【旧】チート能力を持った高校生の生き残りをかけた長く短い七日間

北きつね

復讐を誓う

ドラゴニュートのヒューマに連れられて歩いている。ロルフは歩くのが面倒になったのか、僕の肩に乗っている。
「ヒューマさん。そういえば里って言っていましたが、ドラゴニュートの部族なのですか?」『あぁ言ってなかったな。意識有る者たちの里じゃよ。長は、ダークエルフのドラウ=ピロテースじゃよ』「いろんな種族の方が居るのですか?」『そうだな。数は100に満たないとおもうぞ』「さしづめ魔物の村って感じなんですかね」『ハッハハ。そうだな。矮小な人族から見たらそう思えるかもしれないな。』「・・・・。」『安心しろ。おまえを連れてこいと言ったのは長だから、少なくても長の所までは安全だぞ。俺は、おまえの事を気に入っているから安心しろ。少なくても、あんなにうまい肉を喰わせる事が出来るのなら、里で歓迎されるぞ。』「・・・・。余計に不安になってきたのですが・・・・。」『大丈夫だって。そうだな13年位前にも、人族の男と女が森に迷い込んだ時にも、長が話をして無事に返したことがあるぞ』「へぇ・・・。あっそういえば、さっき。ヒューマさんがロルフの事を、精霊だって言っていましたが、精霊と魔物って違うんですか?」『おいロルフ。おまえのご主人様はそんなことも知らないのか?』『うん。だって何も知らせないで契約しちゃったからね。あのお方が!』「うん!?ロルフ。僕もその話初耳なんだけど?」『だって聞かれなかったからね。』「勝手に契約?」『うん。』『ほぉそんな事が出来るのは、ニンフ様かそれ以上の力がある方だろうな』『そ!!ご主人様。すごいでしょ!!』「おっおぉぉ」「それで、精霊と魔物の違いって何かあるのですか?人族との違いもですけど....。」『あっそうだな。その辺りは、我が言うよりも長に聞いたほうがいいぞ』「はぁ解りました。あとひとつだけ、アルセイド様って言っていましたが、特別な存在なのですか?」『そうか、人族はアルセイド様を知らないのかもしれないな。この辺りを治めていたニンフじゃよ。多分、長がおまえを呼んでこいと言ったのは、アルセイド様関連なんだとおもうぞ。』「はぁなんとなく解ったような解らないような話です。」『まぁいい。もうすぐ着くからな。』
さっきから同じような場所を何度も何度も通っているように思えるんだけどな。何か阻害する結界でも貼ってあるのかな?もう少し歩いた所で、ヒューマさんが止まった。「ん?」『リン。我の身体に触れていろよ。今から結界を越えるからな。触れていないと入れないからな。ロルフも触れていろよ』「解りました。」ヒューマの身体に触れながら、数歩進んだ、目の前が急に明るくなった。
ガヤガヤする感じがしている。
視力が戻ってきて、目をゆっくりと開けると、日本で言うと縄文時代と弥生時代の中間位の建物が無造作に立てられている。先程のドラケアンだろうか、ヒューマに何か話している。
「おぃリン。こっちに来い。長の所にいくぞ」「!!」「どうした?普通に会話が出来ている?」「あぁ俺たちの約束事でよほどの事がない限り、結界の外では普通に話さない事にしているんだ。」「へぇ僕が教えられているのと違う所が多いな。」「そりゃな。人族との交流なんて殆ど無いし、10年に一人位しかこの里には来ないからな。って事で、ロルフも普通に話して大丈夫だからな」「あぁ良かった。意外と疲れるんだよ。ご主人様は普通にやっているけど、結構すごいことなんだよ。」「そう?僕は念話があるから、念話で話しているようにしているだけなんだけどな。」
「リン。ロルフ。おいていくぞ。そこに居ると、オークの奴らに喰われてもしらないぞ」
「ヒューマ。俺たちは人族なんか喰わないぞ。おまえの方が怪しいぞ」「違いない。違いない」
確かに、魔物しか居ない村。オークやコボルト、ゴブリンなのかな?小さいエントも居る。魔物しか居ない。すごい所に来てしまった。
少し小高くなっている所に立っている小屋の前で、ヒューマは立ち止まった。「長。リン少年をお連れしました。」「!!」「ヒューマご苦労様。お前は下がっていい。精霊様もご一緒に中にお入り下さい。」
中からの声に従って、僕はロルフを肩に載せたまま小屋に入った。小屋は、教室を同じ位の広さがありそうだ。丁度、教壇がある辺りに、若い女性が一人座って居る。歩いていくと、エルフである事を示す耳が解る。片耳は髪の毛で隠されていて確認出来ないが、ヒューマが言った通り、ダークエルフなんだろう、肌の色が灰色で髪の毛が銀髪なのがすごく綺麗に映えている。見とれてしまうほどの美人だ。
「ようこそ。リン様。そちらにお座り下さい。」
勧められるまま、長の正面に座る。
「改めて自己紹介させて下さい。私は、ドラウ=ピロテースと申します。種族はダークエルフです。こう見えても、もう2,000年とちょっと生きております。」「え!あ。僕は、リン=フリークス。こっちは、ロルフ=アルセイドです。お招き頂きありがとうございます。」「いえ。リン様をお迎えできて嬉しく思っております。本当に、人族は大きくなるのが早いのですね。」「?」「私は、リン様にお会いしているのです。」「!!!!」「覚えていらっしゃらないと思います。」「はい。申し訳ありません。」「マヤ様とお会いになった時に、私もその場に居たのです。」「!!」「マヤを知っているのですか?」「はい。勿論です。」「マヤは今何処に居るのですか?」「それにはまだ答えられません。順番に、私の話を聞いていただけますか?」「・・・・。解りました。」
ドラウは、ゆっくり語りだした。すべての始まりは、ニノサとサビニが、マガラ渓谷で赤ちゃんを保護した事から始まる。その頃、ニノサには3歳になる息子が居た。ニノサ達は赤ちゃんをそのまま自宅に連れて帰る事にした。その時に、サビニが魔物の襲撃を受けて負傷してしまった。マガラ渓谷からは逃げ出す事が出来たが、整備されていない、イスラ大森林の近くだった。すぐに、アロイの街に戻ろうとしていたらしいが、悪い事に魔物にまた襲撃された。魔物からは逃げる事が出来たが、イスラ大森林に入り込んでしまった。そこで、森林の中をパトロールしていたヒューマに合い。ニノサは、一騎打ちで勝てたら、子供とサビニだけでも逃してくれと懇願してきた。予想に反してニノサは善戦した、ニノサの持っていた剣がヒューマの鱗を捉えたと思った時に折れてしまった。死を覚悟したニノサは、ヒュームに懇願する。子供とサビニを助けてくれと、ヒュームは鱗に剣を宛てた事で殺す気なくなっていたとの事。その後、里に伝令を走らせて、仔細を長に報告してきた。長は、ニノサ達を里に入れて歓迎した。里で持っていても使いみちがないもの、多くは森林の中で倒れてしまった人族の武器や装備・魔核などを大量にもたせた。そして、長が子供に”マヤ”と名付けを行った。ニノサ達はサビニの怪我が治るまで約7日間里に滞在した。ニノサ達は、"マヤ”にお兄ちゃんになる”リン”と言う子供の事を聞かせていた。隣で聞いていた長が苦笑するくらいの親ばかっぷりだったらしい。サビニの怪我も治った。ニノサが里を出て帰ると言ったので、送ってやった。
「ニノサのあの時の顔は傑作だったぞ」「??」「私は、古代魔法の時空魔法が使えるのです」「古代魔法?」「あぁもう使うものがいない古の魔法です。」「そうなんですね。魔法の袋マジックポーチ時空の袋タイムシフトポーチを作るための魔法?」「そう考えていただいて問題ないです。時空は地空とも繋がり、時間と場所をつなぐ魔法です。転移や転送が出来る魔法なのです」「・・・・!!!」「時空魔法で、ニノサ達をニノサの記憶の中から探って転送させたのです。その時に、親ばか全開で話していた、”リン”を見てみたいという好奇心が会ったのも事実です」「!!!!」あっそういえば、マヤと最初に会った時に、お前の妹だよと言われたときには、すごく小さかったけど、次のときには、”リン”と言われて抱きつかれていたように思える。「思い出されました?」「はい。マヤとの出会いは記憶でも曖昧になっている部分が多いです。ドラウさんは何かご存知なんですよね?」「えぇ知っています。」「教えていただけませんか?」「もちろん、そのつもりでこちらに来ていただきました。それと、私の事はドラウとお呼び下さい。この里の者に敬称は必要ありません。呼び捨てにしてください。」「・・・・。」「お願いいたします。」「・・・解りました。ドラウは僕とマヤの事を知っているんだよね?」「はい。存じております。リン様とマヤ様が最初に出会ったときには、たしかに3歳と赤ちゃんでした。リン様がマヤ様の手を握って、名前を言った時に、それが起こったのです」「・・・あまり覚えていないのですが、光に包まれたと言う事はなんとなく覚えているのですが・・・。」「そうです。マヤ様が光に包まれまして、リン様と同じ年齢まで成長されました。意識を無くしたマヤ様は次のように話されました」『我はアルセイド森の守護精。この子の中で眠りに付いていた。我を起こすのは誰だ。我の覚醒はまだ出来ぬ。力が足りぬ。今暫く眠りに付く。覚醒するまで我を守れ。いいな。ダークエルフよそして人の子よ』「アルセイド様はマヤ様の中で眠りについてしまった。”マヤ様”を最初はこの里で育てようとした。しかし、”マヤ様”が”リン様”の手を離さないこと、離そうとすると存在が安定していないのか、泣き出してしまう。そんな事から、里で育てる事は無理だと悟ったのです。」
ドラウは、その後にニノサを話をして、ニノサの魔法で、マヤのエクストラスキルを隠蔽して、僕との繋がりを見えないようにしてしまったらしい。パシリカの時に、マヤの真命に”アルセイド”とでたのは、アルセイドがマヤの中に存在するからだと言う事だ。そして、エクストラスキルはドラウにも解らないと言う事だった。ただニノサが人族として育てる上でエクストラスキルがあると、国に招聘されてしまう可能性があるから何か解らないが隠しておこうと言う事になったと言う。
しかし、ここで疑問がある。そうすると、マヤの本当の年齢は不明か10歳と言う事になる。なぜパシリカを受けられたのか?
それも実は答えは簡単で、パシリカ自体。5歳でも受けられるとの事だった。ただ、5歳当時に受けても、スキルや魔法が形成されていない事が多い為に、マヤのエクストラスキルのように、???と表示されてしまう。形成されるのがだいたい13歳位だから、パシリカとして定着しているんだと言われた。流石に、長生きだけはある。
「それでは、マヤは死んでいないのですか?」「リン様。その答えは.....」「教えてください。」「リン様・・・・。アルセイド様は消滅しません。しかし・・・・」「・・・・あぁぁぁ。」「リン様・・・。マヤ様は・・・・。」「死んだのですね。」「はい。正確には、消滅していると思われます。」「ありがとうございます。」
「ご主人様・・・・。」「ロルフ。ゴメン。今は一人にしてくれないか?」「「・・・・」」「ドラウ。ありがとう。でも、少し、少しだけ一人でなれる場所を貸して欲しい。」「はい。ここをお使い下さい。私はロルフ様と外でお待ちしております。」「ありがとう」
ドラウがロルフを抱きかかえて歩いていった。ドアが締まる音がした。
(うぁぁぁぁぁ!!!マヤ。マヤ。マヤ。マヤ。)(殺す。殺す。殺す。殺す。絶対に殺してやる。)(僕からマヤを奪ったんだ。お前らからもすべて奪ってやる。絶対に許さない。)
おかしい。涙が出ない。悲しいはずなのに、僕はこんなに悲しんでいるのに.....。マヤを失った。"ゆう"を守れなかった僕が”マヤ”も守れなかった。悪いのは僕なの?アドラ答えろよ。僕は二度も大切な存在をなくさなければならないのか?答えろ!!!!!!
マヤ。マヤはダメって言うだろうな。でも、決めた。マヤを傷つけた奴に同じ苦しみを味あわせてやる。ウーレンとサラナだったな。マヤの瞳の中に映っていたのは弓を構えている二人だった。絶望した気持ちを味あわせてやる。そのあとで、僕が味わった気持ちを味わってもらおう。もうどうでもいい。壊してやる。殺してやる。その為には力だ力が居る。どうしたらいい。どうしたら力が手に入る。蹂躙できるだけの力が欲しい。
立花や取巻きなんてどうでもいい。マヤを裏切った二人は許さない。
やることは決まった、まずは力を得る方法を考えよう。短期間で爆発的に強くなる方法を考えよう。わからなければ、知っていそうな奴に聞けばいい。誰が知っていそうだ。ロルフか?ヒューマか?違う。ドラウに聞けばいい。何か知っているはずが。
「ドラウ。そこに居るのか?」ドラウがドアを開けて入ってきた。「ドラウ。聞きたい事がある。」「はい。なんでしょう。」「”動物使い”というジョブを知っているか?」「勿論です。」「テイマーとは違うんだろう?」「はい。リン様は、動物と魔物の違いはご存知ですか?」「魔核があるかないかじゃないのか?」「人族はそう判断しているようですが、それは正解ではありません。動物は食べたり飲んだりして活動します。」「そうだな。人族やエルフや亜人種はそうだな」「はい。そうです。では、魔物はどうして動いているのですか?」「??同じで食べたりして動いているんじゃないのか?」「いえ、違います。魔物は、魔素を吸収して動いているのです。食べるのは嗜好品だからです。」「!!」「それで、魔物の中に魔核が存在しない者がいます。この里の者やロルフ様がそれに当たります。」「!!」「動物は人族を含めて、”魔素を吸収する器官が存在しない"者になります。そして、魔族は”体内に魔核を宿している”者になります。そして、魔核を有していない第三の種族はこの里の者になります。元々は、魔物も魔核は持っていません。発生してから魔素を吸収する事で魔核が形成されていきます。魔核が破壊されてしまったり、突然変異で魔核が生成出来なかったり、魔核を吐き出す事が出来た者が、この里の者の様に知恵を持ち言葉を話すようになっていくのです。」「・・・・」人族で考えられている者とは逆になっている。「リン様のジョブ”動物使い”は、魔核を宿している魔物以外全てが影響範囲になります。テイマーは、”魔素を吸収する器官を持たない”者しか支配下に置けませんし、テイマー本人が屈服させた者しか支配出来ないのです。」「あまり意味がないジョブだな。」「その通りです。ですが、リン様のジョブは、名付ける事で支配下に置くことが出来ます。相手との力関係は関係ありません。」「真命をつけると言う事なのか?」「そう考えていただいて間違っておりません。」「そうなると、例えばヒューマとかは支配出来ないと言う事になるのか?」「いえ違います。リン様のスキルで真命を上書きすればそれで良いのです。」「ん?僕のスキル?偽装ではなく、改竄だったのか?」「はい。そうです。」「人族も支配下に入ってしまうんだよな?」「いえ。その場合は、相手にリン様に従属すると言う意思表示が必要になります」「そうか、それならいい。」
「ドラウ。率直に聞く。強くなるためにはどうしたらいいか?僕は、すぐにでもヤリたい事がある。その為には力が必要なんだ。」「・・・・。従属する魔物をお作りになるのが良いでしょう。」「そうか...」「ヒューマ。」「はい。御前に」「お前の所、戦士で名前を欲しがっている者は居ないか?リン様に従属する事を条件に命名してもらえるが....。」「解りました。リン様の従属になってもいいと言う者を数名連れてまいります。」「あぁ後、ハーピー族やセイレーン族やズメウ族にも声をかけて上げなさい。人族のリン様に従うと言う奴は少ないと思えるからなるべく多くに声かけてきなさい。」「解りました。しばしお待ち下さい。」「リン様。最初ですので、あまり集まらないかもしれませんが、少なくてもレベル以上の戦いが出来るようにはなると思います。」「あぁ解った」「後、私からは、リン様に時空魔法をお教えいたします。戦闘にはあまり使えませんが覚えておくと便利だと思います。」「そんなに簡単に覚えられるのか?」「普通は出来ませんが、リン様は、万物鑑定見透す力を持っていらっしゃいます。一度見る事で習得できると思います。後は修練でレベルが上がればいろいろ使えるようになっていきます。」「なんで、僕のスキル・・・・あぁ子供の時に確認したんだな。」「・・・はい。申し訳ありません。」「それはいい。早速頼めるか?」「はい。解りました。リン様。魔法の袋マジックポーチをお持ちでしたよね?」「あぁ持っている。」「少し貸していただけませんか?」「中身が入っているがいいか?」「はい。大丈夫です」
魔法の袋マジックポーチをドラウに渡す。受け取ったポーチに何やら呪文を唱え始めた。ポーチを中心に魔法陣が広がり、ドラウの魔力が流れたと思った瞬間に魔法陣がポーチに集約されるようになって光が収まった。
「リン様。確認して見てください」受け取った魔法の袋マジックポーチを鑑定した名前:時空の袋タイムシフトポーチ価値:100,000,000,000,000,000,000,000,000内容:無限備考:ポーチの中は時間が泊まる。一部だけ時間を進める事も出来る。
は?馬鹿だろう?値段の単位が解らない。それに、時空の袋タイムシフトポーチになっている。中身も大丈夫そうだ。一部時間を進める事が出来るとなっているが検証は後回しだ。まずは、ステータスを確認しよう。
真命:リン・マノーラ(3)ジョブ:動物使い体力:140魔力:200腕力:130敏捷性:190魅力:300(+250)魔法:外(2)古代魔法:時空魔法(1)魔法:黄魔法(2)、黒魔法(1)、青魔法(1)スキル:(隠蔽)隠蔽(4)、言語理解(2)、(隠蔽)念話(2)スキル:陰移動ユニークスキル:(隠蔽)動物との会話(2)エクストラスキル:(隠蔽)万物鑑定見透す力(4)、神殿管理(1)支配:ロルフ=アルセイド支配:イザーク=ハウシルト、カール=エドアルド、ブルーノ=コルネリアス、ホルスト=ジンツァー、レーゼル=バウマン、レマー=ヨッフム、ヒルダ=ヘルダー、ベック=ヘルダー、ミーシャ=ヘルダー、アシュール=ライオネル、エベンス=ウィレム、クローネ=ヒューズ、マリノ=フィールズ、ラオ=ベルンハルト、ルイ=ドルマン、エタール・ティロン、カフィール・ティロン、サラーム・ティロン、ソニア=トレスカーニ、フランシア=アウスストラ、ミランダ=カジミール管理:マガラ神殿
レベルが少しあがっている。あっワーウルフを倒したからな。
ヒューマが戻ってきた。何人?か魔物を連れている。よかった誰も居なかったらどうしようかと思っていたからな。「リン様。これらの者に名前を授けて下さい。」
あ!マガラ神殿の書庫で、命名の儀の方法が有った。たしか....。
一人目が進み出てきた森林で出会った者であろうか?『我は、ドラケアン。強き名を』「リン=フリークスが命名する。汝の名は、カエサル。」『私は、カエサル。リン様に忠誠を誓います。』
『我は、ハーピー。疾き名を』「リン=フリークスが命名する。汝の名は、ボレアス。」『私は、ボレアス。リン様に忠誠を誓います。』
『我は、セイレーン。唱する名を』「リン=フリークスが命名する。汝の名は、アグラオ。」『私は、アグラオ。リン様に忠誠を誓います。』
『我は、ズメウ。賢き名を』「リン=フリークスが命名する。汝の名は、レウス。」『私は、レウス。リン様に忠誠を誓います。』
『我は、ズメウ。尊き名を』「リン=フリークスが命名する。汝の名は、レイア。」『我は、レイア。リン様に忠誠を誓います。』
『我は、スライム。お腹いっぱいになる名を』「リン=フリークスが命名する。汝の名は、ワク。」『僕は、ワク。リン様に忠誠を誓います。』
『我は、ナーガ。偉大なる名を』「リン=フリークスが命名する。汝の名は、ラジャ。」「私は、ラジャ。リン様に忠誠を誓います。」
「我ら、7名。リン様に絶対の忠誠を誓います。」
「リン様ありがとうございます。」「ドラウ。これで大丈夫なのか?」「はい。儀式の言葉をご存知だったのですね。」「あぁマガラ神殿の書庫で読んだ本のなかに記述があった。」「しばらくしましたら、進化が始まるでしょう。そうしたら、リン様の望む様になっていくと思われます。」「そうか、少し疲れた。休んでいいか?」「勿論です。」
今名付けした7名とロルフに寄り添われて、目を閉じた。

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