人違いで異世界に召喚されたが、その後美少女ハーレム状態になった件

あまたつ

第7話 起きたら美少女に膝枕をされていた件

 俺はゆっくりと目を開いた。
 暗かった視界がゆっくりと明るくなっていく。だんだんと目の前の光景がはっきりとしていき…。

「……ん?」

 目の前に写った光景は、ピンク一色だった。後頭部にはふかふかとした感触。

「あ!起きましたか!」

 次に視界に飛び込んできたのは美少女の顔だった。

 ……え~と、どういうことだ?

 寝起きで回りずらい思考をフル回転させた。そして、たどり着いた結果に、俺は叫びながら横に転がり、勢いそのままにすぐ立ち上がった。

「どおわあああああああああ!!」

 俺はルイに膝枕をされていた。
 後頭部に感じたあのふかふかとした感触は、ルイの膝だった。そして、ルイが身に付けていたピンク色の服だ。
 てことは、目の前に写っていたピンク色は服ということになる。でも、俺は仰向けに寝ていた。

 つまり、俺が見ていたのは……。

 ルイの胸というわけだ。

 ルイが、驚きの表情で俺を見てきた。

「どどど、どうしたんですか?!」

「どうしたもこうしたもあるか!」

 何とも思わないの!?ねえ!天然にも程があるっての!

 ルイはキョトンとした顔で俺を見ている。

 何だ?その私何かしましたか?的なリアクション。

 すると、ルイは何かを思い出したように立ち上がった。

「そうだ!翔太さん!シリアさんがセーフティールームで待ってます!」

 ルイに言われ、周りを見渡してから、今初めて気づいた。
 そう、ここはあの小屋ではなく、見知らぬ部屋だったのだ。

「ここはどこだ?」

 俺はルイに聞いた。

「ここですか?私の家の一室で、私の部屋です」

 ほうほう、なるほど。つまりここは、セーフティールームからアピアレンス球で空間を繋いだルイの部屋なのか…。

 って納得するわけないだろ!会って間もない男を自分の部屋に入れるか普通!?
 何か、いるのが恥ずかしくなってきたな。

 っていうか、まだ疑問は残ってる。

「なあルイ、そのシリアって誰だ?」

「ああ、シリアさんですか?先程セーフティールームに押し掛けてきた方ですよ」

 押し掛けてきたって……ああ、あいつか。

 俺を押し倒した挙げ句、胸で窒息死させようとして来た、あいつか。

「はあ、何か話すのが気まずいな…」

 俺はため息をつきながら、重い足取りで、ルイの部屋を出た。

『ガチャリ』

 扉を開けると、シリアというらしい美少女が、椅子に座っていた。

 俺が扉を開けた瞬間、顔をあげ、俺と視線が合った。
 顔はとても可愛く、背は中学生程しかなかった。半袖に短パンといった服装で、近所にいそうな子供のような格好だ。

 その背にしてはまあまあ胸があるんだよな…。

 俺はシリアを見るなり緊張してしまい、次の言葉を出すのが精一杯だった。

「ど、どうもっす」

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