少年はそれでも戦い続ける

虹ウサギ

21.0少年と洞窟戦3

「小僧悪いが時間がねぇ、初めから本気で行かせてもらう」

「はっ、笑わせるなそんなことを言ってられるのも今のうちだけだ」

 俺は鞘から【夜月】を抜き、全身に赤系統中級魔法『身体強化』と『脚力強化』を使った
 これで身体能力のステータスは2倍、下半身のステータスは3倍まで上がる
 常人の何倍もあるであろう俺の、今出せる最高速度でサエルの懐へと距離を詰めた
 刀を右上に構えそこから一気に降り下げるつもりでいたが、

ゾクッ

 ものすごい殺気を感じた、今攻撃したら逆に殺られる!
 俺はすぐに後ろに距離を取った
 
「おいどうした小僧、俺はまだ何もしていないが?」

 なんなだよコイツは!?明らかに俺のことをしたに見ていて油断している筈なのに
 全く隙を見つけられない、それどころか全身からあふれでる殺気で足がすくんでしまう
 
「さっき言ったよな?時間がねぇってそっちから来ねぇならこっちから行くぞ」

 サエルがそう告げると一瞬にして姿が消えた

ドォン!
 
 腹に物凄い激痛が走ったのと俺が後方へ吹き飛ばされたのは同時だった

「グハッ!ぐぅつっう」

 声にならない言葉が口から漏れた、何が起こった?
 奴が消えたと思ったら腹を思いっきり殴られた
 身体強化を使っていても全く役に立たないほどの攻撃

「おいおい期待はずれも良いとこだな、あの時一緒にいた筋肉ダルマの方がやりがいがあるぜ」

「ルキさん!今治しますね!」

 クルミが側によってきて初級の回復魔法をかけてくれる
 温かい光が俺を包んでくれる

「すいませんすいません、私初級の回復魔法しか使えなくて」

 確かに受けたダメージとクルミの回復魔法とじゃ全く釣り合わない
 しかしどんな回復魔法よりも優しいその魔法は俺の恐怖を取り除くのには十分すぎた

「ありがとうクルミ、だいぶ楽になったよこれでアイツを倒せる」

「あぁ?なにいってんだ?俺の攻撃に手も足も出なかったじゃねぇか」

「今度は本気で行く」

 俺は右手に魔力を集中させ、水の魔力球を作り出すそして、サエルに向かってを放った

小水球ウォーターボール

「なめてんのか?」

 サエルは右腕を振り下ろし難なくその水の球を消し去る
 小水球に使われていた水が小さな爆発を起こして消えた
 俺はその爆発した所を死角にしてサエルの首元を狙い夜月で切り裂いた

「だからなめてんのか?」

 サエルは言葉は同じだが先程とは比べ物にならないほどの殺意をむき出しにして、夜月を弾き手を振り上げる

「もういい死ね」

 純粋な殺意の塊がこもった鉄槌が迫ってくる
 
「ルキさん!」

 クルミが後ろの方で叫んでいる、この近距離ではよけれない
 小水球を囮にして死角からの一撃、完全に気配を消しての攻撃にもかからず、サエルは余裕で反応して見せた
 だがそんなことは分かっていた、俺はこの一撃を待っていた、
 サエルは強い俺とは比べ物にならないほどに、こんな化け物に攻撃を与えることが出来るとすればコレしかないだろう
 この攻撃を与えることの出来る条件は二つ

 まず一つ目は絶対に避けることの出来ない超近距離であること
 二つ目にサエルの全力の一撃であること、今この二つが揃った

『カウンター・アタック』

「何!?グッ!」

 今俺を殺さんとする殺意のこもった一撃は無系統魔法のカウンターによって、そのままサエルに返した
 サエルは全力の自分の攻撃を返され、もろに食らって吹っ飛んでいった

「ちょっと!サエル部隊長大丈夫ですか?」

「うるせー!当たり前だ、くそー痛てぇさすがは俺のパンチだぜもろに効いたぜ、ハハハやるじゃねぇか小僧、だがな次はねぇぞ…」

 サエルはさらにつよい殺意を纏った、恐らく次はもう当たらないだろ
 サエルも結構なダメージが入っただろ、ここからは小細工なしの真剣勝負と行きたいところだが、時間稼ぎは終了した

「ご主人様準備が完了いたしました!」

「なんだぁ?その鳥は?」

 この場にいなかった真っ黒い鳥は一回り大きくなった姿で俺の肩に止まった

「シャドー、反撃といくか」






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コメント

  • キズミ ズミ

    3で。

    いや、ひいき目に見て、とかじゃなくてね?

    ほら、まだ出て来たばかりだからさ、キャラの掘り下げ的なアレで、うん。

    1
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