腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが

けん玉マスター

第1章エピローグ 始まりの始まり

翌朝、優とミーシェは少し遅めの朝を迎えた。
「うーん…ああ…」
「あ…」
目が合う2人。
「ふふふ…目が合った…。」
「あ、ああ。」
「おはよう、ユウ?」
「ふ…おはよう、ミーシェ。」
「うん…。」
「なあ。」
「ん?」
「順番とか色々バラバラになっちゃったけど…言うぞ?」
「う、うん。」
「…俺と…付き合ってくれ。」
その瞬間見る見るうちに顔を赤くするミーシェ。
「え?」
「だって〜…恥ずかしい…。」
「俺はもう決めたことだから…何度だって言うぞ。お前が好きだ。付き合ってくれ。」
「でも…まだユウの復讐が…」
「だからな、お前についてきて欲しいんだ。サラは助け出せた。お前が俺と一緒にいる意味は無いかもしれない。でも…でも俺のために…ついてきてくれ。」
「ユウだって…やっぱりずるいよ。そんなこと言われて私が断る訳ないじゃん。」
「ミーシェ…。」
「ついてくよ、どこでだって。ユウの…恋人として。」
「はぁ〜…。」
そのままミーシェに抱きつく優。
「ちょっと…ユウ?」
「なんか…何となく。」
「ふふふ…何それ?」
「ありがとう。ミーシェ。」
「…こちらこそ。」
2人は唇を重ねた。


「さて、そろそろ起きないと心配するかもな。」
「そうだね。」
「着替えて…んぐっ!」
「えっ?ユウ…鼻血が…」
「お、お前…その格好…。」
「へ?」

黒い下着。
優の目に飛び込んだのは黒いパンツだった。
ただし他は着ていない。
「あ…。」
「ははは…。俺さ、こういうのは男が可哀想だと思うんだよな。」
「…」プルプル…
「俺は悪くない。そうだろ?」
「…だったら…こっちを見ない!!」
パァーン!!


「おはよう二人とも。遅かったわね〜。」
「ははは…ちょっと紅葉を見てたというか…。」
「あら?綺麗な紅葉ね。」
「だろ?」
「…これは何?」
「俺も気になってた。このモザイク必須みたいな物体はなんだ?」
「前にユウさんが赤飯のこと話してくれたでしょ?それは作り方分からなかったから…赤パン。」
「ふん…くだらねえ。…ダジャレかよ?」
「…2人で作ったの?」
「「そうよ!自信作!」」
「「…」」
「ミーシェ、飯作ってくれ。」
「うん。ちょっとまってて?」
「おう。」
「「食いなさいよ!」」
「やだよ、長生きしたいし。」
「それはどういうことかしら?」
「こんなの食ったら俺死んじゃ…がもぉ!!馬鹿!やめろ!本当に死ぬ!おい、冗談だろ?待てって…ぐあぁ!!」


「ユウ〜♪ご飯できたよ〜?ユウ〜?」
口から血を吐き倒れている優。
「ユ、ユウ!?」
「ミ、ミーシェ…か?」
「ユウ!!何があったの?!」
「ゴ、ゴブリンと…ミノタウロス…が…俺に…ガクッ…」
「ユウー!!」


そのあと優はサラに呼び出され、サラの部屋に来ていた。
「あら?生きてたのね。」
「自分で言うな!」
「ふふふ…冗談はさておき、改めてお礼を言わせて?助けてくれてありがとう。」
「気にするな。全部ミーシェの為であってお前の為じゃない。」
「もう…素直に感謝ぐらい受けられないの?」
「事実を言ったまでだ。」
「ふふふ…そう。でも、ミーシェのことも守ってくれてありがとね。」
「ああ。」
「それで?どうだった?」
「ん?何が?」
「もうっ…言わせるつもりぃ?」
「お前…俺が一番嫌いなタイプの姉貴だわ。」
「えー?酷いじゃない。家族になるかもしれないのにぃ…。」
「うっせー!」
「でも…ミーシェのこと頼むわね…。あの子は…人一倍悲しみを背負ってきた。強い子よ?でも…脆いの。」
「…ああ。」
「これからどうするの?」
「俺のやるべき事をやるさ。ミーシェと一緒にな。」
「そう。私はしばらくここにいる。何かあったらいつでも帰ってきなさい。ここはあなた達の家でもあるんだから。」
「ありがとう。」
「出発はいつ頃?」
「今日だ。」
「それは…急ね。」
「ああ。善は急げだ。」
「善では無いけどね。」
「世話になった。ありがとう…姉さん。」
「!…いつでも…帰ってらっしゃい。」


「忘れ物ない?ハンカチ持った?」
「もうっ!大丈夫だよ。ベルちゃん。」
「でも…あんなに小さかったミーシェが…」
「ふふふ…いつの話?」
「手紙書くのよ?」
「うん。毎週送るよ。」
「心配だわ…。」
「大丈夫。ユウもいるし。」
「そうだ!ユウさんに話があったのよ。ちょっと2人にしてくれる?」
「え?うん、分かった。」


「話ってなんだよ?お前まで。」
「ミーシェのことよろしくね?」
「ああ。」
「くれぐれも!変な気は起こさないようにね?」
ベルフェゴールはいつしかの優が選んだドレスとメイド服、ケモ耳カチューシャを取り出し言った。
「そ、それは…」
「どういうことかしらぁ?」
「若気の…至り…ぶへぇ!」
「…ミーシェのこと…くれぐれも!くれぐれもよろしくね?」
「は、はい。」
「体に気をつけてね?」
「ああ…行ってくるよ。姉さん。」
「ふふふ…誰がそう呼んでいいっつった?ああん?」
「…は、はひ!すいません。…姐さん。」
ぶふぉ!!


「じゃあ…行ってきます!お姉ちゃん!ベルちゃん!」
「ミーシェ…。」
サラはミーシェにハグをしている。
「…大丈夫。お姉ちゃん…。」
「寝る時はハメ外し過ぎないようにね?」
「!…うるせえよ!」
「ふふふ…仲良くやるのよ?マシュマロも。」
「わん!」
「気をつけてね。ミーシェ。」
「うん!」
「ユウも…頑張るのよ?遠くから応援してるわ。」
「ユウ様、ミーシェ様。」
「バトラー。」
「お気を付けて。」
「ああ。戻ってきたら飯でも食いに行こうぜ?」
「ふ…そうですね。楽しみに待っています。」
「行ってくるね、バトラー。」
「ミーシェ様…。大きく…なられましたね…。」
「えー?今更ぁ?」
「ユウ様。ミーシェ様はお転婆な方です。くれぐれもよろしくお願いします。」
「ああ。知ってる。任せとけ。」
「行ってらっしゃいませ、二人とも。」
「行ってらっしゃい。」
「手紙絶対書くのよー?」
「「行ってきます!」」

こうして優とミーシェは2人の姉の元を去り、優の目的のために旅を始めるのだった。

「考えたんだけどさ、転移すれば早くない?」
「観光の旅も含まれてるんだよ。」
「あ…そういう事…。」
「ああ。」
「そうだね。まだケーキとアイス買ってもらってないしね!」
「…よく覚えてんな。」
「ふふふ…」
「よしっ!ロキアでもピルークでも、どこでだって連れていきますよ。」
「ふふふ…楽しみ!」



第1章ミーシェの復讐編
〜完〜



――――――――――――――――――――――――――――
ミーシェの復讐編はこれで終わりです。
次からは勇者sideから入り、第2章、優の復讐編に入ると思いきや?どうなるんでしょうね???
まあしばらくは優とミーシェの旅です。
でも実はこの話裏の主人公がいるんです。
そっちsideの話かもしれませんね…。
まあ明日出す2章に乞うご期待!

フォローorコメントよろしくお願いします!


改稿
タイトルを変更しました。



コメント

  • ラテ

    優さん何回サラさんに殺されたいん?

    0
  • キャベツ太郎

    100パー創造神ですね。分かります

    1
  • natariakaminsuki-

    姐さん!!

    0
  • けん玉マスター

    しぃさん
    コメントありがとうございます。
    S〇Oはい、言い過ぎでは?
    でも…嬉しいですw

    2
  • LLENN_p

    おっ?裏の主人公って…小宮?笑

    まぁそれは置いといて、こんなに面白い作品初めてです!
    S○O並に面白いです笑

    2
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