噂の殺戮者に出会ったので死刑執行しますby死神
16 殺戮者-北上中(真実1)-
俺は神々の再降臨後の超常現象を総称して"神秘の復活"と呼んでいる。その理由は人類が神々に統治されて4年経ったある日に起こった事件が原因だ。
神々の再降臨から4年たっているので、俺は高校を卒業し、大学生になっている。
そして事件は起こった。その日の朝はいつもと変わることなく平穏だったはずだ、「はずだ」というのは俺もどこから事件が始まっていたのかわからないからだ。
「今日は、休みだからじっくりラノベでも読もう」
たまたまその日の講義は休みだったので、俺は部屋にこもって趣味に没頭する事にした。神々の再降臨が起きてまだ数年だというのに人類の適応力は凄まじいものだと、今の俺は思う。だからこそ神秘の復活も起きてしまったのだが…
3時間で小説を二冊読み終わった俺は一度休憩を取ることにした。
「ハァァ-面白かった」(ちょっと甘いものでも食べよう)
自室から出てリビングに行き、コーラとポテチを食いながら、俺は実に阿呆な事を考えていた。
「あいつらみたいに、俺にも何か異能みたいなものがあればなぁ」
この「あいつら」とは小説の主人公やその仲間達のことだ。そしてこのときの俺は、彼等のような特別な力が欲しかったらしい…だって元中二病患者だし…かっこいいんだからしょうがないじゃないか、憧れてしまうものは仕方がない…
「そういえば昔書いてたノートがどっかにあったはずだな」
もちろん黒歴史ノートの事です…探さないで!見ないで!そんな事を過去に向かって叫んでも届かないのはわかっているが、やはり恥ずかしい。30年たった今でも…
しばらく自室のクローゼットをごそごそとあさり、あの日の俺は見つけてしまう。
「あった、昔俺が書いた、黒れ…ゴホンッ中二…ゴホンッ…ノート、こんな所に仕舞ってたのか」
どうやら昔の俺は黒歴史と向き合う覚悟がないまま、ノートを見つけたらしい。クソッ「生涯封印!」って書いてある箱に入れたのに!そして、俺はノートを開いた…
「確かこのあたりに異能の設定があったはず」
設定とか言わないで欲しい。それは中二病の時の俺が楽しんで書いたものなのだから、「昔、封印されてしまった能力」とかもうちょっと表現方法あっただろうが!
回想中の殺戮者、だんだん黒歴史を取り戻しつつあるようだ。
そして過去の俺は「昔、封印されてしまった能力」のページを開いた。中二病の頃の俺はどんな異能を(妄想上で)使えたのだろうか?
「俺の異能は…『心に巣食う鬼』?…どんな異能なんだ?」
そこに書かれていたのは、謎の異能だった…いや単純すぎて逆にわからないのだろう。何せ俺にネーミングセンスなどは無いのだから。そう単純に考えればいいだけだ『心に巣食う鬼』即ち俺の心に巣食っている鬼だ。もっと簡単に言うと契約を交わした鬼を心に住まわせるということだ。
そして過去の俺がその内容を読み理解したとき、異変は起きた…
『久しいな、約束通り力を戻すために再契約…いや契約更新をしに来たか』
「ッ!」
突然の声に俺は驚いた。もちろん妄想の声ではない、現実だ。現実といっても姿形はどこにもない。何故ならやつは俺の心から語りかけているのだから。
「契約更新…だと?」
『そうだ、忘れたか?4年前、神々の再降臨が起きた際、お前は自身の異能…即ち俺との契約を神々に悟られないよう、お前は4年間俺を封印する契約をしたのだ。そして今、契約どうり封印を解いたということは、俺との契約を更新するのだろう?」
「…あ、あぁもちろんだ」
ここで断れば契約は破棄され、昔の俺は日常に戻るだろう。だが俺はそうはしなかった。何故なら力が…異能が欲しかったからだ。そして俺は一時の気まぐれで契約を更新したのだ。相手が誰かわかっていないというのに…
神々の再降臨から4年たっているので、俺は高校を卒業し、大学生になっている。
そして事件は起こった。その日の朝はいつもと変わることなく平穏だったはずだ、「はずだ」というのは俺もどこから事件が始まっていたのかわからないからだ。
「今日は、休みだからじっくりラノベでも読もう」
たまたまその日の講義は休みだったので、俺は部屋にこもって趣味に没頭する事にした。神々の再降臨が起きてまだ数年だというのに人類の適応力は凄まじいものだと、今の俺は思う。だからこそ神秘の復活も起きてしまったのだが…
3時間で小説を二冊読み終わった俺は一度休憩を取ることにした。
「ハァァ-面白かった」(ちょっと甘いものでも食べよう)
自室から出てリビングに行き、コーラとポテチを食いながら、俺は実に阿呆な事を考えていた。
「あいつらみたいに、俺にも何か異能みたいなものがあればなぁ」
この「あいつら」とは小説の主人公やその仲間達のことだ。そしてこのときの俺は、彼等のような特別な力が欲しかったらしい…だって元中二病患者だし…かっこいいんだからしょうがないじゃないか、憧れてしまうものは仕方がない…
「そういえば昔書いてたノートがどっかにあったはずだな」
もちろん黒歴史ノートの事です…探さないで!見ないで!そんな事を過去に向かって叫んでも届かないのはわかっているが、やはり恥ずかしい。30年たった今でも…
しばらく自室のクローゼットをごそごそとあさり、あの日の俺は見つけてしまう。
「あった、昔俺が書いた、黒れ…ゴホンッ中二…ゴホンッ…ノート、こんな所に仕舞ってたのか」
どうやら昔の俺は黒歴史と向き合う覚悟がないまま、ノートを見つけたらしい。クソッ「生涯封印!」って書いてある箱に入れたのに!そして、俺はノートを開いた…
「確かこのあたりに異能の設定があったはず」
設定とか言わないで欲しい。それは中二病の時の俺が楽しんで書いたものなのだから、「昔、封印されてしまった能力」とかもうちょっと表現方法あっただろうが!
回想中の殺戮者、だんだん黒歴史を取り戻しつつあるようだ。
そして過去の俺は「昔、封印されてしまった能力」のページを開いた。中二病の頃の俺はどんな異能を(妄想上で)使えたのだろうか?
「俺の異能は…『心に巣食う鬼』?…どんな異能なんだ?」
そこに書かれていたのは、謎の異能だった…いや単純すぎて逆にわからないのだろう。何せ俺にネーミングセンスなどは無いのだから。そう単純に考えればいいだけだ『心に巣食う鬼』即ち俺の心に巣食っている鬼だ。もっと簡単に言うと契約を交わした鬼を心に住まわせるということだ。
そして過去の俺がその内容を読み理解したとき、異変は起きた…
『久しいな、約束通り力を戻すために再契約…いや契約更新をしに来たか』
「ッ!」
突然の声に俺は驚いた。もちろん妄想の声ではない、現実だ。現実といっても姿形はどこにもない。何故ならやつは俺の心から語りかけているのだから。
「契約更新…だと?」
『そうだ、忘れたか?4年前、神々の再降臨が起きた際、お前は自身の異能…即ち俺との契約を神々に悟られないよう、お前は4年間俺を封印する契約をしたのだ。そして今、契約どうり封印を解いたということは、俺との契約を更新するのだろう?」
「…あ、あぁもちろんだ」
ここで断れば契約は破棄され、昔の俺は日常に戻るだろう。だが俺はそうはしなかった。何故なら力が…異能が欲しかったからだ。そして俺は一時の気まぐれで契約を更新したのだ。相手が誰かわかっていないというのに…
「ファンタジー」の人気作品
書籍化作品
-
-
29
-
-
755
-
-
125
-
-
59
-
-
0
-
-
549
-
-
353
-
-
35
-
-
127
コメント