東方龍人譚 ~龍神を統べる少年~
2話 龍人ト紅イ館
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父さん、母さん。俺は今、地面に埋まってます。
「・・・なんでこうなった?」
どうにか頭を抜いて、そのまま抱えた。
「・・・てか、ここどこ?日本にこんな館あったっけ?」
顔を上げると、そこにはどうみても日本にはないような、赤い・・・いや、紅い館があった。ゴードはさっきまで埋まっていた頭で、ほんとうに異世界に来ちまったんだな、俺・・・と再度、幻想入りを認識した。
とりあえず探索しようと、立ち上がった次の瞬間には、よくわからない部屋にいた。手錠までしっかりとされている。
「・・・はい?」
なんでこうなったのかゴードには全くわからなかった。立ち上がった瞬間、この部屋にいたのだから。すると
「こんにちは、侵入者。最後の言葉くらいは聞くわよ。」
そんな声がした方を見ると、何やらメイド服を着た銀髪の少女がいた。
「え?侵入者?いや俺、気がついたら、もう館の庭にいて、立ち上がった瞬間ここにいたんですが」
「・・・それが最後の言葉?」
「んなわけねぇだろ、頭沸いとんですか、あなたは。」
「じゃ、なによ?」
「ですから・・・」
ゴードは、こうなった経緯をすべて話した。落とし穴に落ちたこと。八雲紫に雨を食べさせられ、死にそうになったこと。また落とし穴に落ちて、気づいたらこの館の庭に頭ごと突っ込んでいたこと。それを話したら、やっとわかってくれたようで、手錠を外してくれた。
「はぁ・・・紫様も適当ですね・・・こんな人間にあの龍の力を与えるなんて・・・」
「なんか、適合者とかなんとか言われましたけど」
「適合者?あなたが?・・・ふっ」
「おいなんで笑った」
「いえ・・・とてもそうは見えなかったから」
「俺だって、自分が龍人になったなんて、信じられないですよ。信じたくもない」
「そう。とりあえず、こっちに来て。お嬢様達にも、このことを説明しなければなりませんしね。」
「わかりました。・・・あの。」
「なにかしら?」
「あなたの・・・名前、教えて貰ってもいいですか?」
「ええ。私は、十六夜咲夜。この紅魔館でメイド長をしているの。」
「俺は郷戸。ゴードって呼ばれてます。よろしくお願いします、咲夜さん。」
「よろしく、ゴード。」
この館、紅魔館の談話室とやらに向かうがてら、ゴードは咲夜に色々教えて貰った。
この世界のこと。咲夜さんのこと。その過程で、咲夜さんも元々、別の世界の人間だと教えて貰った。事情を話したら優しくなったのはそういうことか、とゴードは思った。
「さ、ここよ。」
談話室と書かれたドアを開けた。
「あなたが、紫に連れてこられた被害者ね。私はレミリア・スカーレット。この館の主。」
「俺は郷戸です。ゴードって呼ばれています。よろしくお願いします。てか、やっぱ俺、被害者なんですね。」
「そりゃそうでしょう。龍の力をこんな人間なんかに・・・紫も目が腐ったのかしら。」
「ボロクソに言われてる・・・(泣)」
「ま、よろしく。ゴード。」
「おねーさま!」
突然ドアが開き、金髪の少女が入ってきた。
「あ、人間だ!大変だねー、龍の力なんて。」
「妹様。ゴードと言うそうです。私と一緒で、異世界の人間ですよ。」
「へー、あ、じゃあゴード!」
「なんですか?」
「私と戦お?弾幕ごっこ、まだやったことないだろうし!ね?」
「ちょっとフラン!あなたが相手する気!?」
「いいじゃん!わたしだって遊びたい!」
「?フランさんって方と遊んじゃ何かまずいんですか?」
「妹様の能力は、ありとあらゆるものを破壊する程度の能力。戦い慣れてない人が相手をするなんて、自殺行為ですよ。」
「むー・・・私だって力の制御くらいできるもん!」
「そういって、パチュリー様につくって貰った人形を10秒でボロボロにしたのはどなたでしたっけ。」
「う・・・」
どうやら、痛いところをつかれたらしい
「・・・ま、いっか。あなた、フランの遊び相手になってあげて」
「お嬢様!?」「おねぇ様!」
「もちろん、いいですよ。お手柔らかにお願いします。」
こうして、ゴードはフランと"遊ぶ"ことになったのであった。
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父さん、母さん。俺は今、地面に埋まってます。
「・・・なんでこうなった?」
どうにか頭を抜いて、そのまま抱えた。
「・・・てか、ここどこ?日本にこんな館あったっけ?」
顔を上げると、そこにはどうみても日本にはないような、赤い・・・いや、紅い館があった。ゴードはさっきまで埋まっていた頭で、ほんとうに異世界に来ちまったんだな、俺・・・と再度、幻想入りを認識した。
とりあえず探索しようと、立ち上がった次の瞬間には、よくわからない部屋にいた。手錠までしっかりとされている。
「・・・はい?」
なんでこうなったのかゴードには全くわからなかった。立ち上がった瞬間、この部屋にいたのだから。すると
「こんにちは、侵入者。最後の言葉くらいは聞くわよ。」
そんな声がした方を見ると、何やらメイド服を着た銀髪の少女がいた。
「え?侵入者?いや俺、気がついたら、もう館の庭にいて、立ち上がった瞬間ここにいたんですが」
「・・・それが最後の言葉?」
「んなわけねぇだろ、頭沸いとんですか、あなたは。」
「じゃ、なによ?」
「ですから・・・」
ゴードは、こうなった経緯をすべて話した。落とし穴に落ちたこと。八雲紫に雨を食べさせられ、死にそうになったこと。また落とし穴に落ちて、気づいたらこの館の庭に頭ごと突っ込んでいたこと。それを話したら、やっとわかってくれたようで、手錠を外してくれた。
「はぁ・・・紫様も適当ですね・・・こんな人間にあの龍の力を与えるなんて・・・」
「なんか、適合者とかなんとか言われましたけど」
「適合者?あなたが?・・・ふっ」
「おいなんで笑った」
「いえ・・・とてもそうは見えなかったから」
「俺だって、自分が龍人になったなんて、信じられないですよ。信じたくもない」
「そう。とりあえず、こっちに来て。お嬢様達にも、このことを説明しなければなりませんしね。」
「わかりました。・・・あの。」
「なにかしら?」
「あなたの・・・名前、教えて貰ってもいいですか?」
「ええ。私は、十六夜咲夜。この紅魔館でメイド長をしているの。」
「俺は郷戸。ゴードって呼ばれてます。よろしくお願いします、咲夜さん。」
「よろしく、ゴード。」
この館、紅魔館の談話室とやらに向かうがてら、ゴードは咲夜に色々教えて貰った。
この世界のこと。咲夜さんのこと。その過程で、咲夜さんも元々、別の世界の人間だと教えて貰った。事情を話したら優しくなったのはそういうことか、とゴードは思った。
「さ、ここよ。」
談話室と書かれたドアを開けた。
「あなたが、紫に連れてこられた被害者ね。私はレミリア・スカーレット。この館の主。」
「俺は郷戸です。ゴードって呼ばれています。よろしくお願いします。てか、やっぱ俺、被害者なんですね。」
「そりゃそうでしょう。龍の力をこんな人間なんかに・・・紫も目が腐ったのかしら。」
「ボロクソに言われてる・・・(泣)」
「ま、よろしく。ゴード。」
「おねーさま!」
突然ドアが開き、金髪の少女が入ってきた。
「あ、人間だ!大変だねー、龍の力なんて。」
「妹様。ゴードと言うそうです。私と一緒で、異世界の人間ですよ。」
「へー、あ、じゃあゴード!」
「なんですか?」
「私と戦お?弾幕ごっこ、まだやったことないだろうし!ね?」
「ちょっとフラン!あなたが相手する気!?」
「いいじゃん!わたしだって遊びたい!」
「?フランさんって方と遊んじゃ何かまずいんですか?」
「妹様の能力は、ありとあらゆるものを破壊する程度の能力。戦い慣れてない人が相手をするなんて、自殺行為ですよ。」
「むー・・・私だって力の制御くらいできるもん!」
「そういって、パチュリー様につくって貰った人形を10秒でボロボロにしたのはどなたでしたっけ。」
「う・・・」
どうやら、痛いところをつかれたらしい
「・・・ま、いっか。あなた、フランの遊び相手になってあげて」
「お嬢様!?」「おねぇ様!」
「もちろん、いいですよ。お手柔らかにお願いします。」
こうして、ゴードはフランと"遊ぶ"ことになったのであった。
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