世界最強が転生時にさらに強くなったそうです
魔法学園編 決着!!
「なに!?この光は!?」
ドルギースは、そう叫ぶ。
「はぁはぁ、さすがに今のを食らってたら俺も危なかったぜ。」
俺は、息を切らしながらだがなんとか立っている。
「ど、どうして!?どうしてあの攻撃を受けて立っていられるの!?」
ドルギースは、そう叫ぶ。
「《魔法封じ》そのスキルを使ったのさ。」
《魔法封じ》それは、最初に使おうとしてダメだったスキル。だが今回は使えた。それはなぜかと言うとあの攻撃は、確かにすごいものだが、前に放っていた光の槍と対して変わらない。ただ大きくなっただけのものだ。俺には1度見た魔法が使えるというチートな能力を持っているので今回は、《魔法封じ》を使えることが出来たのだ。
「くっ!そんなスキルがあったとはね。さすがね!」
「さぁ、今度は俺の番だ!!」
俺は、《身体強化S》のスキルを使い一瞬でドルギースの目の前に行くと魔法を発動した。
「ふっ、お返ししてやるぜ」
オリジナル火魔法&風魔法【極炎龍】
「なっ!?」
俺の放った魔法は、一瞬でドルギースを包み込んだ。
「きゃぁぁ!!」
ドルギースは、悲鳴をあげながら飛ばされた。
そして、【絶対防御壁】が消えていった。
「ドルギース選手、ドルギース選手。」
司会者がドルギースの方を揺する。
「……」
ドルギースは、無言のまま倒れている。
「これは、完全に気絶していますね。……ドルギース選手気絶によりナルカミ シン選手の勝利!!よって世界最強王者決勝戦の優勝者は、魔法学園代表、ナルカミ シン選手です!!!!」
優勝者が決まり観客が一斉に盛り上がった。
「シン様~!!おめでとうございます!!!本当におめでとうございます!!!」
シルフィは、あまりの興奮に観客席から飛び出し俺の元へと駆けつけて、いきなり抱きしめた。
「ありがとなシルフィ、ずっと応援してくれて。」
「はい!!」
そう言ってシルフィは、ニコッと笑顔を向けてくれた。
「それよりもシン様、すごい怪我してます。早く医務室に行きましょ!」
そう言ってシルフィは、強引に引っ張ってくる。
「ちょっと待ってくれ!」
俺は、ストップをかける。
「ん?どうしたのですか?」
シルフィは、不思議そうに聞いてくる。
「これくらいの怪我ならすぐに治る。それよりもドルギースの治療をしなくちゃな。」
「シン様は、やっぱりお優しいのですね。」
俺は、ドルギースの元へ行き《回復術》のスキルを使う。
このスキルを使うとドルギースの怪我はすぐに治っていく。
「ん、…こ、ここは?」
ドルギースの意識が戻ったみたいだ。
「大丈夫か、痛いところはないか?」
そう言って俺は、容体を聞く。
「もしかしてもう終わった?」
ドルギースは、そう問いかけてくる。
「ああ、俺の勝ちだ。」
「そう……」
ドルギースは、少ししょんぼりとしている。
「それで体はもう大丈夫か?」
もう一度俺は、尋ねる。
「ええ、もう大丈夫よ。あなたって治療もできたのね。」
「まぁ、スキルのおかげだけどな。ほら、立てるか?」
そう言って俺は、手を差し出す。
「ありがと。」
そう言ってドルギースは、手を取って立つ。
「やっぱり強いわね。」
「ドルギースだって前より強くなっているぞ。ほんと比べ物にならないほどだ。正直勝てるか不安だったからな。」
「あ、私本名なってなかったわね。私の本名は、カーリー・ギジル。カーリーって呼んで。」
「分かったカーリー。俺もシンでいいよ。」
「ふふ、よろしくねシン。」
そう言って俺とカーリーは、握手をした。
「そろそろ私も入ってもいいですか?」
シルフィが少し不機嫌な顔で俺を見てくる。
なんか俺、悪いことでもしたかな?
「ええ、大丈夫よ。それよりもあなたは?」
「あ、そうでした。私は、シルフィ・エルフィード。エルフィード国の第3王女です。」
シルフィは、そう言って一礼をした。
「これは、姫様でしたか。先程の態度申し訳ございません。私は、カーリー・ギジルと申します。どうぞお見知りおきを。」
カーリーは、片膝をついてそう言った。
「いえいえ別にそんな畏まらなくていいですよ。シン様みたいにしてください。」
「そうですか、分かりました。それで、なぜシルフィさんみたいな姫様がここにいるの?」
カーリーは、最もな疑問を問いかけた。
「それはですね、私がシン様と一緒の魔法学園に入っているからです。」
「そうなのね。私も入ろうかしら魔法学園に。」
「は!?それ、マジで言ってんの?」
いきなりカーリーが魔法学園に入ると言ってきた。
「私的にはマジよ。でも、今からでも入れるのかしら?」
「入れると思いますよ。今回は、人数が少ないと言っていましたので。あ、カーリーさんの歳って幾つですか?私たちと同じですか?」
「ええ、私は、シンと一緒よ。」
「それなら私とも一緒ですね。私が校長に言って編入試験を受けれるようにしましょうか?」
「本当!?頼む!」
「それでは、言っておきますね。」
そう言ってこの話は、一段落する。
「あの~、話は終わりましたか?」
司会者の人が気を使いながらこっちに話しかけてくる。
「ええ、終わりました。」
カーリーは、そう言う。
「あ、私はそろそろみんなの場所に戻るね。シン様、それじゃまた後で。」
そう言ってシルフィは、戻って行った。
「あの、二人とも一言よろしいですか?」
「一言ですか?」
何を言おう?
「シン、先に私から言わせてもらうよ。」
「ああ、どうぞ。」
そう言って、カーリーは、1歩前へ出た。
「ええ、皆さんこんにちは。今大会で準優勝のドルギースです。私からの一言は、今回は、準優勝でしたが今度は、優勝します!!以上です。」
そう言ってカーリーは、元の位置に下がった。
そして次は、俺が前へ出た。
「皆さんこんにちは。今大会で優勝しました鳴神 真です。え~、私の一言は、私は、こんな所で満足はしません!私は、守りたいものがあるのでもっともっと強くなる必要があります。なので次の大会でも優勝して誰よりも強くなれるように努力します。」
そう言って俺は、一礼し元の位置に戻った。
観客からの拍手の嵐が止み、司会者が俺たちの前へ立った。
「2人には準優勝と、優勝を祝してあるプレゼントがあります。」
プレゼント?なんだろう?
「準優勝者のドルギース選手には、この金貨500枚がプレゼントされます!」
500枚!?やけに多いな!!
「そして、優勝者には金貨1000枚とこの国エルフィード国王から受勲されます。!!」
受勲?何それ?
俺は、コソッと司会者に聞いてみた。
「なぁ、受勲って何?」
「え!?知らないんですか!?受勲とは、勲章を貰うことです!!」
へ~、勲章を貰う事だったのか。
「あなた、勲章の凄さがよく分かっていないようですね。」
司会者が呆れた顔で言ってくる。
「勲章は、簡単に言えば一番位の高い賞のことです。その勲章をひとつ持っているだけでその人は、国の象徴になります。それほどすごいものです。」
「国の象徴!?何それ!?そんなのいらない!!」
俺は、国の象徴になって目立つのは嫌なので断固拒否した。
「これは、決定事項です。来月の中頃にその式典が行われるので心の準備を。」
マジかよ!?
俺は、嫌々ながらそのプレゼント?を受け取った。
それから大会の閉会宣言があった。
そしてそれが終わり、カーリーは魔法学園に入るために校長の元に話しに行った。
俺は、Sクラスのみんなの元へ来た。
「お疲れ!やったな!優勝だぞ!もっと喜べよ!」
ケインは、興奮気味にそう言った。
俺は、受勲のことがあるので結構落ち込んでいる。
でも、確かにケインの言う通りだな。
「確かにそうだな!優勝したんだからもっと喜んでもいいよな!」
「ああ!!」
それから俺は、みんなと優勝を喜びあった。
それから時間が経ち帰る時間になった。
俺は、《ワープ》のスキルを使うと一瞬で王都に帰れるのだが、今回はみんなと一緒に帰った。
何故か、カーリーも一緒に。
「お前、いつ編入試験受けるんだ?」
俺は、カーリーにそう尋ねた。
「一週間後なんだけど受かっても学園に行くのは、夏季休暇が終わってからなんだ。」
確かにあと少しで夏季休暇に入るからな。今の時期に入ってもあまりすることがないだろう。
「そうなのか、まぁ、試験頑張れよ!」
「ええ、任せときなさい。」
そう言ってカーリーは、胸を張った。まぁ正直に言うと張る胸はないのだが。
「ん!?シン、今失礼なこと思っただろ!!」
なぜバレた!?
「い、いや、別に張る胸がないなんて思ってないよ。」
あ!しまった!つい口から出てしまった!
カーリーの顔を見るとみるみる赤くなっていった。
「シンのバカ!!!」
そう言ってカーリーは、俺の腹を思いっきり殴ってきた。
「ぐほっ!」
も、もう少し手加減して欲しかった。
そんなことをしながら俺たちは、王都へと帰って行った。
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