自殺を繰り返した俺は異世界転生をした〜最強の俺は異世界で無双する〜

木偶さん

第16話「4年後」

 現在、俺とセシアは新入生として迎えられている。

 つまり、あれから4年が経った。

「緊張するね、リューイ」

 セシアも俺も大分成長した。

 セシアは直近の入学試験に合格し、同じ学園に入学できた。

「するか? 初めてならするのかもな」

「? リューイは初めてじゃないの?」

 無意識に出た言葉。
 まだ残ってるのか、俺の記憶に。

「......いや初めてだよ」

 素っ気なく答える。

「それより、クラスはどこなんだ?」

 この学園には上からS、A、B、C、Dとあり、勉学、実技とそれぞれ別だ。

 俺は当然、両方ともSであることを知っているが、セシアは今日判明する。

 しかし、大体わかる。

 セシアは誰に似たのか勉学は不得意だ。

「えっとねー、右側にSで左側にCって書いてる」

 なぜDでは無いのか、それも把握している。

 初めて会った時、10代半ばまで成長している俺と当然のように会話している。

 この世界では数学、国語など分類はされていないが、似たような構造だ。

 おそらく、その1本でDは免れたのだろう。

 聞くところによると、毎年クラス替えというのがあり、下位5名と上位5名が入れ替わる仕組みになっている。

 そして、Dクラスで下位5名に入ると、他の人が実技の授業をしている間も勉強しないといけないらしい。

 これは実技も同様で、もし両方とも下位5名に入ると、退学と言われている。

 おそらくこの仕組みで退学はないと思うが、万が一のためにも気を付けておこう。

 逆にSクラスで上位5名に入ると、いつでも授業を休んで良いそうだ。

 なぜこんなことを俺が知っているかって?

 実は入学試験において勉学と実技を総合して1位だったものは学年の顔となるのだ。

 でも、俺が受けたのは5年前だろうって?

 この周りの人達はその5年前の俺にさえ勝てない人達なんですよ。

 末恐ろしいったらありゃしない。

 よくもまあここまで贔屓してくれましたよ懐かしの神様......。

「リューイは両方Sだったよね? 凄いなー」

 因みに新入生代表挨拶はこの俺だが、それはセシアも知らない。

『では、今から入学式を始めます』

 突然アナウンスのような声。
 この世界にマイクやメガホンはないが、スキルで代用しているのだろう。

『学園長からの挨拶です』

 あ、あの顔。まだ覚えてるよ。
 俺が壁ぶっ壊した時から変わってないんだな。

 5年って、長いようで短いのかもな。
 なんつって。

『この度はこの学園への御入学誠におめでとう。しかし、君達はこの学園へ入学するために来た訳では無い。この場にいる同じ仲間と切磋琢磨して、自分と相手を磨き、共に仲良く過ごせるような関係を築いていきましょう』

 やけに短いんだな。
 俺にはあまり期待しないで下さいよ?

『次に新入生代表、リューイ・ファグゼル』

 少しの歓声と拍手。

 そして俺は壇上に立つ。

『えー......』

 と、話しを始めようとしたその瞬間、

「どういうことですの!?」

 1人の生徒が声を荒らげる。

「今回の入学試験。勉学、実技共に1位はわたくしでしたわ! それなのになぜ私が代表じゃなくて!?」

 あー、なにこのテンプレ。

『......では、この場をお借りして申し上げます。私、リューイ・ファグゼルはこの度の試験は受験していません』

 正式な場では私を使う......だっけ?

「はあ!? さらに意味不明ですわ!?」

『この学園の入学試験はいつの試験を受けても合格すれば入学が可能です』

「つ、つまり去年の段階で私より実力が上だとでも言うの!?」

『......あまり、勿体ぶるのは好きではないのではっきり言わせてもらいます。......私は5年前に1度、この学園を受験して合格しました』

 つまり、この意味わかるだろ?
 早く座ってくれないか?

「......認めないわ......ここで今、私と決闘しなさい!」

 え、今回の1位こんなにバカなの!? さすがの俺も引いちゃうよ?

『失礼ですが、この場での決闘は受諾しかねます。ですが、これからの学園生活。競い合う事はいくらでもあります。その機会にして頂けると助かります』

 そう言うと、相手は顔を真っ赤にして、さらに涙を目に浮かべて、叫ぶ。

「覚えてなさいよ! リューイ・ファグゼル! 私はあなたに必ず勝ってみせるわ!」

 いきなりの出来事に少しテンパってしまったが、これでもう大丈夫だ。

 ◇◆◇

 あれ以来は通常通り、入学式は進み、俺達は自分の教室へと向かう。

 基本は勉学のクラスのためセシアとは離れてしまう。少し心配だが、やっていけるだろう。

 まあ俺はーー

「リューイ様よ!」「カッコイイ!」「席はあそこだって!」

 ーー人気集めまくりっすよ!




 作者コメント

 前回よりかなりあいてしまい、申し訳ありません! 最低週一を目標にしているのにこれは......許してください......。
 そこまで読者から求められているか知らないけど!
 もし、楽しみにしてくれていた人がいるならコメントして下さい。コメント稼ぎとか言わないでね?

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コメント

  • 小説書いてみたいけど内容が浮かばない人

    んで、この決闘しようとしてる子、主人公に惚れるのかな?(*・ω・*)wkwk

    1
  • 木偶さん

    コメントありがとうございます!
    2週間に1回だとなんか少なくて悲しいかな〜って思いましてw
    でも2週間に1回にして文量を増やすのもありかも知れませんね
    アドバイスありがとうございます!

    1
  • 木偶さん

    コメントありがとうございます!
    これからはしっかり投稿していくつもりですw!

    1
  • ノベルバユーザー225775

    投稿頑張ってください!

    1
  • 木偶さん

    コメントありがとうございます!
    そういう言葉を頂くとやる気と嬉しさがどんどん湧いてきます!

    1
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