俺チート能力で異世界楽しむわ

みこじゃ@小説家になろう(誤字脱字常習犯)

第138話 これって集団リンチじゃね?

 触手がそれぞれ違う生き物のように蠢いている。まるで早く相手を殺したい、貪りたい、もてあそびたいとうずうずしているように見える。

「さぁ、一方的な蹂躙を始めよう。」

 ガワニエルの触手が躍る様にアレンたちに襲い掛かって来る。ヴィルナとエルン、オリナリカが触手一本一本を弓矢と魔銃で撃って時間を稼ごうとしているが数の差が圧倒的過ぎて焼石に水で全く意味をなしていなかった。

「くそ、妾がやる!」

 リアンはリヴァインブレイクを一気に触手を切り裂いた。思い切り、振りかぶったものだから城が真っ二つに割れた。

「お前人間ではないな、魔族か。」

 ガワニエルはリアンのことを凝視していた。リアンはごみを見るような眼でガワニエルのことを見ていた。

「お前はこんなところで女を口説きに来たのか?」

「おやおや、これは失敗の魔王ではないか。」

 ガルは顔色変えずにガワニエルのことを見ていた。

「お前を殺すためにここまで来たんだ。お前のほうこそ失敗だよ。新たなものに適応することができないやつめ。」

 ガルの口からは冷たく恐ろしい口調で言葉が出てくる。ガワニエルも思わず後ろによけぞってしまうほどに恐ろしい口調だった。

「く、黙れ!」

 ガワニエルは切れたはずのすべての触手を再生させガルのほうへと向かわした。ガルはニヤリと笑った。

「ふふ~待ってたよ~!」

 ベルメスは嬉しそうに大鎌を大振りして触手を切り刻んだ。

「は~い、エルン~ヴィルナ~!」

「待ってました!」

 ベルメスの声と同時にエルンは魔銃で破片をさらに粉々にしてそのタイミングでヴィルナは詠唱を完了させ氷魔法を放った。粉々にされた破片を氷漬けにして動きを止めた。

「圧巻だな、今の連携は。本当は、あっちが勇者と呼ばれるべきじゃないのか。」

「それは私も考えたわ。」

 アレンとワーニンはヴィルナたちを見てただ圧倒されていた。それを見ていると、どこからか氷が割れる音が聞こえてきた。

「まだまだ!私は終わっていないぞ!!!」

 ガワニエルは異常ともいえるスピードで再生しアレンたちに襲い掛かってきた。触手が再び狙いをつけてくるが、

「次は俺のターンだ!
         ブースト!!」

 いつの間にか復活していたクレストが大剣で触手を切り裂いていた。それはリアンが放った一撃に同等の力でガワニエルの体は真っ二つに切り裂かれていた。一度倒したはずのやつに切り裂かれて驚いた。

「グワァッ!!」

 ガワニエルの右半身と左半身に完全に分かれたはずなのに、みんなが瞬きをした隙に再び元の姿に再生していた。

「まだだ!!!私は負けてはならぬのだ!!!」

 ガワニエルは触手の先を鋭くしてアレンたちに向ける。それを刺すのではなくその触手の先に黒いエネルギー体をため込んだ。

「デス・シャワー!!」

 そのエネルギー体から黒いレーザービームが放たれた。それはすべてのものを貫き溶かしていった。ヴィルナたちは防御魔法を張ろうとしたがヴィルナの技術じゃ遅かった。

「ようやく私の出番のようね。
           パーフェクト・バリア」

 ワーニンは世にも珍しい無詠唱魔法が使える魔法使いで、ワーニンは魔法の神の加護をもらっている。え、ソウヤだって無詠唱ガ使えるだろって?何言ってんだあいつは例外だ。

「何回もじゃまをしやがって!!!」

 何回も何回も攻撃のじゃまをされてイラついていたんだろう、冷静さを失って触手を伸ばしながらこちらに突進してきた。

「サンベリカ!援護するからあの触手と余裕があればあのやかましいやつを止めてくれるかな!」

「何言ってんの!余裕に決まってんじゃん!!」

 ニーベルが歌でサンベリカの物理攻撃を増幅するエンチャントをかけ、サンベリカは人間離れした連射力ですべての触手を撃破し、なおかつガワニエルの動きを止めた。

「ほーら、出番だよ!アレン!」

 サンベリカが横に飛び道を開けた。なんの道かというと、

「さぁ、チェックメイトだ!ガワニエル!
    我の聖なる力よ!我の思いに答え悪を滅せよ!
                     神聖絶世剣!!!!」

 アレンの聖なる思いに答えた聖なる力。まぁ、簡単に言えば、勇者特有の正義の力もしくは特別な力。これは、アレンが相手のことを悪と思うこととみんなが悪だと思うことが前提条件で放たれる技である。
 そんなことより、初めてアレンたちが勇者らしいしたことよりも、ガワニエルは聖なる力で跡形もなく消し飛ばされてしまった。

「あぁ~疲れたぁ~」

 アレンがそういって倒れこむとみんなも同じように倒れこんだ。何度も何度も襲い掛かってくる触手を防ぎながら戦うなんてもうね、精神的にも肉的にもつらい戦いになっていた。なかなか、倒すのに時間がかかってしまった。

「あぁ、なんかもうなんで魔王軍の幹部ってあほばっかりなんだろう。」

 ヴィルナがぼそりとつぶやいた。

「どうしたのいきなり。」

「いやだってさぁ、こういうのってさ、おとぎ話とかでも玉座の間とかにふんぞり返って私たちのことを待って。『よくここで来たな』とかいうじゃん。でも、戦ってたの入ってすぐのエントランスだよ~。なんか違うじゃん。」

 ヴィルナはたらたらと愚痴をこぼしていた。みんなハハハッと笑いながらいつの間にか上の階がなくなってその代わりに夜空が広がっていた。

「随分と激戦だったんだね。みんなお疲れ~」

「あ、ソウヤ~!」

 そこには返り血まみれのソウヤが立っていた。ヴィルナたちは疲れを忘れたかのようにぴょんぴょんしながら周りに付きまとっていた。

「ソウヤのほうはどうだったの?」

「あぁ、今から話すよ。」


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