グンマー2100~群像の精器(マギウス)

奈楼小雪

第11話 NEO埼玉へ


 線路の上をカタン、カタンと走るは首席専用装甲列車【グンマー号】。 15両編成の車体は全て漆黒、金色の線が鮮やかに朝日に照らされる。
 装甲は、畏怖させる如く重厚さが見える。 車両の上部には、多数の対空砲や砲塔が付いている。
 乗っているは、多数の親衛隊や経済界の大物達。 何れも、社内も豪華な作りで人々はユッタリを座っている そんな中で、最も豪華で有るのは、賢治首席の部屋。
 柔らかな白い壁に、黒と金が鮮やかに調和している。 メイド服を着た多数の美少女●●●メイド達に、囲まれている。
 その中で、1人だけ違う服を着た少女が、賢治首席の前に立っている。
 「ど、どうでしょうか?」
 色素の薄い紫のツインテール、紫水晶の様に煌く瞳の少女が下着姿で立つ。 白い肌にフリルの付いた紫色のブラとパンツが色気を引きたてる。
 「いいと思うよ、中居屋銃子なかいやじゅうこ秘書」
 「名前に慣れるのに、時間が掛かりそうです」
 「慣れてね。所でどうして、下着姿なの?」
 「周りのメイドの方達に、首席がどう反応するか見てみろと言われ」
 「全く、彼等●●のお遊びに、付き合わされたのか」
 「彼等?!」
 「ウン、彼等は男の娘だよ、男だよ。服飾科と乙女研究科の親衛隊」
 「嘘でしょ!?」
 銃子は両手で、胸とパンツを抑える。 周りのメイド達は、少女達の様な笑い声を発する。
 「本当だよ、僕は君に興味を持たない。興味有るのは、君の」
 テーブルに置かれた、銃子の銃を手に持つ。 銃をピンと叩く、銃子は変な声を上げ床に膝を付く。
 「メンタルギア!彼等も、少女に興味を持った探求者」
 「首席様、ヤァッツ」
 賢治の指が銃口に入っていく、銃子は躰を床の上で悶える。 銃子は歯を食いしばり、賢治を虚ろな瞳で眺める。
 「ウン、まだ時間は十分ある」
 「オネガイシマス、何でもしますから、辞めて」
 「ウン、分かった。他人が、嫌がる事はしない」
 銃子が安心したのも束の間、賢治はこんな事を言う。
 「僕が、やられて気持ちが良い事をすれば良いんだ!」
 「!?」
 賢治は刀の柄に右手を置き、左手で銃を触る。
 「ッツ!!」
 銃子の脳内が、快楽で覆い尽くされる。 そして、自分の中に賢治が入っくるのを感じた。
 「ウン、君は今、凄い気持ちが良いはず?アレ」
 賢治が、銃子を見る、 手をVの字にし、躰を震わせる。 だらしなく開いた口から舌が覗き、頬は赤く染まっている。
 周りのメイド達は
 『アレがアヘ顔ダブルピースですわ』 『首席のアレは、男さえも墜としますから』 『成程、そういう絡め手もありますのね』
 という感じに、互いに言い合っている。
 「まぁ、いいや快楽の中で解放された君の精神メンタルを見よう」
 左手で銃を撫でながら言い、銃子は躰をよじる。 銃子は、既に意識が吹き飛んでいる。 もう、本能に従って動いている。
 賢治のやっている事は、精神メンタルへの侵蝕。 よく言えば、精神メンタルへ干渉し成長を促す。 悪く言えば、精神メンタル的レイプ。
 銃子からしてみれば、経験した事の無い精神メンタルの振れ。 もっと言えば、脳に男根を刺され処女を失った様な感覚。
 紫水晶の様に輝いていた、銃子の瞳はすでに光彩は無い。 銃を触られるタビに、ビクン、ビクンと動く。
 暫くして、賢治は銃から手を離す。 椅子から立ち上がり、外に出ようとした時。 ガシットと賢治の脚を掴む手が有った。
 「しゅへきさま、もっと、ください」
 ヨダレを垂らし、ギラギラ輝く瞳で懇願する。 賢治は、銃子の顎を取り自分に見せこう云う。
 「もっと、仕事を頑張りなさい。あと、シャワーを浴び準備する様に」
 「ふぁい、しゅへきさま、がんばりふぁす」
 メイド達はというと
 『墜ちましたわ』 『ああ、夏のコミケは、鬼畜賢者と賢者の秘書で出しましょう」 『以外に、前の子より強かったね』
 言い合っている。
 銃子の頭を撫で撫でし、メイド達を見る。
 「さて、彼女の秘書服とメイク、下着を頼んだよ」
 賢治は指示を出す。
 「「「「ハイ」」」」
 返事を聞きながら、賢治は部屋から出ていく。 部屋から出た賢治の目には、季節外れの向日葵ひまわり畑が見える。 車両の窓に付いたシャッターが、降り始める。
 やがて、先頭車両の映像が、ディスプレイに映る。 先頭車両は、向日葵畑へ入っていく。
 向日葵は砲塔の様に首を廻し、種が一斉に発射される。 ビースト化した向日葵の畑に、突入したのだ。
 カツン、カツンと何かが当たる音がし、装甲に種が当たる音がする。
 「園芸部が手掛ける、ビースト化した向日葵ひまわりは、正常に防犯動作確認」
 賢治は、スマホにデータを打ち込む。 装甲列車は種の雨の中を走り抜け、NEO埼玉へ進む。 

「グンマー2100~群像の精器(マギウス)」を読んでいる人はこの作品も読んでいます

「SF」の人気作品

コメント

コメントを書く