俺チート能力で異世界楽しむわ

みこじゃ@小説家になろう(誤字脱字常習犯)

第107話 嫉妬の力強し

 山肌には、おそらく木々が生えていたのだろうが、今は茶色一色のみ。いや、赤色が見えるので二色か。

 ドゴォォォォオオン!!!!

 ほら、今も山の中に誰かがめり込んだ。めり込んだ時に血が飛び散った。

「くそぉ!!小娘!!なめおって!!」

 ワキュレンは先が三股に割れている槍を手に持っている。尻尾を地面にたたきつけヴィルナに向かい跳躍をする。

「なぜ怒るのでしょうか?」

 ヴィルナは冷静にワキュレンの行動を見ていた。ヴィルナはワキュレンの攻撃が当たる瞬間体を大きく揺らしワキュレンの背後に回り込み槍で手と足を切り裂いた。

「ぐぁぁぁぁああああ!!!…っていうと思うか?私の力は超再生だ!」

 ワキュレンの切り裂かれたはずの手足が再生して何事もなかったようにもとに戻っていた。ヴィルナは顔色を変えることなくワキュレンのことを見ていた。

「気味悪いわね。少しは驚いたり怒ったりしなさいよ。なんでそんなに無表情なのかしらね。その装備といい、まぁ殺せば関係ないか!」

 ワキュレンのことを見たままヴィルナは表情を変えることなかった。常に冷静に相手の状況を見て適当な行動を選んでいる感じだ。

「超再生ができるからと言ってしなないわけではない。
                         乱れ桜」

 ヴィルナの言葉と同時にワキュレンの体は粉みじんになってしまった。が、ぐちゃぐちゃと肉や骨が形成されていきワキュレンが首を鳴らしながらヴィルナのほうを見ていた。

「この超再生は死なないんだよ!」

 ヴィルナとワキュレンの槍と槍の激しい攻防が始まった。相手の先の行動を読みながら最善の攻撃をする。そんな状況でもヴィルナの表情がまったく変わらない。むしろさらに冷静になっている。

「あなたの超再生は死んでも治るというわけでなく、あなたの中にコアなるものがあるらしいですね。それを破壊すればあなたを殺せますね。」

 ヴィルナは、激しい攻防の中でそこまで見て考えることができた。それの言葉を聞いたワキュレンは一瞬だけ攻撃のタイミングがみだれた。ヴィルナはそのタイミングを逃さなかった。ヴィルナはさっき見つけたコアの場所に槍を突き立ててやった。

「残念!コアの場所はそこにありません!」

 ヴィルナは、完全に不意を突かれた一撃を喰らってしまった。ここで初めてヴィルナの表情が変わった、なにかを確信したかのような笑顔に変わった。

「じゃぁ、髪の毛一本残さずに消し飛ばすね。」

 ヴィルナはワキュレンから距離をとり槍に魔力を込め始めた、しかもかなり速いスピードで。

「奥義:力の嫉妬」

 ヴィルナから放たれた槍は音速に到達しそうなほどの速さでワキュレンに向かい飛んでいく。

「そんなもので私が、この私が!負けるはずない!!」

 ワキュレンはヴィルナの放った槍を防ごうと自分の槍で対抗している。

「あなたに勝ち目はありません。勝つのは私です。しかし、あなたのおかげで力を得ることができました。では、あちらの世界に連れてってあげます。」

 ワキュレンのことを頭以外包み込むように変形して地面にがっちり固定された。

「何をする気だ!!」

 ワキュレンは額の血管を浮き上がらせるほど怒り叫び始めた。槍は魔力を暴走させていき、高温になり始めた。

「だから最初に言いましたよね。髪の毛一本残さずに消し飛ばすって。」

「そんなことできるわけねぇだろ!!」

 ヴィルナは動けなくなっているワキュレンを見てにっこと笑った。

「では、ご機嫌麗しゅう。」

 ヴィルナはスカートをつまみお辞儀をすると。槍が高音を出し始め山に隕石が落ちたのではないかと思うほどの爆発を起こしワキュレンはヴィルナの言った通り髪の毛一本残ることなく消え失せた。

「やった。かっ…た…」

 ヴィルナが纏っていた装備は消え、ヴィルナも疲れたのかその場に倒れこんでしまった。ソウヤはヴィルナのことをお姫様抱っこして安全な場所まで運んであげた。

「お疲れ、ヴィルナちゃん。あとは任せておけ。」

 ソウヤはヴィルナの手にキスをすると、戦場へと戻っていった。親玉を倒したがまだ雑魚どもは残っている。バーメンやリーメンたちがまだ戦っている。ソウヤたちも戦場に戻った。

「ソウヤ殿たち、戻ってきたのですね。」

 ソウヤたちの姿を見て、バーメンが嬉しそうに話しかけてきた。

「すまん、本当はもっと早く戻っていたんだが仲間の成長を見ていてな。」

「大丈夫ですよ、ソウヤさんたちが親玉を倒してもらったおかげで戦いやすくなりましたし。」

 リーメンはソウヤ血のほうを見てえがおで答えてくれる。しかし、まだ魔獣や魔族の数が五千は残っている。

「そういえば、山の形が少し変わった気がするんですけど、気のせいですか?」

 バーメンが魔獣を切りながら、ソウヤたちに聞いてくる。

「気のせいじゃないぞ。妾たちの一番若くて元気な仲間がやったんじゃ。」

 リアンが嬉しそうな顔をしながら答えた。

「そうですか、では我々も負けないように頑張っていきます!」

 リーメンとバーメンが張り切って魔王軍を倒し始めた。

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