った。ほらこれで足りるだろう?」大金貨一枚を投げる。「リン様。多すぎます。」「どうせ、この前の子供は料金に入っていないんだろう?それだと思って取っておけ、もし多いのなら、今日紹介する奴等に渡して生活品や着替え一式を買わせてから、ギルド本部に来るように言っておいてくれ。」「解りました。でも、それでも多ございます。」「そうか?そうだな。それじゃ」もう一枚の大金貨も投げ渡す。
「!?リン様。」「どうせ、ローザス辺りから言われているんだろう?子供の保護を行うんだろう?余ったレインはそれに使ってくれ。保護した子供は、ギルド本部にこさせてくれ。仕事と住居と食事を与えると言ってくれ。」「・・・・・解りました。何のことかわかりませんが、解りました。そのように致します。」「あぁもし、パシリカを受けたばかりでもお前が保護した方がいいと思ったら使ってくれていいからな。」「はい。ありがとうございます。」「いいさ。それで出来る範囲をやってくれ。」
アッシュの店から出た。ギルドに向う最中、考えていた。アッシュが紹介だって言った事やあまりにもタイミングが良すぎる。もしかしたら、ローザス辺りの意思が動いているのかもしれない。それでもいいさ。お金の使い方でイリメリ辺りに怒られるかもしれないけどまぁいいか。やらない偽善よりもやる偽善。潔く怒られる事にしよう。
ギルド本部まで戻ってきたら、豪華な馬車が3台並んで待っていた。お迎えが来たようだ。丁度女性陣も戻ってきたようだ。先頭の馬車に、僕とアデレードとルナが乗って、次の馬車に、ナッセとナナとイリメリが乗って、最後の馬車に、マヤとサリーカとタシアナとフェムが乗った。僕とアデレードとルナは会議テーブルの近くで待機して、ナッセとナナとイリメリは、会議場で待機する事になる。マヤとサリーカとタシアナとフェムは、観覧席から見学する事になるようだ。女性陣は全員正装だが、肩を出さない服装になっていて、ブローチに、マノーラ家の紋章を入れている。僕も同じ紋章が入ったカフスをしている。
会場までに、最終確認をアデレードとしている。そこで、ステータスの確認をしてもらった。真命:リン・マノーラ(3)ジョブ:テイマー体力:140魔力:200腕力:130敏捷性:190魅力:650魔法:紫(2)スキル:詠唱破棄スキル:弓武技(1)、刀剣武技(1)ユニークスキル:動物との会話(5)
うまく偽装ステータスになっているようだ。アデレードから、紫魔法はあまりいい感情を与えないから、違う魔法の方がいいと言われて、建築魔法をごまかすために、黄と灰と青を高レベルにしておいたらいいと言われて修正した。
真命:リン・マノーラ(3)ジョブ:テイマー体力:140魔力:200腕力:130敏捷性:190魅力:650魔法:黄(6)、灰(5)、青(5)スキル:詠唱破棄スキル:弓武技(1)、刀剣武技(1)ユニークスキル:動物との会話(5)
「本当に偽装出来るんだね。それも魔道具無しで.....」「うん。鑑定でも見破れないでしょ!」「うん...って、リン。私が鑑定持ちって解るの?」「うん。解るよ。隠蔽しているみたいだけどね」「・・・・。もういいわよ。でも、いつ見たの?お風呂?寝ている時?」「ううん。一番最初にあった時だよ」「!!!」「うん。帰ったらしっかり説明するから、今はそういうもんだと思ってよ。」「解った。知るのが怖い気がするけど....」
そんな話をしていたら、会場に付いたようだ。入場の時の宣誓を読み上げて、中に入る。席次は決まっているようなんで、案内されるまま席に付いた。席は、半分位埋まっている。アデレードの所には何人か挨拶に来たが、服装や座っている位置などから挨拶だけで自分の席に戻ってしまっている。観覧席では僕達の正面にマヤ達が座っている。あちらは自由なようで、見やすい位置に移動してきたようだ。後ろを振り向くと、ナッセとナナとイリメリが少し緊張した面持ちで座っている。
会場が8割位埋まった所で、開場の鐘が鳴った。ウォルシャタを探したが、会場には来ていないようだ。少しだけ残念だ。見回したが、他9名も居ないようだ。イリメリやフェムに解るように居ないと伝えた。少しだけ緊張がほぐれた感じがした。やはり来ているのではと緊張していたようだ。
まず、陛下から開会の挨拶がされた。そして、今日の議題が上げられた。
最初に、陛下がアデレードを壇上に呼び。良いんだなと再度確認を行った上で宣言した。アデレードの継承権の剥奪が言い渡された。ついで爵位の剥奪と続けられた。未婚の状態ならトリーアを名乗る事を許すが、婚約・婚姻時にトリーア家からの除籍も命じられた。全部を、アデレードは謹んでお受けしますといい。席に戻った。聞かされていない自体に、周りがざわめく。もちろん、僕達も何も聞かされていなかった。どうもルナだけは聞かされていたらしい。最近使えるようになったと言う念話で話しかけてきた『アデレードが言い出した事なんだよ。』『今の全部?』『そ、その覚悟を聞いて、私達はアデレードを向かい入れたの。マヤがそうしようって言ってくれたの。』『そうだったんだね。いきなりだったからびっくりしたよ。』『でも、これで、アデレードを婚約者にする障害がなくなったよ。』『そうだね。』
次の議題に移っていたアゾレムの領主から、イスラ大森林や周辺から魔物が大量に出てきて、討伐が追いつかない。守備隊を増やしたいので、援助をお願いしますと言う事だ。『ねぇマヤ。イスラ大森林って今魔物減らしているよね?』『うん。外に出ないように、中層より深い所は結界を張っているよ。』『だよね?って事は、あれは嘘だよね?』『多分ね。ねぇミル?』『へ?ミルも念話使えるの?』『うん。私だけじゃなくて、アデレードもみんな使えるよ。知らなかった?』『うん。初めて知った。いつから?』『この間。マヤの加護を貰って顕現したんだよ。マヤを仲介しなければならないけどね。』『へぇ』『うん。それで何?マヤ』『ちょっとアゾレムの事を調べておいて欲しいんだけどいいかな?』『うん。解った。何に守備隊を使うのかを調べてみるね』『ミル。ムリしないでね。』『うん。大丈夫。無茶なことはしないから安心して・・・ね』『サリーカ。』『ん?』『ぉ届くんだね!!あのね。商隊や商人の噂でも良いんだけど、アゾレムの武器や防具や魔核の流れを調べられるだけ調べてみて、もしかしたら戦闘準備なのかもしれないから....杞憂ならいんだけど』『了解。眷属を借りる事になるけどいい?』『もちろんだよ』『へぇ念話って便利だね。』『アデレード。良かったの?継承権とか爵位とか....。僕の為?』『あぁこの人は、そうだけど、そうじゃないの。私のためでもあるの!』『いきなり、私がリンと婚約したら、リンが王家に取り入ろうとしているって見る貴族が出てくるんだよ。そうならないようにするためだよ。』『解った。また教えてね。』『うん。もちろん。』
アゾレムの提案は、賛成多数で可決された。そして、最後に陛下の裁定を求めるって感じなんだね。これが言っていた、陛下の独断で決められうけど、あまりやっていると反感を受けるから、出来るならやりたくないと言う事なんだな。
次の議題が、ニグラ街と国境の街シャルムとミヤナック家とメルナの城壁の外側に駐屯所を作って、守備隊を配備すると言う議題だ。駐屯理由は、アゾレム領主が言っていた、魔物の姿が見られるようになっている事への対応の為だ。守備はミヤナック系や王家直属の騎士が行う事が提案された。併せて、ミヤナック家に属する貴族にも同様の処置を行う事も併せて議題に出された。小さい領地の場合には、護衛をミヤナック家が雇う事になると説明された。こういう場所で発表するハーレイは格好いいなとおもうんだけどね。重度のシスコンでなければな。アゾレムの当主から、ハーレイに質問というか、文句が出た。守備隊が居る近くで商隊が襲われた場合には、どうするのか?と今までと同じで領内に入るまでが、護衛の役目だと認識している。自分の領内の商隊は守るけど、よその商隊は守らないのか?当然ではないか?そのための護衛だろう?
なんて低次元の言い争いなんだろう...。何度か、質問のやり取りが行われて、採決になった。反対した者は居なかったが、宰相派と思われる面々は採決を棄権して、どちらにも票を入れなかった。『アデレード。こういう場合はどうなるの?』『票の総数と得票の数で決まるから大丈夫だよ。』『へぇ票を入れないは、消極的賛成って感じになってしまうんだね。』『そうだね。でも、なんか問題が発生した時には、自分は反対だったって言えるような立場になるって事だよ』『あぁだから、反対票を入れて、もし成功した時に相乗り出来るようにするためなんだね。』『そ。面倒でしょ。』『面倒だね。』
賛成票が多く。可決された。陛下からの裁定も”了”とされた。
次の議題は報告になっている。ローザスがギルド組織を立ち上げると言う報告をした。簡単に仕組みや内容を説明した。転移門トランスポートやギルドカードの事は説明から抜いている。依頼を受けて、達成したらレインを払うと言う仕組みだけを説明した。ギルドに登録した者を冒険者と呼び。そのもの達に仕事を斡旋していくと言う事だ。詳細は、ギルドマスターのナッセと副マスターのアスタが説明すると言って、二人が皆に説明した。同じ事の繰り返しだが、もう少し手順やレインの支払いに関してと、護衛任務の他に、ランキング制度の事。それがある事で、一定以上の質の確保が出来る事が利点として説明された。そして、護衛任務が無い時には、街道に出てくる魔物を狩る討伐任務に付くとの事だ。協力を名乗り出てくれている領内に順次支店を作成して連携をしていく事などが説明された。そして、ローザスが教会とも話をしていて、ギルドの支店がある所では、教会が無い地域でもギルドに依頼を出せば、教会が司祭や魔法師を派遣する事になる事も報告された。今、実験的に、ニグラで運営しているが、大きな問題は発生していない事も併せて報告された。これは、ローザスがレインを出しているので、投票が必要な案件ではなく、報告案件と言う事になる。ローザスは一通り参加者を見回してから、陛下に対して、ギルドの売上の一部を戦災孤児や不作に寄る孤児の救済に使えるように、王家に寄付しますと付け足した。
『ねぇルナ。あれって宣言しないとダメなの?』『ん?寄付の所?』『そ。』『そうだね。反対意見や対立軸が出てきそうな時には、先に王家に貢ぐから見逃して。みたいな体裁にしておけば、文句を言い難い状況になるんだよ』『あぁそうか、文句を言ってその事業が失敗したり縮小したりしたら、王家に行くレインが減るから、下手に突かないほうがいいって感じにするんだね』『そ!』『次がリンの事だよ!陛下からの報告なんだよね?』『うん。僕は、紋章を出して、陛下に跪いて言われた時に、トリーア王家に忠誠を誓いますとすればいいみたい。』『へぇ~頑張ってね。りんのちょっとかっこいいとこ見てみたい!だね。』『・・・・あぁ緊張してきた。噛んだら盛大に笑ってね。』『そうだね。一生笑ってあげるよ。』『うん。そうして、一生だよ。約束だよ!!』『・・・・。』
さてなぜか皆が息を飲んで黙ったのかはおいておくとして陛下がローザスに規定の質問をしている。解った。お前の好きにしなさい。で終わった。
陛下が参加者を見回して「他になにか有るものは居るか?」まぁ居ないだろうね。「うん。居ないようだな。」本当に出ないんだね。予定調和って綺麗だよね。「それでは、余から皆に報告をする。」
周りがざわついた『アデレード。陛下が報告するって珍しいの?』『そうだね。陛下自身の結婚か継承権に関する話か、皇子の婚姻関係だけだとおもうよ。だから滅多に無いから、ざわついたんだとおもう。』『へぇ~』『ほら、もうすぐ出番だよ』
「知っている者もいるかもしれんが、余には姉が居た、姉には一人の娘が居た、サビナーニ=テルメン・フォン・トリーアが、十数年前に預けられていた教会を抜け出してから行方不明になっていた。」「此度、サビナーニの行方を探しに、一人の少年が余を尋ねてきた。」一呼吸おいて陛下は僕の方を向いた。
「テルメン家が持つ紋章を腕に宿していた。そのものは、母と父が帰ってこないといい。その時に、渡された手紙に、アルフレッドを頼れと有ったと言う。そして、アルフレッドの下にたどり着いて、紋章を見せ、余の所までたどり着いた。パシリカを受けたばかりの子供がである。両親は護衛や探索を生業としていたといい。渡された手紙には、最近調べている事をまとめた書類の存在が書かれていた。その場所に向かわせたが、既に建物は破壊され何も発見できなかったと言う。」「その少年は妹と二人で余の下に来て、父親と母親を探して欲しいと懇願した。余は、アルフレッドに命じて、探させる事にした。本来なら、サビナーニが教会から姿を消した時にこうして居れば、良かったのだ。少年は腕の紋章の意味を教えられていなかった。余は、リンザー卿の下紋章の真偽を確認させた。」
「リンザー卿。かの少年の紋章の真偽は?」「はっ陛下。少年の腕に描かれた紋章は紛れもなく、テルメン家の者でした。また、紋章を検証の魔道具で調べました所、間違いなく、かの少年は王家の血筋である事が証明されました。」「本当か?」「はい。アウラ神に誓って嘘偽りはございません。検証の魔道具も持ってきています。かの少年の紋章をこの場で調べる事も出来ます。」「よい。そちがそこまで言うのなら疑う理由はない。」
「リン=フリークス・テルメンよ。紋章を我に示せ。」僕は立ち上がって、左腕の紋章を陛下に見えるように捧げる。
「私は、ニノサ=フリークス・テルメンを父に持ち、サビナーニ=テルメン・フォン・トリーアを母に持つ者です。義妹のリン=フリークス・テルメンと共に、この地を訪れました。」「訪れた理由は何か?」「父ニノサ、母サビナーニの行方のヒントを探すためでございます。」「それは見つかったのか?」「いえ。何も見つかりませんでした。」「それで、汝は何を求める。」「何も求めません。私と義妹が父と母に恥じない人生を歩む事が望みでございます。」「解った、サビナーニを探さなんだ事は余の罪。それを詫びよう。汝が望むものを与えよう」「私に望みはありません。父と母と義妹と元の生活が出来る事が望みでございます。」「それは、余には出来ない事だ。しかし、汝に母サビナーニが受けるはずであった物を返すととしよう。」「リン=フリークス・テルメン。この時より、汝は、リン=フリークス・テルメン・フォン・マノーラと名乗るが良い。古き時代の侯爵家で、母サビナーニが継承するはずの家だ。」「陛下。恐れ入りますが、私には荷が勝ちすぎております。まず、母サビナーニ、その夫ニノサに、継がせては頂きませんか?」「そうか。余も性急だったな。解った、母サビナーニの皇族籍への復帰を行おう。その上で、ニノサ=フリークスとの婚姻を認めよう。」「ありがたり幸せ。」「サビナーニにマノーラを名乗る事を許そう。そして、侯爵杖を下賜しよう。代理で、汝、リン=フリークスよ受け取るが良い」「は。我ら、マノーラ家は、トリーア王家に絶対の忠誠を尽くします。」「期待しよう。それに、新しい侯爵家が、当主が不在では問題が出てこよう。リン=フリークス・テルメン・フォン・マノーラよ。汝をマノーラ家。2代当主に任命する。現当主の行方が解るまでの代理では有るが、代理の文字は使わずに、当主と名乗りなさい。」「は。謹んでお受けいたします。」「リンよ。そなたは、余の姉の孫となる。継承権順位は母サビナーニよりも低いが存在する。後ほど、書士より報告させるが、それで良いか?」「陛下。それに関して、お願いがあります。母サビナーニも私も王家に連なる物としての覚悟が足りません。継承権の放棄を申し出たいと思います。お許し頂けますか?また、母サビナーニも、サビニとしての生活を好んでおりました、トリーア家からの除籍をお願いいたしたく思います。」「良いのか?」「はい。」「そうか、継承権の放棄を認める。サビナーニの除籍も認めよう。ただ、サビナーニがおさめるべき領地は、汝が責任を持って治めよ。」「はっ母。父の戻るべき場所を守り抜きたいと思います。」「良い心がけじゃ。リンザー卿。サビナーニのおさめる領地はどこになっている?」「は。テルメン家が治める領地は、イスラ大森林全域。スネーク山全域。メルナ地区一帯となっております。」「メルナ地区とは?」「は。メルナ宿場町に隣接する。マガラ渓谷の終端から海まで山岳地帯と森林地帯になります。」「かなり広大な土地だな。」「は。元々は王家の領地ですが、テルメン家が先代王の時に下賜されたと記憶されています。また領地としては広大ですが、人が住める領域はメルナ周辺しか無く実質的な領地としては、小さく新興の侯爵家でも運営出来ると思われます。」「そうか、隣はアゾレム領だな。アゾレム。新興の侯爵家を頼むな。」「は。マノーラ侯。領地がマガラ渓谷を挟んで隣になります。アゾレムだ。今後よろしくお願いする」「ありがとうございます。アゾレム卿。こちらこそ、若輩者で至らない事も多いかと思います。先達者として知恵をお借りできればと思います。これからよろしくお願いする」「マノーラ侯よ。」「は。陛下。」「たしか、メルナの湖畔に、姉が残した屋敷が有るはずだ。場所を、リンザー卿に確認し、居をそこに移せ」「ご配慮ありがとうございます。父ニノサと母サビニが最後に見られたのが、宿場町メルナ周辺だと聞いています。湖畔の屋敷に居を移して、探したいと思います。」「うむ。そうだ、アデレードよ。汝は、メルナ周辺の地理に明るいな。」「はい。陛下。」「アデレードよ。マノーラ侯と共にメルナに赴いて、侯の手助けをせよ。余を満足させてみよ」「はい。陛下。ご命令謹んでお受けいたします。マノーラ侯。よろしくお願いいたします。」「こちらこそ。よろしくお願いする。」
「よし。他に意見も無ければ、この一件は」「お待ち下さい陛下。」「どうした、アルフレッド。」「はい。陛下。私が報告いたしました、ギルドの運営を、マノーラ侯に委託したく思います。」「どうしてだ?汝が運営した方が良いのではないか?」「いつくかの理由がございますが、一番は、冒険者達を使って、マノーラ侯のお父上とお母上を探す事が出来る事です。また、テルメン家は元々メルナを領地をされています。その上、イスラ大森林とスネーク山と言う我が国土の中でも魔物の発生頻度が高い場所を領地とされています。」「そうだな。マノーラ侯よ。アルフレッドはこう申しておるが、侯はどうおもう?」「は。私といたしましては、ギルドの将来性は高いと考えております。また、冒険者の運営次第では、母や父を探す事や足取りを追うことも可能になろうかと思います。その運営を任せていただけるのは光栄の至り。ただ、私では役者不足では無いでしょうか?」「アルフレッド。侯はこう申しておるがどうかな?」「若さに似合わず、侯の慧眼。ますますおまかせしたく思います」「そうだな。アルフレッドよ。余も、マノーラ侯の慧眼には舌を巻くほどだが、侯はまだ若い。失敗もあろう。その時に、フォロー出来なければ、せっかくの組織も失敗してしまう。マノーラ侯よ。アルフレッドからギルドの運営の委託を受けよ。運営方法は、アルフレッドと相談して決めよ。そして、アルフレッド。汝は、マノーラ侯の運営を補佐し、逐次余に運営状況を報告せよ。」「はっ謹んでお受けいたします。」「アルフレッドもそれでいいな。」「はっ。」
「よし。これでこの一件は終了とする。皆の者良いな。」「「「はっ」」」
『終わった...段取りと違うからヒヤヒヤした....』『お疲れ。リン。かっこよかったよ。』『そう。ありがとう。アデレード。惚れた?』『もちろん。すぐにでも抱いてほしいわよ。』『私も。』『私も。』『私も。』『私も。』『私も。』『私も。』『リン。モテモテだね。良かったね。でも、一番私だからね。』『それで、今日はこの後どうしたらいいの?』『普段だと、世話役。今日はリンザー卿が来て、皆に挨拶させるんだけどね。侯爵家だからね。それはないとおもうよ。その為の、顔見せのパーティをやるんだからね』『へぇ』
「マノーラ侯。」「はい。リンザー卿。本日はありがとうございます。」「いえ。陛下がお待ちです。奥の間にお入り下さい。」「はい。」「皆さんと一緒にだと言う事です。」「解りました。」あぁ上にもナッセの所にも迎えが行ったんだな。言われるまま、奥の間に進んだ。一瞬視線を感じたので、そっちを見ると、アゾレム家当主がすごい形相で睨んでいた。恨みは無いが、僕の僕達の居場所を奪った報いは受けてもらおう。これからだ!!
部屋に入ると、ローザスと陛下が座っていた。正面に座るように言われた。席に座ると、マヤ・サリーカ・フェム・タシアナが入ってきて、マヤが僕の隣に座った。少ししてから、ナッセ・アスタ・イリメリが入ってきた。これで今日来たメンバーは全員揃った事になった。
「陛下。ありがとうございます。これでやっといろいろはじめられます。」「リン。気にするな。余は、この位しかしてやれん。後は、お前..お前たちの手腕にかかっているのでな。アデレード。頼むぞ。」「はい。お父様。いえ、陛下。」「アデレード。今まで通りで良いんじゃよ。」「いえ、そういうわけには行きません。私は、もうトリーアの人間ではないのですから。」「アルフレッド。お前から、アデレードに言ってくれ」「アデレード。お前は....解ってやっているんだろう?」「アルフレッド殿下。私には、何のことやら....。」「アデレード。もう許してあげなよ。」「リンがそういうなら、お父様。これからもよろしくお願いします。アルフレッド殿下もお願致します。」「お前なぁ」「おぉナッセ。久しいな。息災なようで何よりじゃ。」「陛下。ありがとうございます。リン様に拾われまして、老骨に鞭打つ覚悟でやってまいりました。」「そうか、リンの所に、ナッセが居るのなら安心だな。ニノサとサビニが繋いだ縁じゃ大切にしろよ」「はい。陛下。」
それぞれが自己紹介をして、陛下にギルドでの役割を説明していった。後、ここに居ない3名の事や全体的な事をイリメリが説明した。大まかに現在進んでいる事を説明した。その後で、ローザスから、今日の会議の事は書士によりまとめられて後ほど公布される事が説明された。話の内容ではなく、決まった事の羅列になる。マノーラ家としてんの作られた歴史や背景が語られて、それで領地が決まった事になると言う。それから、ローザスからローザスの使う場所に、転移門トランスポートを作って欲しいそうだ。マガラ神殿に向うのに、これからはニグラの外に出なければならないのは面倒だと言う事だ。設置自体は可能だが問題にならないのか?と尋ねたら、陛下も笑いながら、大丈夫だ気にするな。一応こっちでも結界が張られている部屋に作ってもらうつもりじゃから問題ない。と言う事だった。後で、ローザスに部屋に案内して貰ってから設置する事になる。これを喜んだのが、アデレードだ。着替えを持っていく方法を考えていたと言うことだ。僕に言って時空の袋タイムシフトポーチに入れていってもらおうと思ったらしい。下着類もあるからちょっとだけ躊躇していたんだと笑いながら言っていた。
公布は昼過ぎになるだろうが、傍聴に来ていた市民も居るので、早い奴等は、そろそろ動き出しているかもしれん。
今度、メルナの館でパーティを開くので、その時には玉体をお運びいただけると言う事になった。「お父様。メルナの屋敷に来られるのは構いませんが、本当にびっくりしますからね。」「そんなになのか?」「えぇそんなにです。」「それは楽しみにだな」「えぇ私の常識なんて一気に吹っ飛びましたわ」「そうか、それほどなのか?」「えぇ兄様も来て頂ければわかりますわよ。」「あぁ僕は明日にでも、教会の人間を連れて、マガラ神殿の教会を見に行こうと思っている。アデレード案内を頼むな。」「解りましたわ。私が居なくても、イリメリやフェムがいれば大丈夫でしょう。フレットでも良いでしょうね。」「あぁお前がそんな風に言うなんて本当に常識が変わる場所なんだな。」「えぇそうですわね。怖いくらいに異常な場所ですからね。」
「なんか、酷い言われようだな。」「そうですよ。異常なのは、リンだけだからね。」「いやいや。ミルもかなり人外だとおもうけどな」「お前たち、陛下の御前だって事を忘れるなよ」「・・・・。」「よい。よい。アデレードの仲間たちだと思えば、娘の友達が遊びに来たような物だろうからな。」
「陛下。一つお許し願いたい事が有るのですが?」「暫くしましたら、アデレードをはじめ、ミル。イリメリ。フェム。サリーカ。ルナ。タシアナ。そして、義弟のマヤと婚約したく思っています。ご許可頂けますでしょうか?」「すぐに婚姻でも良いのだぞ?」「いえ、婚姻は私が16を過ぎてからにしたく思います。」「なぜ16なのだ?」「はい。その位で、僕が抱えている問題を解決出来ると思っているからです。」「婚約もすぐでは無く暫くと言っているが、どの位を考えているのだ?」「はい。4ヶ月後位を考えております。」「何故、4ヶ月なんじゃ?」「はい。ギルドが明日から暫くは忙しい日々になります。そして、教会や協力していただける領主の領地や村々を廻って行く作業が落ち着くのがそのくらいだと考えています。僕の考えでは、10程度の領地にゲートを設置できれば、後は相手側から設置依頼が来ると思っています。そうなるまでが4ヶ月位だと考えているのです」「そうか、解った。余は、娘アデレードが望んでいる事だ。許可するぞ。」「他の者も良いのだな?」全員が頷く。「アルフレッド。妹の婚約だ。盛大にやる必要はないが、しっかり取り計らうように今から準備をしておけ。」「解りました。リン君。ハーレイに殺されないようにフォローはしてあげるから安心して....ね。アデレード。良かったね。」「はい。」「はい。そうか、ハーレイ重度のシスコンの問題があった忘れていたよ。ルナ。教会と貴族の案内が終わったら、一度ミヤナック家に挨拶に行くから予定を聞いておいてね」「うん。解った。」「フェムの所にも行った方がいい?」「止めて、お父さんびっくりして倒れちゃうよ。」「タシアナは、ナッセでいいか?」「うん。」「でも、この流れでナッセに聞くのはかわいそうだとおもうわよ。」「ナナ。そう言っても、本人の意思確認ができたから、過ぎは保護者に許可を取るのは常識だろう?」「貴方ね。自分の身分を考えなさいよ。挨拶に来るだけで大騒ぎなんだよ。娘から、手紙を出させて、メルナの屋敷に招待する位にしておきなさい。相手の事を考えるならね。」「うん。解った」
「さて、もっといろいろ聞きたいが、余に次の予定があると、さっきから睨まれている。リンよ。ニノサとサビニの件の落とし所は汝に任せる。王家として動く必要がある時には、アルフレッドに言って協力させなさい。」「はい。ありがとうございます。」
陛下が席を立ったことでこの場はお開きになった。部屋からナッセとナナが出ていき、ローザスが後で神殿に行くからよろしくと言って席を立った。「リン。婚約してくれるの?」「アデレード。嫌だった?ならすぐに言わないと...」「・・・・・バカ、嫌なはず無いでしょ。嫌なら、昨日あんな事してないわよ。嬉しいだけだよ。やっと私の居場所ができたんだよ。私、ここに、みんなと居て良いんだよね」「アデレード。良いんだよ。リンはこんなんだから、私達がしっかりしていないと根無し草ニノサの様にどっかに飛んでいってしまうんだからね。」「えぇそうね。聞いていた、ニノサの100倍は”イカれて”いるから、私も覚悟を決めるわ。」「なんだよ。根無し草って、ニノサよりはマシだぞ。」「「いいえ。リンは異常です」」
「でも、そういう事なら、早くギルドを安定させないとね。私達のためにも!!」「そうね。それじゃさっさと戻って、ギルド関連の取りまとめをしましょう」「イリメリが真剣マジになったよ。こうなると怖いわよ。」「フェム。何か言った?」「いえ。何にも言ってません。」「リン。転移門トランスポートの設置状況は?」「えぇと、国境の街シャルムとニグラとメルナは準備は出来ている。場所も特定されているから、神殿に行けばすぐに設置できるよ。」「了解。それじゃ。みんな、私達の為に全力でやっていきましょう」「おぉぉぉ!!」
僕は、8人の婚約者を持つことになった。それも、美女ばかりだ!!
あっそうだ。ローザスに転移門トランスポート作りたいって言われていたんだった。執事を捕まえて、ローザスに伝言を頼んだ。皆は、先に戻っていると言う事だったので、僕だけ待っていると、ローザスがハーレイを連れて現れた。ハーレイ家の領地。ミヤナック領にも転移門トランスポートを作ってくれとの話と、やはり、神殿への移動の為に、ニグラの屋敷にも作って欲しいと言う事だ。まずは、ローザスの作って欲しい場所を尋ねた。地下にある元々書庫になっていた部屋を一つ開けさせたとの事だ。場所を確認して、一旦マガラ神殿に転移して、転移門トランスポートを作成した。ゲートが集まっている場所で魔物の里と同じように、隔離した場所に小屋を立てて、小屋の中に転移門トランスポートを作った。その小屋自体にも結界を張って、特別な認証キーを持つギルドカードを持たない者は出入りできなくした。設置後に、ローザスとハーレイの下に戻った。その後、同じ事をハーレイの館で行った後で、二人を連れて、【転移】した。地下三階のギルドに移動して、特殊な認証キーを刻んでもらった。そのキーで通れる結界を小屋にかけなおして、これでOK。二人に試して貰って問題ないと言う返答を貰った。試しに、通常のギルドカードでは通れない事も確認した。
マガラ神殿に居るので、ついでに、国境の街シャルムとニグラとメルナに、転移門トランスポートを作った。ギルドランク1で通れるような結界で覆った。転移門トランスポートの認証も、タシアナとカルーネとアルマールのおかげでわかりやすくなった。ギルドカードには、本人の魔力を感じ取る仕組みが入れられている。カード作成時に、流れ込んだ魔力の波紋の様な者をカードに書き込む。この波紋は一人ひとり魔物に至っても違うとの事で、個人認証にするのには丁度いい。個人認証がこれで出来るようになった。次にゲートでの認証だが、それが最初戸惑っていた。ゲート全体を覆うような結界を作成して、結界を突破できる魔法陣をカードに書き込んでいく事にしたが、複数のゲートの認証を行う時にドンドン必要な面積や魔力が増えていってしまった。属性と属性の濃度を変化させる事で解決したと言う。例えば、ローザスの所に作ったゲートは黄(9)の魔法で作られている。カード側に、黄(9)の魔法陣を組み込めば良い。そうしたら、黄(1)~(9)が突破出来る。がそのほかの属性は突破出来ない。ギルド職員が持つカードはすべての属性が(8)までになっている。ギルドメンバーとアデレードは、全部が(9)のカードになっている。そして、今回作ったゲートは、黄(1)になっている。現在一般に発行しているカードは、灰/青/黄/黒/赤が(1)になっている。教会関係者へのカードは、白が付与されて、ランクは個別に指定された物をつけるようになる。最初は、属性/レベル毎に作成していたので、カードを認証させる時に、魔力が7属性×9レベルで63の魔力が必要になっていた。今は、最高レベルの物だけになるので、カード認証時に必要な魔力は、7になる。これならば魔力の少ない子供でも通れるようになる。全属性最大のカードはチートキャラ持ちにしか渡していないから大丈夫なんだけど、元々。
さて、ギルド本部に戻ろうかな。

「【旧】チート能力を持った高校生の生き残りをかけた長く短い七日間」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

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コメント

  • ノベルバユーザー240299

    マヤが義弟になってる。(´・ω・`)

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