選ばれし100年の最弱剣士~100年前まで最強でしたが今や最弱採取係です~

海野藻屑

プロローグ

300年前、ある勇者によって封印された伝説の竜『ヘルヘイム』
それに殺された者は死後も成仏できず、永遠の虚無の世界をさまようことになると言う。それが今、四人の少女の目の前にいるのだ。

「レイ。あなた正直アレに勝てると思う?」

「あなた正気なの?ライ。あくまでも足止めよ。今は市民の避難が優先。」

「そうね。じゃあレイとユキは魔法で援護お願い。アタシとハルは近距離で行くよ!」

「「「OK!」」」

ライとハルはヘルヘイムの方へスキル「高速移動」をする。その二人を追うようにレイとユキの魔法が放たれる。

「ライ!目を狙うのです!」

「了解!」

跳躍スキルを使い、ライとハルはヘルヘイムの顔目掛けて剣を振る。
その瞬間、ヘルヘイムは咆哮し、直後地面から噴き出した黒い炎が二人を襲った。

「「うわぁあ!」」

二人とも後方へ飛ばされた。

ヘルヘイムの攻撃は終わらない。レイとユキの方を見ると、黒い炎のブレスを放った。

二人の防御魔法は呆気なく破られ、二人は吹き飛ばされた。

意識が朦朧とする中、四人の目には歩いてくる青年の姿が見えた。

「来ちゃ、ダメ…。」

ライの声を無視して青年は剣を抜き、四人へ掌を向ける。すると四人はみるみる回復していく。

「あとは任せろ。その代わり、100年間はお世話になる。」

誰一人、その言葉の意味を理解しなかった。

青年は一呼吸すると剣を構えた。

勝利の剣技フレイ・エスパーダ、発動!」

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