グンマー2100~群像の精器(マギウス)

奈楼小雪

第32話 フィッター×フィッター★


 滋賀県琵琶湖、ここには西日本最大の要塞が有る。 名づけて、【関西絶対防衛要塞】。
 実に、ダサい名前である。 それは、周知の事実であるが名前は重要。
 名前は、ダサイがやっている事は超重要な任務。 能登半島や日本海側から来る、ビーストの侵攻を監視している。
 10年前に一度破壊され、再度構築された要塞でもある。 10年前というのは、群馬独立戦争グンマーワーで有る。
 群馬独立戦争グンマーワー、末期の事。 関西勢力は、政府の依頼でグンマーへ戦線参加を表明した。 次の日、1人の少女が要塞に攻め入った。
 少女は、要塞を落とし京都の街に攻め込んだ。 そして、第二次世界大戦を生き延びた、京の街を燃やし尽くした。 7日7晩燃え続け、京都は文字通り灰塵に帰した。
 要塞は破壊され、関西にビーストの侵攻が始まった。 関西勢は、グンマーと戦争不可になった。
 ビーストを撃退した頃には、政府とグンマーは停戦していた。 京都の消滅は、関西勢の心の拠り所も打ち砕いた。
 2度と悲劇を繰り返さない! そういう思いで、この要塞は作られた。 そんな要塞の上で、1人の人物が立っている。
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 「「海斗かいとさん!全員出撃準備出来ました」」
 2人の少年が、扉を開けやって来た。
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 「おう、権太ごんた切太きるた
 「「いつでも、福井に進撃出来ます」」
 「そうか、それはッツ!」
 海斗と呼ばれた男は、空を見る。
 「2人とも逃げろ!」
 左手で、近づく2人を静止する。 同時に、左腕が宙を舞う。
 「海斗さん」
 権太という少年が声を上げ、メンタルギアを展開する。 ボコッと音がし、切太という少年は権太を殴り気絶させ、逃げ出した。
 宙を舞う左手を取るは、1人の少女。 朱い髪に、瞳の美少女である。
 <a href="//19656.mitemin.net/i234541/" target="_blank"><img src="//19656.mitemin.net/userpageimage/viewimagebig/icode/i234541/" alt="挿絵(By みてみん)" border="0"></a> 
 「くっ、朱音あかね副首席殿!ですか?」
 「そうよ!海斗かいと副首席!お手合せ願おうかしら」
 「断ると言ったら?」
 「そうねー全員、こうなるわ」
 朱音が持っていた海斗の左腕が、燃え上がる 右手が真っ赤に燃え、手を開くと輝く石があった。
 「ねぇ、人工ダイヤって知っているかしら?」
 海斗の方に投げて渡す。
 「相変わらず、悪趣味な事ですね」
 「まぁ、女の子はダイヤが好きなのよ」
 「で、今回はどのようなご用件で?」
 「ウン、関西勢の福井遠征を止めようと思って」
 笑顔でアゴを上げ、挑発的に見下している。 俗に言うシャ○ト角度。
 「止められるでも?」
 「止める為に、来たの」
 右目を光らせ、両手をパチンと鳴らす。 出て来たのは、多数の朱い剣。
 「なぁに、最高指揮官の貴方を潰しに来ただけ」
 「そうは、思えないだが。殲滅する気か」
 「あーそうですね。貴方が、不甲斐なく死ぬようでしたらね」
 右手を振り下ろす。 多数の朱い剣が、海斗に向かって振り下ろされる。
 バスバスット落とし、彼が立っていた所に剣が刺さる。 其処に、彼の姿は無かった。
 「不思議マジカルバナナ、良い数字を頼むぜ」
 宙を飛びながら、持つバナナのルーレットが回る。
 「楽しみね」
 「数値は、ナナ」
 朱音あかねは、瞳を海斗に向ける。 
 海斗は炎に包まれるが、火が止むと無傷であった。 手には、黄色い鎌を持っている。  
 「アラ?面白いわね!でも、鎌ってイヤね」
 朱音あかねが炎に包まれ消え、海斗は瞬時に背後を見る。 が、そこに朱音の姿は無い。
 「彩華さやかさんの鎌みたいで、ムカつくのよね!」
 「ッッ」
 振り向いた背後、つまり正面。 グーパンが、海斗の腹に喰い込む。
 「フーン、メンタルギアを使わない場合は通用するのね」
 海斗は、吸い込まれる様にして要塞の中に入っていく。 遅れて、要塞内外に警報装置が鳴り始める。
 「遅いわね、レーダ探知もガバガバだし」
 不満そうな顔で、右手を上げ振り下ろす。 基地内に剣が刺さり、爆発する。
 「さて、追いかけますかー」
 朱音あかねは、凶暴な笑みを浮かべ要塞の壁を破壊侵入する。
 2100年4月17日16時30分 関西絶対防衛要塞、グンマー校副首席の侵入を受ける。

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