男の娘でも可愛ければいいよね!

煮干

11.そんなことはなかった

うわ、やっぱり意識しちゃう。
ないよな、さすがにないよな。
そう思いながらも女になっていることを期待する自分がいた。
「ねえ、健太君。なんで胸見てるの?」
「いや、別に。」
ごめんなさい、いろいろあって正夢じゃないかと思い期待して...ない!
男だぞ!
こいつら男だからな!
なに考えてんだよ...。
「揉む?」
ないだろ!どう見ても胸筋!
未発達な胸筋!
「いや、胸ないだろ。」
「でも今日はやたらと視姦するよね?」
「...。」
「なんか言って!え、本当にしてたの?嘘でしょ?」
「健太様...失望しました...。」
「健太さん、僕なら大丈夫です。」
幸よ、君はどさくさにまぎれてなにを言っている。
いや、でも視姦ではないけど夢でいろいろあって気まずい。
それだけは事実だ。
「お前らに胸が生えるっていうおぞましい夢を見たんだ。」
「...おかーさん!健太君がおっぱいも...」
「おい!馬鹿!」
誰も揉みたいなんて言ってない!
揉みたいとは思って...一度でいいから触りたいです。
「押し倒しすなんて積極的だね。」
「腹がちらりと見えてセクシーだね大空。食べてしまいたいくらいだ...。」
「自分で言うなよ。それに思ってないからな。」
「でもあの夢見て変に意識してるんでしょ?だったら触りなよ。確かめてみなよ。」
「ごめん...。じゃあ失礼します。」
胸板...。
当たり前だ、だって男だもん。
そうだ男だ。こいつは男だ。
「健太様、僕のも触りますか?」
うん、胸板。
「じゃあ僕もどうぞ...。」
うん、柔らかい胸い...!
あれ?確かに柔らかい。
実物さわったことないから分からないけどこれがそうなのか?
「激しいですね...。これ、健太さんの服です。」
「おい!」
全く、びっくりさせないでくれ。
「これで少しは僕のことを意識してくれましたね健太さん。」


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