女神様の告白を承諾したら異世界転移しました。

年中眠休

このクラスだけ別館とか、何かあるの決まりだよな?

誤解を解いて、上機嫌の小雪は少し前でスキップしている。抱きしめられたことで喜んで居るのか、浮気が無かったことに喜んでいるのか、その両方かもしれないが

小雪の機嫌が良いのでどっちでもいい。

俺らは統率に同じクラスにしてもらった。シロは奴隷の為に入学は認められなかったので、別行動している。俺らのクラスは少人数らしく、城のような建物ではなく、離れた場所にある。

面倒臭い、遠い、だるい

「仁さん、着きました」

そこは高級感漂う家だった。国王とかが別荘とかで使いそうな気がする。

「なわけないか」
「何がですか?」
「いや別に、何でもない。行くぞ」
「はい」

俺らはその別館に入る事にした。

席は10個しかない。けど、全て空席で人は誰一人いない。ボイコットとは初日からよくやるものだ。とか、思っていたら

外から爆発音に似たものが聞こえてきた。

「仁さん!!」
「ああ、行くか」

俺らは音が聞こえた方に向かった。
教室を出て、廊下に設置されている窓を覗き込んだ。

そこには大きなクレーターがあった。

クレーターを目を凝らして見ると、そこには2つの影が見えた。

「仁さん、行きましょう」
「ああ」

俺は小雪に連れられて別館から出て、クレーターへと向かった。クレーターの中に入り2人の意識を確認した。どちらも制服は既にボロボロであちらこちらに焼けた跡が残っている

意識は無いが、命の別状はない。

「仁さん、どうしますか?」
「置いとけば」
「仁さん…。はぁ、教室まで運んでくれませんか?」
「分かった」

一瞬、小雪の目線が鋭くなったがすぐに元に戻った。

2人を抱えて、クレーターを這い上がる。
クラスに戻ると、5人の少女がいた。因みに今抱えてる2人は男だ。目線がこっちを向く。そして、1人だけまるで興味がなさそうに窓際に座り外を見ていた。

「こんにちは、皆さん」
「こ、こんにちは」

小雪はこの状況を何とも思っていないのか、とても綺麗なお辞儀をする。少女らも戸惑いながらも挨拶を返してくれた。

「まだ、起きないのか?」

俺は抱えた2人を落とす。

「「いて」」
「ここは教室だ。お前のクラスかは知らないけどな」

2人とも落とした事で、目が覚めたらしい。

「「てめぇ、さっきはよくも」」
「仲がいいな」
「「良くない」」
「何が、あったのですか?」
「それは席の取り合いだ。こいつが俺と同じ所に座ろうとするから」

で、クレーターが出来るまで喧嘩したのか

「バカだな」
「全くです」

小雪は呆れた表情で言い放った。



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