こんな俺でも恋をする

白葉南瓜

勝利の剣と最凶の刀

俺が、〔雷鬼〕を発動してからも、戦況は変わらずヒビキのほうが優勢だった。
(なんで、押されてるんだ)
そう、考えながら刀を振っていると、一つだけ分かった事があった。それは、俺が刀を振ると、ワンテンポ遅れて刀が動いていた。そんの軌道を呼んでヒビキが大剣でその刀を弾いてから物理を入れる。
「だったら!」
一言、口から漏れてヒビキがその言葉に気をとられ少し動きが鈍った時に〔雷鬼〕の力の【紅雷】を足に纏わして回し蹴りをすると、それが脇腹に入ってヒビキは後ろに吹き飛んだ。
「まずは、一撃!」
「ヒビキ・アドバンスよ。今此処で立ち上がらなかったらどうするんだ」
「・・・私は私・・は」
そう下を向きながらヒビキは呟いていた。

ヒビキが動かなくなってから30秒が経ったとき、足元から植物のもだと思われる茎が出てきた。
「チッ。イフリートに耐えられなかったみたいだな」
ゼラマスはそう言いながら玉座から降りてきながら、ヒビキを蹴り飛ばした。
「お前!」
ヒビキに近寄ると、苦しそうに息をしていて体から熱が出ているのが分かった。これがイフリートの副作用。

【紅雷】が激しくなっているのが分かってきた。多分これは、ゼラマスへの殺意だと思う。
クロユリを取り込んだから、殺意で鬼眼の効果が上がる力も手に入った。その力が【鬼錬獣殺】

「お前は、俺を怒らせた!」
足だけに纏っていた【紅雷】を刀と体全体に纏わした。

「ひらりはらりと散られまい、桜は闇に、椿は暁に。そして鬼の力も従えて、この時に勝利を・・・来い《闇暁桜椿・鬼瓦》」
「私に、約束され勝利の剣を、アーサー。大自然の恵みをこの体に、アース・オブ・ガイア!」

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