強大すぎる死神は静かに暮らしたい
死神は勇者の仲間になった
ああ、くそっ、どうしてア…スまで…
僕が守るって決めたのに
ねえ、勇者くん、その娘、生き返らせたい?
もう一度その紅い眼を見たくない?
生き返らせたい、また…リスの眼を見たい
勇者くんは魔王を倒したし一つ報酬をあげてもいいけど…もう一仕事してくれる?前払いで生き返らせてあげるから
分かった、なんでもするよ
ふふふ、いい子は好きよ
仕事は死んだ者の魂を私の元まで導くだけ
どっちかと言うと迷える魂を救う仕事
『報酬』は知恵と力よ、ふふっ
その力で僕は、守れなかった彼女を…守りたい
そうそう、その調子、その調子
じゃあ、頑張ってね、ふふふ
、
、
、
「ラト様!起きてください!」
元気な声が聞こえる
「うぅ、おはよぉ」
「はい!おはようございます!」
、
、
、
「朝ごはん、温かい」
「ふふん、ラト様に教えてもらった火の魔法で温め直したんですよ!」
「もう、覚えたんだ、魔法」
「ラト様の教え方が良かったんですよ」
「そっか」
「はい!」
、
、
、
そしてお昼頃、ちょうどメロにお茶を淹れてもらって本を読もうとしてた頃
「ラトさん久しぶり、聖女様がラトさんに手紙だって」
「勇者ちゃん久しぶり、手紙読んでもいいかい?」
勇者に許可をもらって手紙を読む
ラト様へ
神は勇者と共に魔王討伐する事を願っています
どうか勇者、サフィアと共に魔王を倒してください
レナより
纏めるとこんな感じだった
聖女が受ける神託とやららしい
神の命令とも言える
神はいいのかな、僕に魔王を倒させて
つまらないと思うよ
でもやれと言うならやろう
「分かったよ、ぱぱっと倒しに行こうか」
 
「ラトさんありがとう、流石にぱぱっとは無理だけど…」
勇者と話をしているとメロが心配そうな顔をした
「魔王討伐…危険ですよね…」
「大丈夫だよメル、ラトさんは強いからね、むしろ魔王が可哀想になってくるさ」
「そう、ですか…分かりました!魔王討伐頑張ってください!」
「ああ!もちろんさ!」
、
、
、
明日に行こうという話になり一日勇者も泊まった
その夜、メロが僕の部屋に来た
「本当に大丈夫何でしょうか」
「大丈夫だよ、僕は強いからさ」
「強いのは知っています…でも神様が言ってきたというのが不思議に思って…」
「確かにね、でも大丈夫だよ、いざとなれば転移魔法で逃げれるし、あまり使いたくないけど時空魔法もある」
「はい…頑張ってきてください、あと早く帰ってきてくださいね!」
「うん、早く帰ってくるよ、じゃあおやすみ」
「はい!おやすみなさい!」
、
、
、
「いってくるよ」
「いってらしゃい!」
「魔族の住む土地は世界地図の左上、えーと、北西だね!それで私達がいる場所は神聖国だから、えーと、あれ?神聖国…は…えーと」
「ここだね」
そう言って魔の国から離れて右下を指す
「ここか!うへぇ、かなり遠いね…あ、転移魔法で行けばすぐ着く?…いやでも、転移魔法…うーん…」
勇者は一人で悩み始めた
「転移魔法は僕の知ってる所しか行けないんだ、魔族の魂は別のところに行く、僕は魔の国の最寄りの帝国までしか行けない」
「じゃあ、帝国まで…転移…魔法で……」 
「よし、じゃあ行こっか」
「あ!まって!まだ心の準備が…もう魔法陣が…あっ」
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