異世界支配のスキルテイカー ~ ゼロから始める奴隷ハーレム ~

柑橘ゆすら

ランクアップ



「おめでとうございます。悠斗さんは、本日付けでシルバーランクに昇格しました」


 冒険者ギルドに到着すると、受付嬢のエミリアが対応してくれた。


 エミリア・ガートネット
 種族:ヒューマ
 職業:ギルド職員
 固有能力:破壊神乃怪腕


 破壊神乃怪腕@レア度 ☆☆☆☆☆☆☆
(左手で触れた物体の魔力を問答無用で打ち消すスキル)


 悠斗にとってエミリアは、色々と謎の多い人物であった。
 一見すると気品の溢れる美しい女性なのだが、所持している固有能力が物騒過ぎる。


「こちらは新規に発行されたカードになっています」

「どうも。ありがとうございます」


 そこで悠斗は銀色の塗装が施されたカードの内容を確認する。


「あれ? QRが書いていないみたいですが……」

「はい。シルバーランクの冒険者にはQRのシステムが採用されていないのです。悠斗さんがゴールドランクに昇進するためには実績を積み重ねて、ギルド役員3名以上の推薦を受けなければなりません」

「どうしてそんなシステムに?」

「ゴールドランクともなりますと政府から直接依頼を受けることが多くなりますし、それだけの信頼が必要なのです。従来のQRのシステムでは冒険者さまの実績は測ることが出来ても人格を見ることは出来ませんから」

「なるほど。そういうことでしたか」


 どんなに腕があっても人格が破綻した人間に政府の仕事を回すわけにはいかない。
 実力だけで成り上がれることが出来るシルバーランクまでということなのだろう。


「あ! もちろん悠斗さんの人格を疑っているわけではありませんよ? ここだけの話にして欲しいのですが、当ギルドでは適切なタイミングで悠斗さんをゴールドランクに推薦するつもりでいます」

「なるほど。それを聞いて安心しました」


 このときエミリアは説明を省いたのだが――。
 悠斗をゴールドランクに押し上げるのは、エクスペインの冒険者ギルド局長――オスワンの意向でもあった。

 魔族に誘拐された自分の娘を救ってもらったことによりオスワンは、悠斗に恩義を感じていたのである。


(まぁ、当然と言うと当然だよな。良くも悪くも平凡な性格をしているところが俺の長所であり短所であるわけだし)


 悠斗は冷静に自己分析を済ませると、冒険者ギルドを後にするのであった。


 ~~~~~~~~~~~~


 ギルドの外に出た悠斗は、同行しているスピカ&シルフィアに今回の事情を相談することにした。


「なるほど。これからは難易度に縛られずに自由にクエストを受けることが出来るのですね」

「そういうことになるのかな」


 これまではランクを上げるために、それなりに難易度の高いクエストを受注していたのだが――。
 今日からはその必要もなくなった。

 幸いなことに悠斗の懐には、2000万リアという大金がほとんど手つかずのまま残っている。

 報酬のために危険な依頼を引き受ける必要もないだろう。


「……して主君はこれからどのような依頼を受けていくのだ?」

「そうだな。今日から暫くは『妖精狩り』をしていこうと考えている」


 悠斗はそこでステータス画面を確認する。


 近衛悠斗
 固有能力: 能力略奪 隷属契約 魔眼 透過 警鐘 成長促進 魔力精製 魂創造 魔力圧縮
 魔法  : 火魔法 LV4(12/40)
       水魔法 LV6(10/60)
       風魔法 LV5(4/50)
       聖魔法 LV3(12/30)
       呪魔法 LV6(3/60)
 特性  : 火耐性 LV3(19/30)
       水耐性 LV3(0/30)
       風耐性 LV4(6/40)


 今回の『妖精狩り』を理由はただ1つ。
 難易度に囚われずにクエストを選べるようになった今は、獲得できる『スキル』を優先して依頼を受けていくのが合理的だと考えたからであった。

 現在のステータスの中で特に優先的にレベルを上げたいのが、フェアリー、ピクシーと言った妖精系の魔物を倒すことで入手できる聖魔法である。

 何かの拍子に大ダメージを受けてしまった時に強力な回復魔法があると心強い。


「妖精狩りか……。となると少し遠くなるが、リシャールの花園などが向いているのではないか」

「ん? 有名な場所なのか?」

「ああ。リシャールの花園は、妖精族のモンスターにとって聖地と呼ばれるエリアだからな。沢山の花が咲き誇るその絶景はトライワイドに伝わる様々な物語の元ネタになったらしい」

「ご主人さま。是非ともリシャールの花園に行きましょう! 私も1度行ってみたかったです!」

「……………」


 リシャールの花園に思いを馳せるスピカ&シルフィアの眼差しは、キラキラとしたものになっていた。

 悠斗としては聖魔法のレベルを上げられるのであれば何処のエリアでも構わない。
 目的を明確した悠斗たちはエクスペインの街を後にするのだった。



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