【旧】チート能力を持った高校生の生き残りをかけた長く短い七日間

北きつね

ポルタでの復讐

久しぶりにしっかり寝た感じがした。朝起きたら、両脇にズメウ。お腹の上にスライム。頭の上にハーピー、右足にはナーガが、左足にセイレーン。少し離れた場所にドラケアンが居た。カオスな状態になっている。ロルフが居ないとおもったら、スライムと一緒に居た。
僕が起きた事に気がついた7名はすぐに起き出して僕の前に整列した。カエサルが代表して「おはようございます。リン様」「おはよう。7名のおかげで久しぶりにゆっくり寝られたよ。進化の具合はどう?」
「スキルや魔法が顕現した者も出ています。種族的な進化が始まっていますが落ち着くまでは、数週間掛かりそうです。申し訳ありません」「あぁいいよ。急いでいるけど、スキルや魔法が顕現したのなら上々。これからの事を君達と話さないとね。」「「「「「「「はい!」」」」」」」「うん。」
「僕ね僕ね。陰移動のスキルが使えるようになったの!!」スライムのワクが話しかけてきた。「そうか、それなら僕の陰に潜んで移動できるな。」「「「「「「!!!!!」」」」」」「うん。出来るよ。やり方も、ロルフに聞いて出来るようになったよ!」「そうか、すごいな。」「えへ!」
何故か、他の6名もすごく悔しそうにしている。自分のスキルを確認する。
真命:リン・マノーラ(3)ジョブ:動物使い体力:140(+610)魔力:200(+520)腕力:130(+220)敏捷性:190(+310)魅力:300(+250)魔法:外(2)古代魔法:時空魔法(1)魔法:黄(2)、黒(1)、青(1)、白(1)、紫(1)、灰(1)、赤(1)スキル:(隠蔽)隠蔽(4)、言語理解(2)、(隠蔽)念話(2)スキル:陰移動、詠唱破棄、魔法生成、限界突破、物理無効スキル;状態異常無効(毒無効、睡眠無効、麻痺無効、気絶無効)スキル:弓武技(1)、刀剣武技(1)、防御結界(1)ユニークスキル:(隠蔽)動物との会話(4)エクストラスキル:(隠蔽)万物鑑定見透す力(6)、神殿管理(1)支配:ロルフ=アルセイド支配:アグラオ、カエサル、ボレアス、ラジャ、レイア、レウス、ワク支配:イザーク=ハウシルト、カール=エドアルド、ブルーノ=コルネリアス、ホルスト=ジンツァー、レーゼル=バウマン、レマー=ヨッフム、ヒルダ=ヘルダー、ベック=ヘルダー、ミーシャ=ヘルダー、アシュール=ライオネル、エベンス=ウィレム、クローネ=ヒューズ、マリノ=フィールズ、ラオ=ベルンハルト、ルイ=ドルマン、エタール・ティロン、カフィール・ティロン、サラーム・ティロン、ソニア=トレスカーニ、フランシア=アウスストラ、ミランダ=カジミール管理:マガラ神殿
やらかした感満載のステータスになっている。ステータス補正がまずい事になっている。それに、魔法以外では傷つかない事になっていないか?眷属達のおかげだな。これなら、十分出来るだろう。
時空魔法の修練をして、マヤの敵討ちをしに行こう。ポルタの村まで飛べばいい。時空魔法をしっかり使えるようになれば本当に楽ができそうだ。
万物鑑定見透す力で調べたら一発出てきた。便利だな。なおかつ、詠唱破棄があるから、このこっ恥ずかしい言葉を言わなくて済む。
さて、実験してみるか....、転移する場所をイメージしながら、詠唱を開始する。詠唱の必要がないから、転移する場所はそうだな、この部屋の端っこにしよう。頭の中で部屋の端っこをイメージして、イメージが固まったら、【転移】。
「「「「「「「!!」」」」」」」「こっちだ」うん。ううまく出来たようだ。「ワク。」「はい!」「陰に潜んだままなら一緒に移動できるんだな。」「主よ。今のは、転移魔法なのでは?」「そうだよ。昨日。ドラウに教えてもらったから実験してみた。」「「!!」」レイアとレウスがびっくりしている。「どうした?」「主様は簡単に言いますが、習得出来ても使えるまでは数週間必要だと思っていまして、私達の進化に併せて丁度よいと思っていたのです。」「そうだったんだ。まぁいいよ。それに、転移魔法もどうも最初は一人でしか移動できないみたいだからな。」
「・・・・」「そうだ、ロルフとワクは一緒に行けるから着いてきてくれるか?」「「はい!」」「主よ。私達は...」「君達には一つお願いがある。信頼出来る君達にしか出来ない事だ。」「「「「「「!!」」」」」」「ここに、時空の袋タイムシフトポーチがある。これを預ける。僕に取っては大事な者だマヤとの思い出の品も入っている。これを守っていて欲しい。そして、これからが大事な事だけど、君達は魔物を狩ってもいいのか?」「主よ意味がわかりません」「あぁ同族を殺しても良いのかって事だよ」「心配には及びません。我達は、魔核を持たぬ者で、魔核を持つ者の敵になっています。彼らは魔核を持たぬ者を襲ってきます。ただ殺されるわけには生きません。だから、気にはなりません。奴らは敵なのです。」「そうか、それなら良かった。かなり無神経な事を言うかもしれないからな。6名に命じる。時空の袋タイムシフトポーチに素材を集めて欲しい。できるだけ沢山の素材を集めてくれ。できれば、数個の時空の袋タイムシフトポーチが作れる位の素材が欲しい。」「「「「「「はい!リン様が帰られるまでに素材で一杯にしてみせます。」」」」」」「頼んだよ。でも、くれぐれもムリしないでね。死んだら許さないからな。僕をおいていくなんて最低の事だと認識しなさい。」「「「「「「はい。承知いたしました、我主マイマスター。」」」」」」
それじゃ少し実験してから、僕はポルタに行くね。
◆◇◆◇◆◇◆◇
おっ成功した。懐かしい風景の場所で戻ってきた。僕達が生まれ育った場所だ。マヤ。帰ってきたよ。ほんの数日前だっていうのに、何年も帰ってこなかった気がするよ。今なら解る。この家は魔法的に守られていたんだと。2重の結界が張られている。両方の結界を通過して、ドアに認証される仕組みが入っているようだ。この仕組ギルドでも欲しいな。タシアナ辺りに言ったら作ってくれないかな。
ドアを開けて中に入った。「ただいま。ニノサ。サビニ。いないの?」返事がない。自分とマヤの部屋に移動した。ここで一つ確認したい事があった。「ワク。」「なぁにご主人様。」「ワクは、なんでも消化出来るんだよね?」「うん!」「反対に、消化しないで自分の中に入れておくことは出来るの?」「ん?わかんない。時空の胃袋ブラックホールというスキルが種族特性で出ているから、なんか出来そうな気がする!」「そうか、それじゃ試しに、この椅子をその時空の胃袋ブラックホールにしまってもらえる?」「うん。やってみる!」
ワクが大きく広がって、椅子を飲み込む。そのまま、椅子が消滅した。
「おぉぉ。今度は、ここに出してみて」「解った!」
ワクが少し広がったと思ったら、椅子が元の形のまま出てきた。
「すごいな。ワク。」「うん!ご主人様の役に立てて嬉しい。」「それじゃこの部屋の物を全部しまってもらえるかな?」「うん。」
部屋全体にワクが広がったと思ったら、端から順々に消えていく。二人で寝ていたベッドまでも綺麗に消えていった。他の物はいいかな。あぁマヤが使っていた食器や僕の食器は持っていこう。
こうして、家から持ち出す物を選別しては、ワクに収納してもらった。その間、ロルフは窓際で丸くなって寝ていた。こうしてみると本当にただの可愛い猫でしかない。
さて片付けも終わったから、ウーレンとサラナにマヤの苦しみを与えないとな。「ロルフ。」「はい?何ご主人様。」「少し猫のフリしてお使いしてほしいけど出来るか?」「??普通の猫はお使いなんてしないとおもうけど....?」「あっまぁそうだけどな。僕が直接行く事ができないから、呼び出したいんだけど、ロルフに手紙を持っていってほしいんだよ。なるべく気が付かれないようにね。」「そういう事なら、僕よりもワクの方がいいかもしれないですよ」「?」「ワクなら狭い所で入れるし、通れますからね。」「でも、スライムだと簡単に倒されちゃわないか?」「大丈夫だと思いますよ。それに陰移動も使えるから、いざとなったら陰に潜めばいいだけですよ」「あっそうか、ワク頼めるか?」「うん。大丈夫ですよ。」「ちょっと待って手紙を書くからね」
『ウーレン・サラナ。久しぶりだね。マガラ渓谷では大変お世話になりましたね。肩と腿すごく痛かったよ。ウーレンが腿でサラナが肩かな?
いろいろ話がしたいから、二人だけで、日が沈んでから村はずれの水車の所に来て、二人だけだよ。もし来なかったり、二人以上で来たりしたら、あなた達の大切な人を一人一人。私とリンが味わったのと同じ事をしてあげるからね。時間もないし相談もしたいだろうから、明日の朝まで待ってあげる。
マヤ=フリークス・テルメン/リン=フリークス・テルメン』
「ワク。この手紙を届けて欲しい。今から二人を教えるから頼むな。」「はい。任されました。」
街が俯瞰できる場所から家を指示した。二人の部屋は知らないが、この際しょうがない。たしか、両家とも女子は一人だけだったはずだ、ワクに女子といって解るか心配だが。まぁいいだろう。
「はぁーい。それなら行ってきます。」
「さて、どうなるかな。」「ご主人様はどうされるのですか?」「そうだな。弓と刀が武器としてあったから、それを使って少し訓練でもして待っているよ。」「武技が発動できれば大分楽でしょうからね。」「あぁそうだな。そうならなくても戦えるようにはしておくけどな」
場所をしてしたのは、罠を仕掛けるため。どうせ二人は弓矢を持ってくるだろう。それならそれでやりようがある。そして、夜暗くなってから動くだろうから、有効な罠が沢山作れるだろうからな。
「ロルフ。手伝ってもらうぞ。」「はい。了解です。」
水車の近くは普段人が寄り付かない。村外れと言うこともあるが現在この水車は使われていない。何年か前に、ニノサとサビニが協力して、川から水を引いて、村の中に溜池を作っていた。今は、農業用水として池の水が使われているから、わざわざ水車を使って組み上げる必要がなくなっていた。
鉄板の落とし穴は作るとして、黒く塗った板を大量に吊るしておけば、弓を放った時に反射するだろうし、吊るしている糸を切れば、落ちて音がするだろう。いろんな方向から音がするのは恐怖を増大させるからな。後は、時空魔法で出たり消えたりを繰り返すだけでいいか。目の前に現れて、弦を切られたら怖いだろうな。次の瞬間に居なくなっているんだからな。そう考えると、時空魔法ってヤクザな魔法だな。ウィスパーを二人にかけて、耳元で聞こえるようにしてあげよう。僕の声ではすぐに解ってしまうけど、ロルフの声なら女声に聞こえるだろうな。そして、ワクに足元から話させればいいか。
なんだぁ作らなくても仕掛けはいろいろ出来るな。
「ご主人様。ただいま。」「ワク。早かったな。」「うん。このくらい簡単だよ。」「そうか、あの二人に渡せたか?」「うん。女の子ってボレアスとかアグラオみたいな人で良いんだよね?」「あぁそうだな。」「それなら大丈夫。二人とも部屋に居たから、上から手紙落としたらびっくりしていたよ。」「ほぉ」「手紙を読んだ後でなんか急いで走り出したから陰に入ったら、先に渡した人と会っていたよ。なんか話していたけど、聞けなかったゴメンなさい」「いいよ。ワク。偉いな。しっかり出来たな。読んだ所まで確認してくれたんだな。」「うん。後は何か手伝える事ある?」
「ワクでも、ロルフでも、この辺りに人が来たら解るように出来るか?」「僕は無理かな。」「僕は出来るよ。」ロルフが出来るようだ。「二人に指示を出す。ロルフはこの辺りに人が近づいてきたら僕に教える。」「はい。」「ワクは来たのが二人だった。ゆっくり近づいて、二人の足元に待機。僕が話し始めたら、二人の足を拘束して逃げられないようにして。」「解ったです。」
ゆっくり待つことにした。賽は投げられた。その間、ワクやロルフと陰移動の練習をしたり、弓や刀の練習をしていた。魔物や動物が出てきてくれたら良かったんだが、今日は一匹も出てこなかった。
二人が来たのは、朝が近づいてきた位だった。「マヤ。ゴメン。ゴメン。あんな事になるとは思ってなかったんだよ。」「マヤ。リン君。許して。エスタールに脅されていたの。本当だよ。」「私達も殺されそうだったんだ。」
『それで、私とリンを殺したの?』
「っひ!!!」「ちがう。私は地面を狙ったの。」
『腿痛かったな』
新しくマスターした時空魔法「瞬地移動」を使って、喋っている方の腿を刀で軽く指して、また元の位置に戻った。
「きゃあぁぁ」
『肩すごく痛かった。もう少しで頭だったんだよね』「っち違う。私は外そうとしたんだよ。本当だよ。当てたのは、ウーレンだけだよ。」腿を切った方が「私じゃない。サラナは頭狙っていた。私は外そうと地面に当てたんだから」
そうか、サラナの肩に刀で傷をつけた。
「きゃぁ。ゴメン。マヤ。」
(ワク。足を固定しろ)
「きゃぁ何。動けない。ゴメンゴメン。許して、殺さないで、死にたくない」「ああdふぁあgbなrgじ@そz」
『ここは暗いな。一人は嫌だな。』『ねぇサラナ・ウーちゃん。友達だよね。こっちに一緒に来て。ここは寒いよ。』『ねぇなんで。なんで。なんで・・・。友達だよね』
「友達だよ。マヤ。だから許して、助けて、助けて。」『誰も助けてくれないよ。私はリンが助けてくれた。でも、リンもいなくなっちゃった。』『ねぇどうして?』
「あえあbうぇtzbvせ5gh」「あぁぁぁぁぁ。リン君とマヤを渓谷に落とさないと、私の家族が殺されちゃうの。」「私も」
『それで私達を殺そうとしたの?』
「違う。リン君だけを渓谷に落とせばよかったの....その後、マヤをエスタールが囲うって言っていた。だから、マヤを殺すつもりなんてなかったのぉぉぉ」
『リンをリンを殺すつもりだったの。そんな事許せるとおもう?』
「違うの。殺すなんて思ってない。渓谷に落とせばよかったの」
『そう、解った。』
「解ってくれた。マヤ。友達だよね。私達。これからも友達だよね」
『・・・・』
「ね。ね。マヤ。助けて、ゴメン。、許して。」
辺りの松明に連続で火を灯した。ワクに、陰移動を指示してある。足が解放される。二人は、自分の排出した物の上に座り込んでしまっている。
最後の松明に火を灯して、その松明を持って二人の元に向かった。
「「っひ!?」」
「マヤは死んだよ。二人のお陰で、渓谷に落ちて死んだよ。そのお礼をしなくちゃならないね。それに、僕を殺そうとしていたんだね。嬉しいよ。それもお礼に追加しなくちゃね」
「「!!」」
「何?まだ解らない?そう?解らないまま殺すのもいいけど、全部わからせてから殺した方がいいだろうね。二人にも後悔が残るだろうからね。」
「「ッッッリン君?!」」
「そうだよ。君達が弓矢で射殺したマヤの兄のリンだよ。君達にお礼をする為に生き返ったんだよ。信じて貰えたかな?」
「「ゴメンなさい。ゴメンなさい。ゴメンなさい。許して。許して。死にたくない」」
「死にたくない。マヤだって死にたくなかっただろうね。僕だって同じだよ。君達には君達の理由が有ったんだろう?それなら僕の理由で君達を殺しても文句は言えないだろう?」
「ひっ・・・。私は悪くない。サラナがやるって言い出した」「っちっ違う。最初に弓を放ったのはウーレンだよ。だから、私は許して。」
「醜いね。そうだ。二人に簡単な問題を出すよ。どちらか一人が合っていたら許してあげるよ。でも、間違えたら許さないよ。マヤの友達なら間違えるはずがないから簡単な問題でしょ」「「っひ....」」
「それでは問題。マヤは、最後に僕にお願いしています。なんてお願いしたでしょう。」
「わからないよ。リン君許して。私は命令されただけ。悪いのは、全部エスタールだよ。奴はマヤが欲しいって言っていた。全部全部。私は悪くない」「・・・。死にたくない。死にたくない。怖い。私は悪くない」
「それが答えでいいの?」
「「ああつぁsがrg」」
「ふぅ~ん。そうなんだね。本当にマヤの友達?」
「うんうん。マヤの友達だよだから、許して」
「そうだね。それが最後の答えでいいんだね。」
「時間切れだね。マヤが最後に僕にお願いしたのは『二人を許してあげて』だよ。その気持ち君達には届かなかったみたいだね。」
「「・・・・・」」
「いいよ。命乞いするなら好きなだけして、僕の心に届いたら気持ちが変わるかもよ」
「「マヤ。ゴメン。」」
「それを最初に聞きたかったな。それで君達はどうする?僕に殺されて、マヤに直接謝りに行く?自分で命をたつ?それとも、まだ醜くお互いを罵る?あぁ逃げてもいいよ。そうしたら、家族全員先に殺してあげるからね。」
「リン君許して。なんでもする。だから、家族だけは家族だけは許して」
「あぁ僕も同じ気持ちだよ。君達を殺しても、マヤは戻ってこないからね。」
「「!!」」
「だから、君達にも同じ気分を味あわせてあげたいんだよ。そうそう。無い知恵を絞って考えてみて、君達どうやって手紙受け取った。急に手紙が現れたでしょ。それに、腿と肩の傷が付くまで僕が近くに居るの気が付かなかったでしょ。」
「「!!!」」
「そうだよ。僕はいつでも君達の家族を大切な人を殺せるんだよ。」
「「許して。本当に本当にゴメンなさい」」
「いいよ。許してあげる。でも、僕の言うとおりにしなかったら本当に、家族を一人づつ殺すからね」
「「はい」」
「君達に命令したのは、エスタール=ティロンで間違いない」「「はい」」「何を言われたの?」「リン君とマヤちゃんが商隊に迷惑をかけるから、商隊の人たちが怒っている。少し懲らしめたい。協力しろ。が最初に言われた事だったの」「それで」「それは断ったの。リン君とマヤちゃんを商隊に誘えって言ったのも、エスタールなの、それはおかしいって言ったの」「ほぉそれで」「そうしたら、殴られたの。言うとおりにしないとお前たちの家族を殺す。お前たちは奴隷にしておれが毎日犯してやるって言われて、怖くなって・・・。」「そうか、それで」「そうしたら、領主様の所に連れて行かれて、いろいろ言われた。うまくできたら、ポルタ村に教会を立ててやるとか、お前たちがうまくやったら村の人が喜ぶとかいろいろ言われたの」「それで」「領主様の息子さんが出てきて、リン君だけ桟橋から突き落とせばいいって言い出して、あの球体を渡されたの」「あれは何だったんだ?」「解らない。小さな爆発がするだけでの物だって言われたの」「それで、弓矢でやれって行ったのは誰?」「私達が剣が使えないし怖いって言ったら、それなら弓を使えって息子さんに言われたの?」「そうか、それで」「私達が普段使っている短弓があるからそれを使うようにしたの」「短弓を使ったのか?」「うん。長弓は使えないよ。そこまで力ないよ」「そうか、解った。」
「「許してくれる?」」
「許さないよ。でも殺さない。」
「「え”」」
「これから、毎年。マヤと僕が渓谷に落ちた日に、僕達の家の近くに作る墓を綺麗にしておけ。もし、一回でもやらなかったり、どちらかが来なかったら、その時にはわかっているよな」
「「はい。毎年しっかり墓を綺麗にします。約束します。」」
「約束だからな。」
陰移動で姿を消した。二人は暫く呆然としていたが、慌てて立ち上がって、逃げるように走っていった。そうか、短弓を使っていたんだな。至近距離だったとはいえ、短弓で腿を貫通するとは思えない。肩は解らない。今では調べる事が出来ない。ただ解るのは、あの場所には本当に制裁しなければならない第三者が居たということだ。

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