腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

3話 夜想曲

「それで?俺達は具体的に何をすればいいんだ?」
優はエトに尋ねた。
「そうだね…。地上にいる各国の王たちには僕からのお告げをしたから仲間になってくれるはずだ。近いうちに国の代表者を集めて会議を行うことになってるからそれに参加して欲しいな。」
「各国の王…。」
「なあ、それってピルーク王国も入ってたり?」
「するよ。」
「だよな〜。」
「それならユウは出ない方がいいんじゃないかしら?」
サラがエトに言う。
「大丈夫。僕の前では争いなんてさせない。僕が声をかけた以上手を取り合ってもらうよ?優くんもピルーク王国のベリアもサラもね。」
「…わーったよ。」
「言ったでしょ?私はユウやミーシェ、ベルになにかしない限り何かする気はないわ。」
「そう…それなら安心だ。」
「これも狙ってたわけじゃないよな?」
「まさか〜。」
「へいへい。分かったよ。」
「それまでは今まで通りにしててくれて構わないよ。わざわざ呼んで悪かったね。」
「ご協力感謝します。」
ザドキエルとエトが4人に礼を言う。
「さて…帰りましょうか。」
「うん。お腹減っちゃった。」
「あ、ミーシェ。私なにか作ろうか?」
「やめろ。決戦の前に全員死ぬ。」
「ふふふ…仲いいね…やっぱり。期待してるよ…じゃまたね。」
「ええ、さよなら。」
「バイバイ!エトくん!ザドキエルさん!」
「さよなら。」
「…またな。」



「アイスジャベリン!」
「相殺。」
「プロミネンスブレイズ!」
「相殺。」
「むー!相殺ずるい〜!」
「立派な戦術だぞ?」
神界から帰ってきた次の日。
優とミーシェは城の庭で修行していた。
「せっかく強くなったとこ見せたかったのに…ユウの方が強いなら意味ないじゃん…。」
「大丈夫。お前は強くなってるよ。相殺も手を使わないと出来ないしな。魔力が上がってる証拠だ。」
「そ、そうかな?」
「ああ、それに最初は受けるつもりだったさ。でもお前の魔法強くなってるから受けたら大怪我するかもしれないからな…相殺させてもらった。」
「そ、そっか〜…。私…ちゃんと強くなれてるんだね…。」
「ああ。」
「よーしっ!どんどんやるんだから!」
「おう。こい。」


サラの部屋
「バトラー。」
「は!」
「兵を集めておいてくれる?」
「兵を…ですか?」
「ええ。」
「わ、分かりました!」
バトラーは急いで部屋を出ていく。
「…姉さん?今更兵なんて必要あるの?」
ベルがサラに尋ねた。
「そうね…。でも…少し嫌な予感がするのよね…。」
「嫌な予感?」
「ハーディスは確かにエトくんが封印した。彼の封印がとかれるとも思えない。」
「なら…」
「でも…少し前…エトくんがハーディスを封印する前の神界での戦争のこと覚えてる?」
「覚えてるよ。確か人間界も巻き込んで…かなり大きな戦争になったわよね。ここ魔神領にも少し被害が出たって言う…。」
「そう。その戦争よ。」
「それがどうしたの?」
「あの時と同じ匂いがするのよね…。」
「ハーディスが…復活するってこと?」
「分からないわ。シバにそんな力があるとも思えない。でも…あの時と同じ匂いなの。」
「姉さん…。」
「安心して。あなたやミーシェ、ユウには指一本触れさせないわ。」
「ふふ…頼もしいな…。でも…姉さん。私達も戦える。私達が決めたことだから…私たちも戦う。無理…しないでね?」
「ベル…ありがとう。」


「なあミーシェ…。」
「ん?」
2人は城の広場で休憩しながら話をする。
「俺…このままでいいと思うか?」
「…」
「このまま…力を制御出来ないまま邪神と戦って…勝てると思うか?」
「…」
「あれから何も起きてない…。心の中ではもう大丈夫なんじゃないかと思う時もある。でも…そんな時に限って夢を見るんだ…お前を…殺す夢を…。」
「ユウ…。」
「怖くて仕方かないよ…。それに…お前だけじゃない。せっかく出来た姉貴達にも危害を加えるかもしれない…。俺…お前達と一緒にいて…本当にいいのか?」
「…ユウ。」
ミーシェは優の頭を自分の膝に乗せて寝かせる。
「ミーシェ?」
「思いつめないで?せっかく結婚したのに…バイバイなんて…悲しいよ?言ったでしょ?私はユウと一緒にいたいの。それにお姉ちゃん達もきっとそう。ユウはもう私たちの家族なんだから。」
「ミーシェ…。そう…だな。悪い。」
「それに私はもっと強くなる。ユウがもし前みたいに暴走しても絶対に私が止める。」
「はは…俺より強くなったら尻に敷かれるかもな。お前には。」
「ふふふ…どうしようかな?」
「ありがとな。元気出た。」
「ううん。いいの。」
「さて!続きやるか?」
「もちろん!」



ピルーク王国
「ベリア、急に呼びだひて何の用だ?」
陸はベリアに尋ねる。
「お前には話しておこうと思ってな。」
「?」
「創造神…エトからのお告げがあった。」
「お告げ?内容は?」
「魔神に続いて次は邪神が復活の危機にあるらしい。」
「邪神ハーディスか…。」
「ああ…。その件に関して近々会議が行われるらしい。それに同席して欲しいんだ。もちろんユキも一緒にな。どうだ?リク。頼めるか?」
「わかった。国王の命令だからな。」
「ふ…ありがとう。」
「それから…お前には反対されるかもしれないが…勇者召喚も検討している。」
「!」
「反対されるのは重々承知だ。だが最悪の場合は勇者召喚を行う。頭に入れて置いてくれ。」
「…わかった。」




間に合わなかった!すいません!
作品の画像変えました!和式から洋式ですw

フォローorコメントよろしくお願いします!

コメント

  • ばけねこ

    アイコンの進化に乞うご期待

    1
  • たくあん

    アイコンのトイレとても良き

    2
  • かつあん

    アイコン変わってて「おお!」てなりました

    まあ、ここは小宮様たちとの友情でも芽生えるのかな?その場限りで、そのあと戦うかもしれないけど、どっちも死ぬなんて嫌だから和解しないかな〜。

    2
コメントを書く

「ファンタジー」の人気作品

書籍化作品