こんな異能と職業で俺にどうしろと

上条康

クエストにてー

俺は今猛烈に頑張っている最中である。
でも、泥棒行為を頑張っているわけでわない。
では、何を頑張っているかって?
泥棒スキルを多く習得するための準備と、この異世界で暮らしていくための生活費を稼ぐために今俺はクエストをバンバンとこなしていた。


クエストを受けてそのクエストをこなし、モンスターをガンガン狩っていきレベルも報酬も稼ごうということをしていた。

一つ言大事な事を忘れてはいけない、そう、まだ俺は中学一年生だ。

最初のクエストは定番のゴブリンの討伐(15体)
はっきり言おう!
このクエスト……受けたまではよかったんだが……死ぬかと思うほどゴブリンさん強かったです。
あいつら、俺一人できたと分かったら連携プレーで襲うという見事なまでの思考チームプレーを見せてくれました。 
なんだよゴブリン、俺をそんなにいじめたかったのか?
ん、まてよ、俺って強い?
だって、木の棒VSゴブリン(15体)だよ。
そして勝っちゃったんだよ!
あ、でも俺には一つチート異能があったんだ、身体強化・この能力チートレベルなくらい強いんだよなぁ。

そして聞いて分かるように俺にはパーティーメンバーがいない。
ボッチになっちゃたらどうすんだよ。
ここ最近受付のお姉さんとしか会話していない。

でも会話といっても「おめでとうございます今回のクエスト報酬分です……次も期待してますよ」そしておれは、「はい」
会話終了。
今思えば会話にもなってないな。

パーティーメンバー募集してみるか?
いや、誰もこないだろう。
いや……してみよう!

パーティーメンバー募集中です。
泥棒スキルが使えます。
泥棒職の俺でもパーティーメンバーになってくれる方。
初心者大歓迎。
上級者大歓迎。
誰でも大歓迎。
とにかくだれか。
夜、受付近くの席にて、待ってます!

そしてラノベ展開期待してみよう。
さぁこいハーレムよ。


数時間後、当然のように誰も来るはずもなく俺は宿にトボトボと帰る、そして明日に備えてお休みなさい。

「て、まてぇーい!」

あ、つい大声を出してしまった。
異世界ボッチは辛いよ。
異世界来た目的って、魔神倒しと、妹探しだよ。
……これでいいのか?

それにまだ、クラスの誰一人として会ってない。
神様、なんで送る先、砂漠にすんの?
親切にクラスメイトがいる場所に送ってくれないと困っちゃうよ。
アイツらどこにいるの?まじで。
まだ俺中学一年生だよ、なんでもう一人暮らしてんだよ、早すぎるだろ。
ん〜そうでもないのか?
もう分からなくなってきた。

もういいや、明日のことは、明日の俺に任せよう。
今は、眠い。

「異世界にお休みなさい」


次の日。
早朝に目が覚めた俺はギルドで今日は何のクエスト受けるか探しているところだ。

「討伐クエストの数多いな」

本当にメンバー、一人くらいは欲しいな。

「お、クエストこれなんかいいな」
一枚のクエストを見つける。

クエスト
張り出し日・今日
場所・光源の森。
内容・回復薬五つ調達。
注意・途中で高レベルモンスター出現。
報酬・4万ギロ。

よし、俺が一番のりじゃ。
そして、依頼の紙を受付まで持って行き、クエストを受ける。
地図をもらい光源の森まで向かう。
森の中で、お約束ゴブリン(3体)遭遇。
またかよ、ま、これで俺のレベルが上がるなら文句はないけど。

強化、そしてこい木の棒。
ゴブリンが大きく棍棒を振りかぶる、俺はそれに合わせてゴブリンの懐にダッシュする。
後は、
ひたすら木の棒で殴る殴る、殴り続ける。

「ふぅ〜、やっと一体討伐。今日は連携プレーとらないんだな。少し楽に倒せたぞ。」
なんか……殺人現場みたいになったが気にしないでおこう。

そして、その後も同じように残りのゴブリンも木の棒で殴る。

「よしこれでゴブリン全て片付いたな」

昨日と今日合わせてゴブリン討伐していたらレベルは上がっただろう。
ステータスカードを見てみる。

眞田龍魅
泥棒職Lv・6
攻撃・205
防御・5
速さ・33
魔力・35
スキル・無し

攻撃力だけがなんか異常に高い気がしている、他の人のステータスカードを見たこと無いんだけど。

1つだけ分からないことがあった。
「どうやってスキル覚えんの?」
異世界に来たらスキル、すなわち魔法これは大事なことだろ、俺の異世界問題に関わる話だ。
まあ、後で受付のお姉さんに聞いてみることにしよう。

それから森の中を歩き続ける。
「高レベルモンスター出現って書いてあったけど一向に出る気配ないな」

あ……これ、フラグか……?
「…………………」
ふぅ、安心。

「グゥガガアァー」
「ひゃああー」
俺はへんな悲鳴をあげながら逃げる。
後ろの方からゴツゴツとしたモンスターが近づいて来る。
ん………ドラゴン、
背中の部分には翼が生えており、体は鉄で覆われたドラゴンだった。

「ヤバイ!」

もし、戦っても……、木VS鉄だったら鉄の勝ちだ。
だから俺に勝ち目はない。
逃げる道しか選択しは、ないだろう。
俺は素早く木の陰に隠れてこの場をやり過ごそうとする。
だが、それは通用するどころか俺が隠れている木の方へと近づく。
「おいおい、なんで俺の場所がわかったんだよ」

そして俺の隠れている目の前の場所に止まったかと思うと、頭の角で俺が隠れていた木を角で攻撃し始める。
俺はとっさの判断で逃げ出していた。

俺はもう全速力で逃げるしかない。
俺が隠れていた木は根元からへし折れて、俺の隠れていたほうへと木は倒れていた。
あそこから動いていて良かったと今では思う。

それでもドラゴンとの鬼ごっこは終わるはずもなく、ドラゴンは俺がいないと分かるとまた俺の方へと走り始める。

この世界にきて、よくモンスターと、鬼ごっこをする。
そう思いながらも逃げる。

「もう勘弁してぇぇぇええええ!」


そこでふと、ドラゴンの足音が無くなっていたことに気ずく。

「あれ……」

そう思い逃げ来た方向へと向く、するとさっきのドラゴンが倒れているではありませんか。
そのドラゴンの周りにはローブを被った人の集団の姿が見えた。
少し不気味な人たちだが、俺を助けてくれたのだろうか。

そして、ローブの数人がこちらに近づいて来る。
俺はお礼を言おうとローブの集団の方へと歩く。

「あの〜、助けてくれてありが……がぁぁぁ」

俺は、みぞおちを殴られ、2メートルほど吹っ飛ぶ。
「拘束魔法、鎖の輪」
ローブの一人に魔法をかけられ身動きが取れなくなる。
「な……、がぁ、ハァハァ」

折れてると思われる骨が痛くてまともに声も出せない。、
「睡眠魔法、眠気の香り」

「ああヤバイ、意識が……まじ……で……なん……だよ……おまえ……ら……」

そして、ローブ集団は眞田が寝たのを確認しこう呟く。

「さあ、実験の始まりですかねぇ」




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