地味な俺がなんでモテるの!?

斉藤 自由

第5話 ジト目で無表情な彼女は 大西 結衣

「はぁ」

とため息を成城はしていた
橘の取り巻きの嫉妬はもう収まったのだが
どうしても小林さんの立ち去り方が気になってしまっている

「はぁ」

ともう一回ため息をした所で女子に話し掛けられる。

「ねぇ あの人が呼んでるよ?」

と顔を向けると未来が教室の前で待っていたので取り敢えず未来の所に向かう。

「なんでそんなに疲れてるの?」

と質問されたので、成城は遠い目をしながら

「まぁ色々あってな…」

と呟いた。
 そして、お互いに目が合うと未来は少しニヤニヤしながら成城を見る

「本当は良いことでも合ったんじゃないの?」

「良いこと?」

と未来に言われた事は理解が出来なかった
ただ成城は個性が強い相手と話していて
理不尽な嫉妬を受けているだけなのに
っと真面目に考えている成城に未来は少し困惑していた

「あんたって本当にわからないのね…」

とその次は呆れられた表情をした
その反応に成城はしつ質問した

「なんだ?何か悪いことでもしてたか?」

「なんでもないわ……」

と話しを止められてしまった
そして未来は「そういえば…」
と言葉を続けた

「私はBなんだよ?」

と少し照れてる様に言って来た

「俺はA型だ」

「成城…何かと勘違いしてない?」

とやはり呆れられた表情をする未来
だが直ぐ成城に向き直り少し大きな声で

「クラスよ!クラス!」

と言って来てその言葉に成城は納得した
その反応に未来は「もういいよ」とかたずけ
とっとと自分のクラスに戻って行った
そして成城は未来の言動に理解できなかった
だが理解出来ないのは いつも の事なので
気にしない事にした

そして成城は自分の席に戻り一息付いたそして、特に理由も無く隣を見ると…
今までいなかったがどうやらいつの間にか
席に座っていた
それに成城は内心驚いたがそれを出さずに
勇気を持って話し掛ける事にした言っておくがこの行動にあまり意味は無い

「ど どうもー」

と話し掛けて彼女は成城の方を向いて
ただ…

「…………」

ただただ無口で無表情だった
間がありすぎて成城はファーストコンタクトは失敗したと思ってしまった   が
隣の彼女はコクリと頷いた

ただそれだけであった……
流石にこれだけでは済ませまいと意地になった成城は……

「名前は何て言うの?」

と質問をしたら
彼女はこっちを振り向いた
振り向いた時に黒髪がなびいて少しときめいたというのは内緒だ

「大西」

「えーっと…名前は?」

と思わず聞き返してしまったが
それでも彼女は淡々と返す

「結衣」

と成城に向いていた顔がまた前に向き
会話はそれきりとなってしまった

会話?が終わった後に成城はなんとも言えない空気になってしまった…

そして少したちなんだかルンルン気分で
陽太が席に座って体事成城の方に向き
話し掛けて来た

「よぉー成城って なんかなんとも言えない空気してるぞ  お前」

と聞いてきたが陽太が成城の隣の席の方を向いたとたん成城の方に向き直り少し興奮気味に言って来た

「お  おい!お前の隣  大西 結衣じゃねぇか…」

と羨ましそうに言ってくるのだが
成城は話しがいきなりコロコロと変わるのでさっきの話は返しそびれたと思っていた
成城は直ぐに頭を切り替えて逆に質問をした

「あの子がどうしたの?」

と成城がした質問にまたまたふふんと言う
顔をし彼女の事を喋り出した

「良く聞けよ…あの子大西 結衣はあの将棋界のレジェンド 大西 隼人 の一人娘なのだ!
しかもあのルックスで知る人ぞ知る有名人って訳よー」

と目を輝かせながら説明してきたが
正直成城は将棋は興味が無いのであまり凄さがわからなかった
将棋はルールを知っているっと言うレベルだしそのレジェンドの名前もニュースで聞いた事があるという程度だった

「で  当の本人は将棋強いのか?」

と成城は陽太に聞いてみたが
その質問に陽太は当たり前だろ!っと言う顔をして

「あぁ…まだプロ入りしてないが実力はプロ以上って噂だぜ」

まじか…全然わからん

と成城は心の中でそう思ったそもそもプロが
どれだけ強いのかもわからないのであった

「とにかく俺らには高嶺の花だぜ」

と少し浸って言っていたので成城は
質問した

「何が高嶺の花なんだ?」

と陽太はため息をつき成城に説明をした

「あのなー大西家ってのは何も将棋だけじゃないぞ
確かに将棋で名を上げたがあそこはなにかと厳しいんだそうだ」 

と一間空き説明を続けた

「なんとその家では 書道 茶道 算盤 を絶対に学んでいるらしい」

「絶対と言うと?」

「あぁ だからその3つを絶対に学ぶ
つまりそれ+何かでもいいんだ
例えばその3つと他にプールやバスケットボールなんかをな」

「しかもその3つはプロを家に来させてるらしい」

一通り説明を聞いていた成城だが特に大西 結衣に対しての印象は変わっていなかった

「っと先生が来たなじゃこの辺でなー」

とくるりと前に向き先生が自己紹介をしていたが成城は殆ど内容は聞いていなかった
そしてあるあるのクラスの前で一人ずつ
自己紹介をする時間になった

「では まず男子からだな出席番号1番」

「えーっと…松永 陸です えー…趣味はサッカーです えー…これから宜しくお願いします」

と結構微妙だというのが第一に思った事だ
終わった後に拍手があるが殆どが苦笑していた

そして自己紹介が続きとうとう11番まで来ていた

「どうまみなさん!初めまして 佐々木 陽太です!これからみんなと仲良くしていきたいと思っているのでこれから宜しくお願いします!」

と普通の内容なのだが元気にハキハキと喋っていたためクラスは良い雰囲気になった
そしてその流れで成城の番になった

「斉藤 成城です 宜しくお願いします」

だけであった そしてまたクラスの雰囲気は微妙な感じになってしまう

成城は

ん?もしかして失敗した?

と思っていた








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