夢日記

日々谷紺

映画「豪邸の少女と秘密の地下室」

夢を見ました。
私は役者で、少女でした。
映画のラストシーンを撮っている最中でした。

 私の演じる女の子は、絵を描くのがとっても大好きで、いつも白いチョークで黒いアスファルトに絵を描いていた。あまり、家の中にいるのは好きではなかった。お母さんは、私が言葉を話せるようになる前に死んだと父は言っていた。
 父は昼間に仕事か何かに出かけ、夜家に帰ると私に暴力をふるった。でも朝になると、力の抜けたような表情で、また出かける支度を始める。私の存在を忘れてしまっているかのように、無言だ。
 ところで、私の家はかなり大きい。広い庭があって、門から玄関までたどり着くのに少しばかり長いアスファルトの道を歩かなくてはならなかった。私はそのアスファルトにチョークで落書きをするのが好きなのだ。横断歩道の絵を描いたり、真ん中に白線を書き込んで小さな道路を作った。隅っこにゲジゲジや綿ぼこりの絵を描いた。奇妙な虫のような絵ばかり描いた。その落書きの事で父に怒られたことはなかったが、暴力は毎日受けていた。
 ある日、自分の家に地下室があることに初めて気が付いた。階段を降りて、最初にあるドアの隙間から、奇妙な臭いがした、虫の羽音のようなものが無数に重なっているのが聴こえた。

その次のシーン、ラストシーンを撮っている夢を見ました。
一生懸命走っていました。
足が痛くて、うまく走れず、何度も撮り直しをしていました。


20080519

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