転生屋の珍客共〜最強の吸血鬼が死に場所を求めて異世界にて働きます〜
第45話 その剣が切り裂くは
ロスがラドンを打ち倒したと同時に四人が対面していた。
「まさか貴方の方から出向いて来るとは驚きですね。時間稼ぎをするつもりがないという事は例の物は既に使用した後と思ってもいいのですかね」
ファフナーとヨルム、それを迎え撃つダハーカとゲオル。
この勝負の結果は今回の作戦の成否が大きく関わってくる。この二人が援軍として来られたら厄介だ。
「それは想像にお任せするとしよう。ここは将として一騎打ちといかないか?」
「と言いつつ時間稼ぎするのが本命なのでは」
「まさか。そんなまどろっこしい事はしませんよ」
お互い腹の探り合いをしつつ会話をするがそれでは埒が明かない。
「どちらにせよ貴方と決着をつけられるのは望むところ。しかし、どうせなら二対二といきましょう」
「いいだろう。なら後ろにいる兵士には手を出させるなよ」
「そちらこそ」
手筈通り、ファフナーを相手をするのはダハーカ。ヨルムの相手をするのはゲオル。
しかし、予定とは違い片方が邪魔をしてくる可能性もあるがそれはこちらも出来る事。
ヨルムは範囲攻撃でファフナーを巻き込んでしまうかもしれないのでダハーカが上手く抑え込めれば何の問題もない。
まず先に動いたのはダハーカ。
近くにある岩に魔法をかけて二人の間に飛ばして分断させる。
それに反応してゲオルは一気に距離を詰める。
剣士である彼は遠距離戦に持ち込まれてしまっては打つ手がなくなってしまう。詰められる時に詰めて自分のペースに持っていきたかったが彼女のブレスがそれを拒む。
「ち、近づかないでください」
人型になって範囲が狭まっているが当たったら石になってしまうという能力事態は変わってはいないようでかすってしまった服は石化していく。
このままでは重くなって動きが鈍くなってしまうので服を脱ぎ捨てる。
「ど、どうして脱ぐんですか⁉︎ 変態ですか⁉︎」
「石化から免れる為だ。それよりも射程圏内に入ったぞ」
ブレスは威力は高いが総じて隙が大きい。この間合いで放とうとすれば先にゲオルの剣が彼女の首を切り落とす。
となると相手は再び距離を取るか、接近戦に切り替えるかを選ばなくいけなくなる。
そして彼女が選択したのは距離を取る事。ブレスを吐く為というよりも恐れをなして逃げたように見えた。
これを好機と見たゲオルは距離を取られない為にもそれを追う。近接攻撃はそれ程警戒するものはない相手、こちらの剣さえ先に当たりさえすればそれで勝ちだ。
だが邪魔をする者がいる。
隣でダハーカと応戦しているファフナー。
それは大した攻撃ではなく、それは失敗に終わった。ダハーカが最初に放った岩にかけられていた魔法が作動したのだ。
互いが互いを邪魔を出来ないようにする壁。それはかけた側に都合の良い事ではないが一対一の勝負に水を差されないようにする為。
そのおかげでファフナーの不躾な攻撃は防がれ、距離を詰めて剣を振るう。
「ひゃう⁉︎」
するとまるで人間の女性みたいな悲鳴をあげて紙一重で躱す。戦いに不慣れで自分のブレスが出せない状況で戸惑う彼女は打つ手がなく、ただ逃げる。
しかし、ゲオルは容赦はしない。感情に流されず、剣を彼女に突きつける。そして何の躊躇もなく首を切った。
「これで残りは二人」
隣にいるファフナーと最大の難関であるニッグ。後は有象無象共。数に含める事はない。
ゲオルは完全に動かなくなった首なしのドラゴンを確認してダハーカの方に視線を向ける。
これも確認の為なのだが、その確認は大きな隙となった。
「ゲオル、後ろだ!」
言われて確認するとそこにはヨルムの死体。切断から黒い霧のようなものが吹き出していた。
それは彼女の奥の手。
黒い霧は周囲を包み込み、ゲオルを飲み込んだ。
「まさか貴方の方から出向いて来るとは驚きですね。時間稼ぎをするつもりがないという事は例の物は既に使用した後と思ってもいいのですかね」
ファフナーとヨルム、それを迎え撃つダハーカとゲオル。
この勝負の結果は今回の作戦の成否が大きく関わってくる。この二人が援軍として来られたら厄介だ。
「それは想像にお任せするとしよう。ここは将として一騎打ちといかないか?」
「と言いつつ時間稼ぎするのが本命なのでは」
「まさか。そんなまどろっこしい事はしませんよ」
お互い腹の探り合いをしつつ会話をするがそれでは埒が明かない。
「どちらにせよ貴方と決着をつけられるのは望むところ。しかし、どうせなら二対二といきましょう」
「いいだろう。なら後ろにいる兵士には手を出させるなよ」
「そちらこそ」
手筈通り、ファフナーを相手をするのはダハーカ。ヨルムの相手をするのはゲオル。
しかし、予定とは違い片方が邪魔をしてくる可能性もあるがそれはこちらも出来る事。
ヨルムは範囲攻撃でファフナーを巻き込んでしまうかもしれないのでダハーカが上手く抑え込めれば何の問題もない。
まず先に動いたのはダハーカ。
近くにある岩に魔法をかけて二人の間に飛ばして分断させる。
それに反応してゲオルは一気に距離を詰める。
剣士である彼は遠距離戦に持ち込まれてしまっては打つ手がなくなってしまう。詰められる時に詰めて自分のペースに持っていきたかったが彼女のブレスがそれを拒む。
「ち、近づかないでください」
人型になって範囲が狭まっているが当たったら石になってしまうという能力事態は変わってはいないようでかすってしまった服は石化していく。
このままでは重くなって動きが鈍くなってしまうので服を脱ぎ捨てる。
「ど、どうして脱ぐんですか⁉︎ 変態ですか⁉︎」
「石化から免れる為だ。それよりも射程圏内に入ったぞ」
ブレスは威力は高いが総じて隙が大きい。この間合いで放とうとすれば先にゲオルの剣が彼女の首を切り落とす。
となると相手は再び距離を取るか、接近戦に切り替えるかを選ばなくいけなくなる。
そして彼女が選択したのは距離を取る事。ブレスを吐く為というよりも恐れをなして逃げたように見えた。
これを好機と見たゲオルは距離を取られない為にもそれを追う。近接攻撃はそれ程警戒するものはない相手、こちらの剣さえ先に当たりさえすればそれで勝ちだ。
だが邪魔をする者がいる。
隣でダハーカと応戦しているファフナー。
それは大した攻撃ではなく、それは失敗に終わった。ダハーカが最初に放った岩にかけられていた魔法が作動したのだ。
互いが互いを邪魔を出来ないようにする壁。それはかけた側に都合の良い事ではないが一対一の勝負に水を差されないようにする為。
そのおかげでファフナーの不躾な攻撃は防がれ、距離を詰めて剣を振るう。
「ひゃう⁉︎」
するとまるで人間の女性みたいな悲鳴をあげて紙一重で躱す。戦いに不慣れで自分のブレスが出せない状況で戸惑う彼女は打つ手がなく、ただ逃げる。
しかし、ゲオルは容赦はしない。感情に流されず、剣を彼女に突きつける。そして何の躊躇もなく首を切った。
「これで残りは二人」
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これも確認の為なのだが、その確認は大きな隙となった。
「ゲオル、後ろだ!」
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