女の子を助けたら いつの間にかハーレムが出来上がっていたんだが
79話 侮れないハーレム
先程の雪合戦により気絶した俺らは、保健室に運ばれた。
理子たちが運んでくれたらしい。
後で感謝しとかないとな・・・。
・・・なんて、悠長に言っている暇は、今の俺にはない。
なぜなら
保健室の先生「・・・♪」ギシ…
大和「・・・!?」ビクッ
保健室の先生により、俺が乗りかかられているからだ。
大和「ちょ・・・!なにしてんですか!?」
俺は思わず声を荒げる。
保健(ry「ふふ、怯えちゃって・・・かわいい♪」
保健室の先生は、俺のことを舐めまわすように見てきた。
一応言っておくが、保健室の先生は女性でごわす。
大和「・・・ってちょ!先生、これ解いてください!」
保健「だーめ。それしないと君、逃げるでしょ?」
俺の手は、縄でベッドに括りつけられていた。
大和「当たり前でしょう!?自分で何してるか分かってんですか!?」
保健「・・・そうだね、これは犯罪かもしれない。」
大和「分かってるならはやく解」
保健「でもね、私は君が諦められない。」
保健室の先生は、少し顔を近づけた。
保健「君が初めて来たときから、ずっと・・・。」
俺が・・・初めて保健室に来た時・・・?
俺は、ゆっくりとその時のことを思い出していた。
・・・あぁ、そうだ。
あれは、加奈と遊んでいる時。
高一の頃、一緒のクラスだった俺らは、その辺の小学生のように遊んでいた。
そしてあれは、鬼ごっこの時。
加奈が勢いあまって俺の背中を押した時、 その先にコンクリートの角があり、そこにぶつかった。
額が切れ、血が出ていた。
そうだ、その時加奈が「大和ぉ!いやぁ、死んじゃいやぁ!」なんて、子供っぽいことを言ってたんだっけ。
懐かしいなぁ・・・。
・・・そうだった。その時に初めてあの先生にあったんだ・・・。
そこまで思い出したとき、俺の意識は、元の場所に戻された。
保健室の先生が、俺に抱きついてきたからだ。
大和「っ!?!?」
保健「ん・・・大和くん、いい匂いがする・・・。」スンスン
本来、女性にこういうことをされたのなら興奮ものなのだろう。
が、シチュエーションがシチュエーションで全くだった。
ふと横を見ると、そこには奈緒の姿があった。
俺はすぐさまひらめき、まだ自由な足を花瓶の方へ近づけた。
そして
おもむろに蹴った。
ガッシャーン!
いい音を立てて花瓶が割れた。
奈緒「わあぁぁぁぁ!?」ガバッ
奈緒が勢いよく起きた。
奈緒「び、びっくりした・・・のです・・・。」
俺は顔だけ奈緒の方に向けた。
奈緒「・・・大和、先輩?」
俺は口パクでこう伝えた。
大和「た・す・け・て」パクパク
そこからは早かった。
意味を理解した奈緒が俺の方にまわり、俺に抱きついてきた先生を剥がした。
音でたまたま部屋に入ってきた理子により縄がほどかれた。
そして俺たちは、そそくさとその場を離れた。
その後の話だが、別に何も変わらなかった。
先生のことも、言ってないしな。
そんなわけで、俺らは貴重な1日を無駄にした。
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