異世界支配のスキルテイカー ~ ゼロから始める奴隷ハーレム ~

柑橘ゆすら

レアなアイテムを採取しよう



「おぉ……。これが神樹か……」

 悠斗は神樹の植えられている場所に到着するなり感嘆の声を漏らす。


 透明の実@レア度 ☆☆☆☆
(自分と周囲にいる者の姿を透明に変える。効果時間は1時間)


 消臭の実@レア度 ☆☆
(自分と周囲にいる者の体臭を消す。効果時間は1時間)


 子供の実@レア度 ☆☆
(年齢が-5歳になる。効果時間は5時間。多用すると体調を崩すことがある)


 大人の実@レア度 ☆☆
(年齢が+5歳になる。効果時間は4時間。多用すると体調を崩すことがある)


 若返りの実@レア度 ☆☆☆☆☆☆☆
(実年齢を1歳若返らせる。効果時間は永続)


 木製の柵に囲まれている以外は、普通の木と比べてこれと言った違いはない。

 けれども。
 魔眼スキルを保有している悠斗は、神樹に実った様々なアイテムに目を奪われていた。

 その中でも特に悠斗の目を引いたのは、黄金に輝く林檎のような外見をしていた《若返りの実》である。
 レアリティのランクは7。

 同ランクの武器が240万リアで売れたことから判断するに――。
 凄まじい価値のあるアイテムに違いない。

「とりあえず今日の時点で実っているアイテムに関しては……全て取っても良いって話だぜ」

「……マジで!?」

 悠斗はおそるおそると言った様子で《若返りの実》を指差して。

「もしかしてそれは……あそこになっている金色の実も含まれていたりするのか?」

「ああ。当然だろ。神樹から採取できるアイテムはレアリティにバラつきがあるらしいから、もしかすると良いアイテムが手に入るかもな」

 さもそれが当たり前のことであるかのようにリリナはサラッと言ってのける。

(……そうか。この中で《若返りの実》の価値に気付いているのは俺だけなのか)

 魔眼のスキルを所有していない悠斗以外の4人は神樹に対して、さほど興味を示していなかった。

「リリナお姉ちゃん。これが神樹なのですか? なんか……思っていたよりショボいのです」

 マイペースなサーニャは思わずそんな言葉を口にする。

「こら! なんて罰当たりなことを言うんだ! お前は!」

「はうっ!」

 リリナのデコピンを受けたサーニャは可愛らしい悲鳴を上げる。

 氷塊をチャクラムに変化させて投擲した方すれば素早く収穫が可能ではあるが、神樹を傷つけるような真似は控えるべきだろう。

 悠斗は神樹によじ登りアイテムを収穫する。


 結果。
 手に入れたアイテムは下記の通りであった。

 透明の実 ×1 

 消臭の実 ×2 

 子供の実 ×5 

 大人の実 ×4 

 若返りの実 ×1

 中でも悠斗が注目したのは《子供の実》と《大人の実》である。


(このアイテムさえあれば……スピカやシルフィアを幼女にして合法的にロリっ子に悪戯できたり、禁断のおねショタプレイが実現するのでは……?_)


 ロマン溢れるアイテムを入手した悠斗は、夢を膨らませるのであった。


 ~~~~~~~~~~~~


「着いたぞ。この先にケットシーの村がある」

 悠斗が神樹からアイテムを採取している同刻。

 盗賊団《緋色の歪》のリーダーである田中和也は、20人を超える部下たちを引き連れてケットシーの村の付近にまで足を運んでいた。

「この先? 村なんて何処にも見えねえが」

「それは奴らの張っている結界により我々の目が欺かれているからだ」

 ベルフェゴールの部下であるインプの1人は和也の疑問に答えた後。

「この結界の中に入るには……特殊な加工を施した《解封の魔石》を押し当てる必要がある。こんな風にな」

 手にした魔石を空に向かって押し当てる。

 直後。
 先程までは何もなかったはずの『無』の空間に大きな穴が出現した。

「へー。そいつはスゲーや」

 さほど関心がなさそうに呟くと、和也は部下を引き連れて穴の中に入って行く。

 和也の表情はこれから起こる悲劇を暗示するかのような――。
 ドス黒い邪悪に染まっていた。

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