命の重さと可能性の重み
第二十五話
街についた俺とエリカは、さっそくギルドに向かう。
俺は場所を知らないので、エリカの後をついていく。
「ギルドまでは、あとどれくらいなんだ?」
「10分はかからないわよ。せいぜい5、6分といったところね」
「そうなのか。なら、もう少しか…。それにしても、あまり賑わってないな…」
「なに言ってるのよ、これだけ賑わっている大きな街なんて、なかなかないわよ?」
「そうなのか?」
俺はいまいち納得できない。
何故なら、道の両脇に露店が出ており人がそれなりに歩いてはいるのだが、どうしても現代日本…東京と比べてしまうと、寂れている風に見えてしまう。
「街をつくって住むのは、基本的に人族よ。そこに流れてきた「他の種族」や、ギルドに登録している「冒険者」が一緒に住み始める。さらにそれを狙って商人が集まる…。そうして街は大きくなるの」
「そうなのか…。この街はそれなりに大きいんだな…。俺がいた地球だと、人はたくさんいたからさ…」
俺は、東京の都心を思い浮かべる。
「どれくらいいたの?」
「少なくとも、この街と同じくらいの大きさの街は無いよ。せいぜいが~地区ってよばれるくらいだ。俺の住んでいた国だと、これくらいの街がいくつも集まって市とか区になって、その市とか区がさらに集まって都や県になる。そしてその都や県が集まって、国になるんだ…。この世界にも、国はあるよね?」
「あると言えばあるし、無いと言えば無いわ…。国というのは、種族の集まりを指すの。エルフ国だとかドワーフ国だとかってね」
「そうなのか…。俺の世界でも、人種が違えば国が違ったりしたけど、同じ人間だったからなぁ…」
「そうなんだ。こっちとは違うのね…」
「そうだね。魔物ってのを動物に、人種の違いを種族の違いに置き換えれば、同じ様だといえるかもだけどね…」
俺は少し考える。
「まぁでも、今はこっちで過ごすしかないんだから、こっちの常識に慣れないとね…」
「一応ギルドに登録して冒険者扱いになれば、国とか考えずにすむわよ。ギルドはまだ、国には無いもの…。人族が始めた事だから、各街にしか無いし、人族は国をつくらないから、普段使う街の事だけ考えていればいいもの…」
「そうか…」
「そうよ…。さて、そんなこんなでギルドに到着よ。あの握手している看板がギルドのマークなの。さっそく入って登録しちゃいましょう!」
「わかった」
俺はギルドの扉を開き、中にエリカと共に入る。
「いらっしゃいませ。ギルドにようこそ…」
入ると同時、入り口横に控えていたのであろう女性に、声をかけられる。
「お久しぶりですね、エリカ様…。そちらの方は…初めてでございますね。登録でしたら、あちらの1番窓口が受付になっております。どうぞお進み下さい…」
そういってお辞儀し、1番窓口を示す。
「これはご丁寧に、ありがとうございます」
俺も彼女に頭を下げ、1番窓口へと向かった。
俺は場所を知らないので、エリカの後をついていく。
「ギルドまでは、あとどれくらいなんだ?」
「10分はかからないわよ。せいぜい5、6分といったところね」
「そうなのか。なら、もう少しか…。それにしても、あまり賑わってないな…」
「なに言ってるのよ、これだけ賑わっている大きな街なんて、なかなかないわよ?」
「そうなのか?」
俺はいまいち納得できない。
何故なら、道の両脇に露店が出ており人がそれなりに歩いてはいるのだが、どうしても現代日本…東京と比べてしまうと、寂れている風に見えてしまう。
「街をつくって住むのは、基本的に人族よ。そこに流れてきた「他の種族」や、ギルドに登録している「冒険者」が一緒に住み始める。さらにそれを狙って商人が集まる…。そうして街は大きくなるの」
「そうなのか…。この街はそれなりに大きいんだな…。俺がいた地球だと、人はたくさんいたからさ…」
俺は、東京の都心を思い浮かべる。
「どれくらいいたの?」
「少なくとも、この街と同じくらいの大きさの街は無いよ。せいぜいが~地区ってよばれるくらいだ。俺の住んでいた国だと、これくらいの街がいくつも集まって市とか区になって、その市とか区がさらに集まって都や県になる。そしてその都や県が集まって、国になるんだ…。この世界にも、国はあるよね?」
「あると言えばあるし、無いと言えば無いわ…。国というのは、種族の集まりを指すの。エルフ国だとかドワーフ国だとかってね」
「そうなのか…。俺の世界でも、人種が違えば国が違ったりしたけど、同じ人間だったからなぁ…」
「そうなんだ。こっちとは違うのね…」
「そうだね。魔物ってのを動物に、人種の違いを種族の違いに置き換えれば、同じ様だといえるかもだけどね…」
俺は少し考える。
「まぁでも、今はこっちで過ごすしかないんだから、こっちの常識に慣れないとね…」
「一応ギルドに登録して冒険者扱いになれば、国とか考えずにすむわよ。ギルドはまだ、国には無いもの…。人族が始めた事だから、各街にしか無いし、人族は国をつくらないから、普段使う街の事だけ考えていればいいもの…」
「そうか…」
「そうよ…。さて、そんなこんなでギルドに到着よ。あの握手している看板がギルドのマークなの。さっそく入って登録しちゃいましょう!」
「わかった」
俺はギルドの扉を開き、中にエリカと共に入る。
「いらっしゃいませ。ギルドにようこそ…」
入ると同時、入り口横に控えていたのであろう女性に、声をかけられる。
「お久しぶりですね、エリカ様…。そちらの方は…初めてでございますね。登録でしたら、あちらの1番窓口が受付になっております。どうぞお進み下さい…」
そういってお辞儀し、1番窓口を示す。
「これはご丁寧に、ありがとうございます」
俺も彼女に頭を下げ、1番窓口へと向かった。
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