異世界支配のスキルテイカー ~ ゼロから始める奴隷ハーレム ~

柑橘ゆすら

オリジナル魔法を開発しよう



 初めて行ったオルレアンの森(中級)は、移動時間も加算すると結構な長旅であった。
 途中で冒険者ギルドで購入した軽食を取りながら休憩を取ったものの、流石の悠斗も体内に疲労を蓄積させていた。

 本日の冒険で討伐した魔物は下記の通りである。


 リザードマン × 22体
 スケルトン  × 24体


 結局。
 ウッドヘッドは最後まで見つけることが出来なかった。

 樹木に擬態することが多いらしいので積極的に《魔眼》スキルを使用したのだが、これと言って成果を得られなかった。

 残念ではあるが、討伐出来なかったからと言って何か問題が発生する訳でもない。

 魔物の討伐数で判断するのならば上々の成果だろう。


 ~~~~~~~~~~~~


「本日のクエストによりユウト様にはQP40が付与されることになります。これによりユウト様のQRが昇格致しました」

 悠斗は更新された登録カードを確認する。


 近衛悠斗
 QR11
 QP(20/40)
 クラス ブロンズ


 QRが10から11に上昇していた。

 QR10からはQR9以下の討伐クエストではQPを取得できない。

 従って現状では、リザードマンとウッドヘッド以外の魔物を討伐してもQRを上げることは不可能であった。


(暫くはオルレアンの森に通うことになりそうだな……)


 本日のクエスト報酬は5400リア。

 その内訳はリザードマンが20匹で2400リア、スケルトンが20匹で3000リアと言った具合である。

 ブロンズクラスに昇格したことにより、難易度が低いスケルトンの討伐クエストの方が高報酬になっている。

 けれども。
 こちらはQPを手に入れることが出来ないため一長一短と言ったところだろう。

 エミリアから報酬を受け取った悠斗は冒険者ギルドを後にするのであった。


 ~~~~~~~~~~~~


 宿屋に戻った悠斗はステータス画面を確認。


 近衛悠斗
 魔法  : 火魔法 LV3(22/30)
       水魔法 LV4(37/40)
       風魔法 LV3(20/30)
       聖魔法 LV2(5/20)
       呪魔法 LV2(13/20)
 特性  : 火耐性 LV3(1/30)
       水耐性 LV3(0/30)
       風耐性 LV2(14/20)


 水魔法 LV4
 使用可能魔法 ウォーター ウォーターボム


 どうやら水魔法はLV4に上がっても新規に取得できる魔法はないらしい。

 リザードマンから取得できる経験値が従来の魔物の3倍もあるからだろう。
 水魔法の成長だけが頭一つ抜けるようなステータスになった。

 次に呪魔法を確認。


 呪魔法 LV2 
 使用可能魔法 ルード


 ルード
(対象の性的感度を上昇させる魔法)


(いきなり……凄い魔法がきたな)

 というのが悠斗の率直な感想であった。

 果たしてこの魔法は試し撃ちして良いものなのだろうか?

 悠斗は不安に思いながらも右手を翳して呪文を唱えてみる。


(……ルード!)


 直後。
 悠斗の右手からは黒色のモヤが放出される。

 今のところ体調に目立った変化は見られない。
 この黒色のモヤに触れることで効果が発揮されるということなのだろうか?

 そう判断した悠斗は、自身の左手の指で黒色のモヤに触れてみる。


「…………ッ!?」


 刹那。
 悠斗の全身にゾワゾワとした得体の知れない快楽が走る。


(危ねえ!? 思わず……自分の喘ぎ声を聞いちまうところだったぜ!)


 一瞬ではあるが呪魔法の恐ろしさを知るには十分過ぎる経験であった。

(この魔法については……念入りに検証をしてみる必要がありそうだな……)

 具体的に言えば、今直ぐにでもスピカやシルフィアに試してみたい。

 けれども。
 悠斗の中にはとっておきの魔法であるが故に「ココゾ!」というタイミングで披露したいという思いもあった。


(水魔法のレベルが4に上がったのでこっちも確認してみるか)


 気兼ねなく魔法の検証を行うため、悠斗は宿屋の浴室に移動する。

 右手を翳して呪文を唱える。 


(……ウォーター!)


 悠斗の右手からは勢い良く水が放出されてる。

 出てくる水の量が若干ではあるが増えたような気がする。

 けれども。
 いくら量が増えたところで水は水。

 レッドスライムのような弱点持ちの魔物ならば活かしようがあるが、対人戦においては役に立つはずがないだろう。

 しかし、次の瞬間。
 悠斗の脳裏に1つのアイデアが浮かぶ。


(待てよ。例えばこれが……熱いお湯ならば牽制くらいには使えるんじゃないか?)


 短い間ではあるが訓練を重ねて悠斗は、トライワイドにおける魔法の本質を理解しつつあった。

 大切なのはイメージである。

(威力の強弱が付けられるんだから……温度の調節だって出来るはずだ……!)

 悠斗はそう確信して再び水魔法の検証作業に入る。


 ~~~~~~~~~~~~


 検証結果。

 悠斗の予想通りに水の温度については、ある程度の調節が可能であった。

 正確な数値は定かではないが、およそ0度から40度くらいまでの範囲であれば自由に操作することが出来た。

 戦闘に利用できるかはさておき温度の調節が出来れば何かと便利になるだろう。

 そして意外だったのは水の『温度』だけではなく『質感』までイメージ次第でアレンジ出来るということであった。


「おぉ……これは凄いな……」


 ゲル状の質感を持ったドロドロの水を右手から出しながらも悠斗は呟く。

 実のところ。
 水の質感が訓練次第で調節出来るということは、トライワイドでは既知の事象であった。

 けれども。
 この訓練を進んで行おうとする者は、全くと言って良いほどいなかった。

 何故ならば――。
 トライワイドの住人たちは水の質感をゲル状に変えたところで、そこに何1つとして有用性を見いだせなかったからである。


(おいおい。もしかしたら俺は……とんでもないアイデアを閃いてしまったかもしれないぞ……!)


 その発想は――。
 現代日本のサブカルチャーによって特殊な性癖を植え付けられた悠斗だからこそ得たものであった。

 魔法の合成。

 これ自体は《デュオ》以上の魔術師たちであれば一度は試してみるものであるが――。
 悠斗の考えたそれはトライワイドの歴史で初となる前代未聞の組み合わせであった。


(もし仮に……このゲル状の液体に《ルード》の魔法を流し込むことが出来たら……)


 悠斗はゴクリと固唾を飲みこみそれを試す。

 直後。
 ルードの魔法が流れ込み黒色に変化したゲル状の物体を出すことに成功する。

 長さは10センチにも満たない短いものではあるが、今後の訓練次第では更に大きなものを作れるに違いない。


「……クソッ! これはかなり……体力を消耗するみたいだな」


 合成魔法は従来の魔法と比較して格段に魔力を消費することで知られていた。
 過剰に魔力を使用してしまった悠斗は、息切れを起こしてその場に倒れ込む。

 けれども。
 悠斗は自らが思い描いていた魔法を作り出すことに成功していた。


《触手魔法》。


 それこそが悠斗が編み出したオリジナル魔法の正体である。

(自由自在に触手を操るのが……子供の頃からの夢だったんだよな……)

 今回の検証に手応えを感じた悠斗は、暫くの間《触手魔法》の開発の着手を進めることを決意するのであった。



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コメント

  • 理里璃々

    子供の頃からの夢がヤバすぎて草 やっぱ武術漬けにしたのは正解だったんすねえ…

    0
  • ノベルバユーザー85725

    やばい魔法作っててワロタ

    2
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