極限まで進化した頂点者の異世界生活

紫銀

十四話奴隷解除

「海斗、大丈夫?」
「うん、大丈夫」
架菜には心配させたな。
「精製・解除」
鉄の傘を解除し、中の女の子達が怪我をしてないか確かめる。
「大丈夫?怪我はない?」
「はい・・・貴方は?」
「俺は黒羽海斗、君たち名前は?」
「私はセラ、この子達は狐の獣人がリィ、豹の方がシュリです」
魔族のセラはショートヘアの、銀髪に血の様に赤い双眸で、狐の獣人のリィはストレートの金髪に、青い目をしていて、豹の獣人のシュリは、俺と同じ黒髪のツインテールに黄色の双眸で、その目は猫の様な目をしている。
えっと、歳はセラが十三歳、リィとシュリが七歳か。
それにしても服ボロボロだな。どうしてだ?
「あの、何故私達を助けたのですか?」
何故・・・か。何故だろ、義妹達がいるからか?それだけじゃないな・・・女の子に手を上げていたからが一番の理由か?
「うーん分かんない、ただ助けたかったそれだけだよ」
うん、嘘は言ってない。ただ助けたかったそれだけで十分すぎる位だ。
「そんな・・・理由で・・・私達を・・・」
「そう、そんな理由で、セラたち家はどこ?」
「家は・・・ありません・・・捨てられました・・・」
家がないだって?捨てられた?これはまた家族が増えることになりそうだ。
優美さんとか捨て子は全員拾って育てる、とか言ってたし。
「じゃあ一緒に来な、家・・・宿もあるよ」
「えっ、一緒・・・に?」
「うん、セラ達は家族いないんだろ?じゃあ俺らが家族になってやる」
俺を育ててくれた優美さんと同じ用に、今度は俺が誰かを救う番だ。
家族がいないなら、家族になってやる。
「・・・すいません、私達は奴隷なので、ここから動けないんです、命令を無視するとこの奴隷の首輪がしまって私達は死ぬんです」
奴隷の首輪にはそんな効果があるのか、どうしたものか。
でも、服がボロボロの理由は分かった、今度何か買ってあげよう。
ん?ちょっと待て、首輪を消せばいいのか?
「ちょっと首輪を見せて?」
「あっ、はい」
セラの首を見せてもらうと、真っ黒な首輪が付けられている。
これ消滅者ケスモノで消せないか?
やってみるか。
消滅者ケスモノ・発動・消滅
消滅者ケスモノを発動すると、首輪は灰となり、消滅する。
「よし、これで大丈夫、リィ達もおいで、首輪をとってあげるから」
「えっ、嘘、どんな能力でも破壊できないはず・・・」
「どんな物にも絶対はないよ」
驚いた顔をするセラに返しながら、リィ達の首輪を消滅させる。
「警備隊の方々ここです、あのガキが私は何もしていないのに、急に暴行を・・・」
なんだ?あいつ、警備隊を呼んできたのか。首謀者のくせに俺に責任を全て押し付けるきだな。
「あいつ・・・ッ」
立ち上がろうとしたが、力が入らず、崩れ落ちる。
あれ?どうし・・・たんだ?
「海斗!」
そのまま、意識遠退いていく。
そして、意識は暗転した。



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