神様はチートはくれないけど元々俺のステータスはチートだった

おねむねむねむのきょう

大会編 二章 予選直前

「それで、そいつどうすんだ?」
カルラがレイグラッドを指差した。
「脆弱な人間風情が我をそいつ呼ばわりするか」
そいつ呼ばわりが気に入らなかったようで少し怒りのこもった瞳でカルラをにらんだ。
「ごめんって」
流石のカルラも怒らせるとヤバイ事を察したらしくペコペコと安いお辞儀を繰り返した。
それでもまだ表情を変えないレイグラッドに一応声をかけておく。
「それぐらいにしとけ」
一瞬俺の方をチラ見しだが直ぐにカルラに視線を戻した。
「口には気をつけるがよい」
「それよりお前、元の場所に戻れるか?」
なるべく早く帰しておきたいのだが。
「主様がもう一度魔法陣を描けば戻れると思うが」
もう一度アレを描くのか。先程は簡単に終わったと言ったが、いくら早くても複雑ならば面倒くさいのだ。
そう思うと頭が痛くなるが仕方がない。
今度はカルラの協力のもと前回より早く描き終えた。
「じゃあ。またな」
そう言って魔力を流し込みレイグラッドを笑顔で見送った。
その直後
 グゥゥゥ〜
音のなった方を向いて見るとターナが顔を真っ赤にして恥ずかしそうにもじもじしていた。
「とりあえず朝食か」
ターナが笑顔になった。

「よう。朝飯できたぜ」
寮室にターナとカルラを連れて、一緒に机を囲んでいた。
そこにグリッグが朝飯と称した謎の黒い物体を持ってきた。
「…」
思わね料理人に女性陣は俯き、押し黙った。
「グリッグ。なんだこれ?」
一応訪ねておく。
するとグリッグは誇らしげに笑い、こう答えた。
「野菜サラダだ。美味そうだろ?」
焼いたりしない野菜サラダがどうやったらこの黒い物体に変化するんだ。
流石の俺もコレには驚きを隠せない。
とりあえずスプーンを手に取りすくって見る。
チリヂリになっている野菜サラダ黒い物体は異臭を放っている。
コレは食うまでもない。
「食えない」
俺が放った一言にグリッグはえらく驚いた。
そんな様子に完全に切れてしまったカルラは立ち上がり、胸倉を掴んだ。
「グリッグ。あなたに本当の料理を教えてあげる」
「?」
こうしてこの後どこの悪魔よりも恐ろしい先生カルラによる地獄の料理教室が始まったらしい。
ちなみに朝食はその後しっかりと俺が作りました。





どうも、作者です。
前回長くなるとか言っておいて短くなりました。はい。
今回は大会編に無理に突っ込まないようにグリッグの料理が野菜サラダですら炭のようになってしまうほど下手でした。という回にしました。
本当にどうやったらああなるんでしょうか。
そして今回もお読みいただきありがとうございます。
次回はきっとこれから起こる面倒ごとが少し動きます。

コメント

  • おねむねむねむのきょう

    わかりました。
    少し遅いかもですが二章完結ごろに作っておきます

    0
  • ナルガ

    登場人物がどうゆう立場にいるかなどの設定が欲しい

    0
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