始創終焉神の俺、異世界を満喫する!
始まりの反逆者 決行
その日の夜、俺は終兜に呼ばれ、神界でもほとんどの神が立ち入ることのない、神虐帝(しんぎゃくてい)にやって来た。
ここは、とても暗い闇の中の様な場所で草木は生えておらず、空は赤紫色の厚い雲に覆われている。
肌寒くも感じられる不気味な気配が漂い紫色の霧が立ち込み、視界を遮ってくる。
これは濃厚な呪魔という純粋な魔力が溢れているもので並大抵の神々でも、ここには数分といられない場所なのだ。
なぜ、神界にそんな所があるかというと、大昔に俺も含めた太古の神々同士が大きな戦争を起こしたのがことの始まりなのだが、そこで死んだ数多くの神々の神力が絡み合い怨念となったことで、いまではこんな姿になっているのだ。
「にしても終兜の奴、どうしたんだ。もしかして、今朝の話に反論したいとか?
ふふ、だとしたら楽しみだかな。」
そんな事を考えながら来た俺は久々の神虐帝を見て小さな変化に気付いた。
「お、来たか。ん?他にも誰かいるのか?この数は、5?いやもっとだな。それに前より呪魔が濃くなっているし、周りも見づらいな。」
さっきも言った通り、ここにはおいそれと神がいるはずがない。
しかし、たしかに終兜の他にも5人以上の気配を感じる。だが呪魔は、気配や魔力をほとんど遮断するので、確実とは言い切れない。
そう悩んでいると終兜が話しかけてきた。
「待ってましたよ、竜鬼。急に呼び出して申し訳ありませんでした。」
  今朝の雰囲気とは違って物腰が柔らかく、俺は少し残念に思いながらも答えた。
「気にすんなよ、俺とお前の仲だからな。
それよりも、ここには他に誰かいるのか?」
「はぁ~、今朝の話を聞いていなかったのか?今日の夜からここの魔力調査をはじめるんですよ。」
呆れた表情でそう言ってくるもので、俺は肩を竦めて答えた。
「わ、悪い。聞いていなかった(汗)。」
「まったく,,,。まぁ、いいですけどね。
,,,なんたって今日が、貴方の最後ですから!!!」
「ッ、!!!」
終兜の口の端がつりあがり、目の色が変わった。
急なことに驚いた俺は戦闘体勢に入ろうと、、する頃にはもう遅かった。
無限にも思えるほどの数億の槍が俺に向かって飛んで来た。
「だがッ、この程度、障害にもならねぇよ!」
俺は自身の周りに素早く神盾(イージス)を発動させ、槍の範囲外へ神速を使った。
「さすがに、この程度では死にませんか?ですが宴は始まったばかり。存分に楽しみましよう!殺れ!!」
終兜の指示に従い先程の気配を感じた神々が現れた。その数は20人ほどだが全員が黒いフードを深くかぶっているせいで、判別出来なかった。
だが、今の俺にはそれどころじゃなかったようだ。
また、無数の槍が向かってきた。
俺はもう一度神盾を使おうとするが、
「何度やろうと同じk,,,ッ?!
     グウゥッ!くっ、これはさっきの槍とは違うな?」
咄嗟に神速を使い致命傷は避けたが、俺は、見たことのない攻撃に反応が遅れ、右肩を深く抉られてしまった。
「ほぉ、初見で今のを見抜くとは、流石と言えましょう。これは、神殺しの槍 ロンギヌス。貴方を殺すための武器の1つです。」
そう言うと、終兜は黒曜石の様に黒光りするロンギヌスを見せてきた。超分析(アナライズ アイ)をしてみると、神力に対する全ての効果を打ち消し、相手の身体を蝕む黄昏鋼鉄(トワイライトメッキ)という神石が使われていた。
「これは、相手の神力の濃度が濃く、強いほど、ダメージを与える。まさに、貴方のための武器ですよ。」
そういってる間も次々とロンギヌスが展開されていく。
俺はイージスの最上位 魔神王ノ盾(レディアントイージス)を発動させる。しかし,,,
「無駄ですよ,,,」
終兜の表情には一切の感情が消え去っていた。まるで終兜から魂が抜けたかのように。
そして、彼は細かな彩飾が施され、幾重にも術式を重ねられた刀を手に持っていた。
その刀の刀身は赤黒く青紫のオーラを放っている。更にその刀に終兜の魂そのものが乗り移ったかのように、規則的に脈をうっていた。
それはとても不気味で禍々しく、鋭かった。まるで全ての者の還る場所を創り出すかのようなものだった。
「この刀の名は妖闇 呪禍(ようあん じゅかつ)。俺そのものを生き写した妖神刀だ。」
彼は、その刀の名を告げた瞬間に、分からないほど小さく、呪禍を振った。
しかし、それだけで俺の右腕が肩から無くなっていた。
いや、無に回帰したのだ。消滅した俺の右肩から、とめどなく血が溢れてくる。
腕があったそこを、焼き尽くされているような激痛が脳に激突し、思考を働かせない。
だが俺は何とか言葉を紡いだ。
「がァああァあ!!ぐはッ、お、まえ、いつか、ら、そんな、力を!くっ、傷も、回復出来ないな,,,
滅神の武器、なの、か?」
「ご名答、呪禍は神の存在を分解し消滅させる。そして、俺が何故、こんな武器を持っているかと言うと、俺の神格だ。俺は、新たに無壊滅神 の称号を得たのだ。」
こいつは、いつの間にか、俺の隣に立っていたようだ。
神のランクには、大きく分けて5つある。
一番下の神の眷属や、天使などの無尽蔵にいる存在。ほとんど、知識や意志がない。
下から二番目の下級神。ここに来て、やっと序盤。普通の神格を持っている。意志を得た者。
真ん中の中級神。知識と意思を持ち、1つの才能である神格を解放させる。だが、多少レアなだけで、同じ神格を持つ者も多い。
上から二番目の上級神。幾つかの 神格を持つ。また、 自分の神格の専門となり、頂点となる。数は少なくなる。       
そして、一番上の超級神。自分だけの神格を持ちオンリーワンの存在となる。なった者は神王とまで崇められる。強力な存在。
超級神は今の所、俺しかいなかったはずだが、いつの間にかあいつは、そんな俺の隣に立っていたのだ。
「まさか、こうもあっさりと斬れてしまうとは。だが念には念を入れておこう、放て,,,」
無限とも言える数のロンギヌスが俺を襲う。俺はボロボロの体にムチを打ち、神速を使う。
だが、先程よりも、圧倒的に遅くなっていた。体は呪魔に侵食され蝕まれていたのだ。
体をロンギヌスが貫いていく。俺は意識を保つので精一杯だった。
(それでも、おかしい。何故、こんな簡単に殺られそうになっているのだ?)
「もう、死にそうですか?貴方のために沢山の策を練った甲斐がありましたよ。」
「どう、い、うこと、だ?」
「死に行く貴方には関係のないことですよ。
 、、、まぁ、そうですね。幾つか答えましょうか。
まず、此処にいる神は全員、超級神になっている。その中の1人、侵封奪神(しんふうだつしん)が貴方の神力を5万分の1まで押さえ込んでいるんですよ。そして、呪災虐神(じゅさいぎゃくしん)が呪魔を操り、浴びせているから、貴方は全力が出せないのですよ。」
終兜の言葉を一瞬理解出来なかった。
「(此処にいる全員が俺と同じランク、、だと?)」
あまりの驚愕の事実に俺は全身の傷みさえ忘れていた。自分の命も残りわずか。しかし、この事実を聞いた瞬間俺の頭にはある1つの考えが浮かんでいた。
「(なら、俺の全力がどこまで通用するのか知りたい こいつらがどこまでの強さなのか見てみたい!!)」
俺は、多分今、笑っているだろう。
そう思った時には。俺は神力を練り初めていた。
「なにをする気ですか?貴方も諦めが悪い。殺れ!」
「(この一撃で試してみるか!)」
ロンギヌスが飛来し、俺の目前に迫った瞬間、俺は術式を発動させた。
「くらえ!、創成破滅刃!!!」
「ッ!!なんだ!その力は!!」
自身の神力を極限の状態から一気に暴発させる、俺の自爆技。創成で造り出した破滅の刃は矛盾が産み出した最強の技だった。
「ぐわぁぁあぁ!!」
終兜の叫び声を聞いたのを最後に、俺は意識を手離した。
この日、神虐帝が跡形もなく、消滅した,,,
ここは、とても暗い闇の中の様な場所で草木は生えておらず、空は赤紫色の厚い雲に覆われている。
肌寒くも感じられる不気味な気配が漂い紫色の霧が立ち込み、視界を遮ってくる。
これは濃厚な呪魔という純粋な魔力が溢れているもので並大抵の神々でも、ここには数分といられない場所なのだ。
なぜ、神界にそんな所があるかというと、大昔に俺も含めた太古の神々同士が大きな戦争を起こしたのがことの始まりなのだが、そこで死んだ数多くの神々の神力が絡み合い怨念となったことで、いまではこんな姿になっているのだ。
「にしても終兜の奴、どうしたんだ。もしかして、今朝の話に反論したいとか?
ふふ、だとしたら楽しみだかな。」
そんな事を考えながら来た俺は久々の神虐帝を見て小さな変化に気付いた。
「お、来たか。ん?他にも誰かいるのか?この数は、5?いやもっとだな。それに前より呪魔が濃くなっているし、周りも見づらいな。」
さっきも言った通り、ここにはおいそれと神がいるはずがない。
しかし、たしかに終兜の他にも5人以上の気配を感じる。だが呪魔は、気配や魔力をほとんど遮断するので、確実とは言い切れない。
そう悩んでいると終兜が話しかけてきた。
「待ってましたよ、竜鬼。急に呼び出して申し訳ありませんでした。」
  今朝の雰囲気とは違って物腰が柔らかく、俺は少し残念に思いながらも答えた。
「気にすんなよ、俺とお前の仲だからな。
それよりも、ここには他に誰かいるのか?」
「はぁ~、今朝の話を聞いていなかったのか?今日の夜からここの魔力調査をはじめるんですよ。」
呆れた表情でそう言ってくるもので、俺は肩を竦めて答えた。
「わ、悪い。聞いていなかった(汗)。」
「まったく,,,。まぁ、いいですけどね。
,,,なんたって今日が、貴方の最後ですから!!!」
「ッ、!!!」
終兜の口の端がつりあがり、目の色が変わった。
急なことに驚いた俺は戦闘体勢に入ろうと、、する頃にはもう遅かった。
無限にも思えるほどの数億の槍が俺に向かって飛んで来た。
「だがッ、この程度、障害にもならねぇよ!」
俺は自身の周りに素早く神盾(イージス)を発動させ、槍の範囲外へ神速を使った。
「さすがに、この程度では死にませんか?ですが宴は始まったばかり。存分に楽しみましよう!殺れ!!」
終兜の指示に従い先程の気配を感じた神々が現れた。その数は20人ほどだが全員が黒いフードを深くかぶっているせいで、判別出来なかった。
だが、今の俺にはそれどころじゃなかったようだ。
また、無数の槍が向かってきた。
俺はもう一度神盾を使おうとするが、
「何度やろうと同じk,,,ッ?!
     グウゥッ!くっ、これはさっきの槍とは違うな?」
咄嗟に神速を使い致命傷は避けたが、俺は、見たことのない攻撃に反応が遅れ、右肩を深く抉られてしまった。
「ほぉ、初見で今のを見抜くとは、流石と言えましょう。これは、神殺しの槍 ロンギヌス。貴方を殺すための武器の1つです。」
そう言うと、終兜は黒曜石の様に黒光りするロンギヌスを見せてきた。超分析(アナライズ アイ)をしてみると、神力に対する全ての効果を打ち消し、相手の身体を蝕む黄昏鋼鉄(トワイライトメッキ)という神石が使われていた。
「これは、相手の神力の濃度が濃く、強いほど、ダメージを与える。まさに、貴方のための武器ですよ。」
そういってる間も次々とロンギヌスが展開されていく。
俺はイージスの最上位 魔神王ノ盾(レディアントイージス)を発動させる。しかし,,,
「無駄ですよ,,,」
終兜の表情には一切の感情が消え去っていた。まるで終兜から魂が抜けたかのように。
そして、彼は細かな彩飾が施され、幾重にも術式を重ねられた刀を手に持っていた。
その刀の刀身は赤黒く青紫のオーラを放っている。更にその刀に終兜の魂そのものが乗り移ったかのように、規則的に脈をうっていた。
それはとても不気味で禍々しく、鋭かった。まるで全ての者の還る場所を創り出すかのようなものだった。
「この刀の名は妖闇 呪禍(ようあん じゅかつ)。俺そのものを生き写した妖神刀だ。」
彼は、その刀の名を告げた瞬間に、分からないほど小さく、呪禍を振った。
しかし、それだけで俺の右腕が肩から無くなっていた。
いや、無に回帰したのだ。消滅した俺の右肩から、とめどなく血が溢れてくる。
腕があったそこを、焼き尽くされているような激痛が脳に激突し、思考を働かせない。
だが俺は何とか言葉を紡いだ。
「がァああァあ!!ぐはッ、お、まえ、いつか、ら、そんな、力を!くっ、傷も、回復出来ないな,,,
滅神の武器、なの、か?」
「ご名答、呪禍は神の存在を分解し消滅させる。そして、俺が何故、こんな武器を持っているかと言うと、俺の神格だ。俺は、新たに無壊滅神 の称号を得たのだ。」
こいつは、いつの間にか、俺の隣に立っていたようだ。
神のランクには、大きく分けて5つある。
一番下の神の眷属や、天使などの無尽蔵にいる存在。ほとんど、知識や意志がない。
下から二番目の下級神。ここに来て、やっと序盤。普通の神格を持っている。意志を得た者。
真ん中の中級神。知識と意思を持ち、1つの才能である神格を解放させる。だが、多少レアなだけで、同じ神格を持つ者も多い。
上から二番目の上級神。幾つかの 神格を持つ。また、 自分の神格の専門となり、頂点となる。数は少なくなる。       
そして、一番上の超級神。自分だけの神格を持ちオンリーワンの存在となる。なった者は神王とまで崇められる。強力な存在。
超級神は今の所、俺しかいなかったはずだが、いつの間にかあいつは、そんな俺の隣に立っていたのだ。
「まさか、こうもあっさりと斬れてしまうとは。だが念には念を入れておこう、放て,,,」
無限とも言える数のロンギヌスが俺を襲う。俺はボロボロの体にムチを打ち、神速を使う。
だが、先程よりも、圧倒的に遅くなっていた。体は呪魔に侵食され蝕まれていたのだ。
体をロンギヌスが貫いていく。俺は意識を保つので精一杯だった。
(それでも、おかしい。何故、こんな簡単に殺られそうになっているのだ?)
「もう、死にそうですか?貴方のために沢山の策を練った甲斐がありましたよ。」
「どう、い、うこと、だ?」
「死に行く貴方には関係のないことですよ。
 、、、まぁ、そうですね。幾つか答えましょうか。
まず、此処にいる神は全員、超級神になっている。その中の1人、侵封奪神(しんふうだつしん)が貴方の神力を5万分の1まで押さえ込んでいるんですよ。そして、呪災虐神(じゅさいぎゃくしん)が呪魔を操り、浴びせているから、貴方は全力が出せないのですよ。」
終兜の言葉を一瞬理解出来なかった。
「(此処にいる全員が俺と同じランク、、だと?)」
あまりの驚愕の事実に俺は全身の傷みさえ忘れていた。自分の命も残りわずか。しかし、この事実を聞いた瞬間俺の頭にはある1つの考えが浮かんでいた。
「(なら、俺の全力がどこまで通用するのか知りたい こいつらがどこまでの強さなのか見てみたい!!)」
俺は、多分今、笑っているだろう。
そう思った時には。俺は神力を練り初めていた。
「なにをする気ですか?貴方も諦めが悪い。殺れ!」
「(この一撃で試してみるか!)」
ロンギヌスが飛来し、俺の目前に迫った瞬間、俺は術式を発動させた。
「くらえ!、創成破滅刃!!!」
「ッ!!なんだ!その力は!!」
自身の神力を極限の状態から一気に暴発させる、俺の自爆技。創成で造り出した破滅の刃は矛盾が産み出した最強の技だった。
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終兜の叫び声を聞いたのを最後に、俺は意識を手離した。
この日、神虐帝が跡形もなく、消滅した,,,
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