腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

5話 会議と再会

「お待たせして申し訳ないわね…。ご存知の通り私は魔神のサラ…。よろしくね?」
「っ…ふざけるな!」
ベリアが叫ぶとベリアの周りに立ち、控えていた兵士たちが一斉に槍を向ける。
「貴様が…我らの味方だと?」
「…」
「忘れたわけではあるまい…あの時のことを…!」
「…あの時はどうも。」
「貴様…いいだろう。わざわざ我らに殺されに来てくれたことに感謝しよう。」
兵士たちは槍を構えて近づく。
「…やれ。」
兵士たちは一斉に槍を突き出した。
しかしサラにたどり着く前にその槍は全てあらぬ方向にひん曲がる。
「ワインドルーム。」
サラの空間魔法により槍は全て曲がってしまった。
「エトくん…呼んだのはあなたなんだから見てないでなんとかしてちょうだい。」
「ふふふ…ごめんごめん。さて…」

パチンッ!
エトは指を鳴らす。
すると兵士たちは意識を失いその場に倒れた。
「僕の前で争いは控えてもらおうか。」
「っ!だが創造神!分かっているだろう?!魔神サラ、藤山優は我々の敵だ!」
「そうだね。」
「我々が手を取り合うなど出来るはずがない!」
「そうなんだけどさ、少し話を聞いてよ。」
「そんなものに耳を貸す気は無い!リク!ユキ!」
「落ち着け…ベリア。先にしかけたのはこっちだ。」
「…そうね…。」
「っ…ふざけるな!」
ベリアは腰に下げた剣を抜く。
「ねえ、落ち着いてよ。」
「黙れ!魔神と藤山優だけは生かしてはおけん!」
ベリアはサラに斬りかかる。
「はぁ…やれやれ。」
エトは指を動かし、ベリアを強制的に座らせる。
「がっ!っ…何を…!」
「うるさいなぁ…座ってろよ…。」
「っ…!」
エトの威圧に怯むベリア。
「さて、とりあえず2人とも座りなよ。」
「ええ。」
サラは椅子に腰をかける。
続いて優も小宮、松山の方を一瞥し、席に着いた。
「さあ、揃ったところで会議を始めようか!」
「会議だと?もはや話すことは何もあるまい。敵の前で会議など馬鹿らしい。」
ロキア帝国皇帝バリオスが淡々と告げた。
「この2人は今回に限っては味方だよ。」
「ふん、そんなもの誰が信じろというのじゃ?」
クレイサンダーも続けて告げた。
「それよりも良いのかのぉ?自国である魔神領を留守にして。」
「それはどういうことかしら…?」
「今や最大戦力である藤山優、それに魔神自身も魔神領に居ない。それにこの場所は結界がある。転移は出来まい。貴様ら2人がいなくなれば魔神領を崩すことなど容易いぞ?」

「ミーシェや姉さんになにかするならお前から消すぞ?ジジイ。」



まだ一言も話していなかった優が口を開いた。
「藤山優…良くもおめおめとこの場にこられたものだな…。」
ベリアは恨めしそうに呟く。
「誰だっけ?」
「っ…貴様…!」
「そっちがその気ならいいじゃろう。すぐにでも兵を配備して…」
「馬鹿ね…兵を何万も揃えたってあなた達人間じゃミーシェやベルに傷一つおわせることも出来ないわ。」
「なんじゃと?」
「言ってるでしょ?私達は今回限りはあなた達の味方をしてあげる。無意味な敵意は辞めてもらいたいわね。」
「どの口が言っている…!」
「それはどうでもいいから僕の話を聞いてよ。」
エトが話を切った。
「作戦は簡単さ。邪神が復活させられる前に血の教団の本部を叩く。」
「それはもう作戦じゃないだろう?」
陸が創造神に呆れるように言う。
「それが一番手っ取り早い方法ってことさ。でも現実はそう上手くは行かない。ザドキエル、みんなに説明してくれる?」
「はい。」

エトがそう言うと1人の天使が現れた。
「皆さん、本日は集まっていただきありがとうございます。」
丁寧に頭を下げるザドキエル。
「私から説明させていただきます。破壊神シバは…悪魔と手を組みました。」
「!、悪魔だと?!」
「そのためもはやエト様でも手に負えない状況です。」
「そんな…創造神様まで…」
「破壊神シバは邪神ハーディスを蘇らせてこの世界の転覆を測っています。人間界が狙われるのも遅くない話でしょう。」
「そんな…」
「つまりやることは簡単。この世界を守って欲しいんだ。みんなで…手を取り合って。」

「…ふざけるな…藤山優と魔神と手を組むなど…論外だ!」
「そこをなんとか…ね?」
「くだらん…こんな話し合いは無意味だ。私は帰らせてもらう。」
ベリアは席を立つ。
「はぁ…まあ、今日は挨拶だけってことで。とりあえずみんな頭に入れて置いてね。君たちが手を取りあわない限りこの世界に未来はないってことをね…。帰るよ、ザドキエル。」
2人はその場から消えた。

… 

「くだらん…」
クレイサンダーも部屋から出ていった。
「ユウ、行くわよ…。」
「…」
「…分かったわ。先に行っているわよ。」
「…ああ。」
サラも部屋をあとにした。
こうして会議はお開きになり、部屋には優、陸、由希の3人が残った。
「…久しぶりだな…小宮…松山。」
「久しぶりだね…。」
「…」
「安心しろ。今回はお前達になにかする気は無い。」
「…」
「ま、信じれるわけねえよな。」
「…藤山くん、1つ教えて。」
「…聞こう。」
「…菜々を殺したのは…あなたなの?」
「!…何を言って…」
「…質問を変えるわ。菜々を食べたのは

…あなたの意思なの…?」



少し中途半端です。
ごめんなさい。

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コメント

  • 異世界大好き先生

    このあとの展開が読めない、
    優って菜々を食べたこと知らなかったことに驚き桃の木三種の神器なーんてね!優このあとなんて答えるのだろう

    2
  • かつあん

    敵対しないって言ってるなら気にしなければいいのに...
    そして松山さん、意味深な質問...ユウはどう答えるのか!

    3
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