俺チート能力で異世界楽しむわ

みこじゃ@小説家になろう(誤字脱字常習犯)

第159話 死森

「もう、いかれるのですね。」

 壁外に馬車を出して、ミリタリスとの別れの前の話をしていた。

「あぁ、まぁ少しの別れになるだろうがな。すぐに会えるさ。」

 ソウヤは、ミリタリスの頭を撫でてやった。ミリタリスは、うれしさの中に寂しさを感じる笑顔を見した。ソウヤは、ミリタリスのことを抱きしめてやった。

「できるだけ早く来てやるからな。」

 ソウヤはそういうと、ミリタリスはウンとうなずいてソウヤから離れた。

「じゃぁ、行くからな。」

 ソウヤは馬車に乗り込んで、ヴィルナたちはミリタリスとの別れの言葉を言っていた。

 ソウヤたちは見送るミリタリスが見えなくなるまでずっと手を振っていた。


ガラガラガラガラガラガラガラガラ

「別れというものはここまで悲しいものなのか。」

 ソウヤはぼーっと天井を見つめていた。

「ソウヤもそういうことを思うんだね。」

「主人はどこか人族とは違うような気がしていたんじゃが、主人も人族いや生物だったんじゃな。」

 ヴィルナとリアンは、ソウヤのことを生物と考えていなかったらしく、いや、仲間のみんながソウヤのことを生物をだとは思っていなかったらしい。ソウヤのこういう姿は珍しく見えてじろじろと見ていた。

「ま、二度と会えないわけじゃないんだし気を取り直してエルフが住んでいるところ死森に行こう。」

「そうだな、こんなくよくよしてるのは俺らしくないか。」

ソウヤは、自分の頬をパンと叩いて気を取り直した。

「さてさて、ノーマリンから出て結構経つからでこの方角に進んでるから、大体このあたりか。」

 ソウヤは地図を広げて赤いペンでおそらくここを通っているのだろうというところに線を書いた。よく見ると今まで通ってきた道に線が書いてある。結構旅したんだなということがわかる。
 ソウヤが地図を見ていると、肩をちょんちょんとつつかれた。

「ソウヤはバルバイストってどうしたの~」

「あぁ~なんか和解して力を貸しもらう仲になった。ほれ、これにバルバイストのちからが 引き出せるやつだそうだ。」

 ソウヤはアイテムボックスから赤黒い結晶を取り出した。ヴィルナたちはその結晶を手に取ろうとすると防御壁に阻まれた。

「確かに~バルバイストの結晶だね~」

 ソウヤ以外が触れないようになっているからベルメスは少し離れたところから結晶を見る。すると結晶がドクンと鼓動した。

『これは、汝はベルメテウスダークドラゴンではないか。なんだ、またそのような魔族のような体になりおって、悪趣味だな。』

 結晶から声だけが聞こえる。実際にあった時の覇気のようなものは感じられなかった。ベルメスは、結晶を覗き込んだ。

「バルバイスト、こんなことできたの~?というか、悪趣味は言いすぎじゃないのかな~?」

『ははは、今はソウヤに力を貸す身、お前もどうやらそういう感じだな。あと、そこにいるのはリヴァイアサンか?』

「なんじゃ、バルバイスト。お前とは、だいぶ前に見かけたくらいじゃから忘れておったわ。」

 ソウヤは、この話の輪の中には入れそうにないからソウヤは自分の座っているところに結晶を置いて、違うところに移動した。

「あれはすごいな、世界八大魔獣のうち三体が話し合っているんだろ。」

「そうだな。こんなことこの場以外だったら世界が軍を動かして倒しにかかるところだぞ。」

 ガルとオリナリカが抱き合いながらおびえていた。

「まぁ、その三体はソウヤにやられて、仲間になってるんだよね。もう、ソウヤって厄災認定されてもいいだろうね。」

「まぁ、そんなことされたらソウヤを守るために厄災認定した国をつぶしに行きましょう。」

「私もマスターのためなら国も滅ぼしましょう。」

 ソウヤの仲間たちはソウヤのためなら本当に命すらも投げてしまいそうだ。

「盛り上がっているところ悪いんだが、死森についたぞ。」

 馬車から降りると、空はもう暗くなっているせいもあるが森が生きているように感じる。なんだろうか、奥の方からこちらの動きを確認しているような存在が見える気がする。存在自体が少し薄れていて、よく感じとれない。

「とりあえず、森は怖いからこのあたりで野営しようか。」

 ソウヤたちは、森を入る前に腹ごしらえをし、しっかりと休養を取ってから死森に入ることにした。いくらソウヤが強いと言っても準備をしないで入るのは自殺行為だ。


「さて、死森に入るか。オリナリカ案内頼めるか?」

 ソウヤたちは装備をしっかりと整え死森の前にたっていた。オリナリカは、森の木に触れるとあれと言いながら頭をかいていた。

「なんか森の形変わったらしくて私もわからん。」

 ソウヤたちはえ~という顔をしてオリナリカのほうを見ていた。オリナリカのピーンとした耳が落ち込んでいるのかタランとしていた。

「だ、だってしょうがないじゃん!!私だってここの出身だけどさ~、しばらく来てなかったから変わっててもしょうがないじゃん。」

 ぐすんとオリナリカは涙目になっていた。

「そうだな、しゃーないよな。はぁ、じゃぁ、地道に行くとしますか。前の陣形で行きましょうか。」

 ソウヤたちはけだるそうに死森の中へと向かっていった。


「王、何者かが領地に侵入してきました。」

 木でできた城の中に豪華な椅子に座ったエルフ族がいる。

「なるほど、まぁ、いつも通り払ってやれ。殺すなよ。ここは高貴なエルフ族のみの領地だ。下賤な他種族の死体で汚してはならんからな。」

 はっはっはという笑い声が城の中にこだまする。

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