異世界転移で無能の俺 ─眼のチートで成り上がる─

ユウ(ゲーム好き)

第13話 作戦勝ち

くそっどういくべきだ?シールドで身の安全は確保しているが、攻撃しても風で追い返される。不死鳥フェニックス戦で使った浮遊は剣が届くが問題がある。

このシールドは攻撃が届かないようにするだけだ。要するに、風によるダメージは受けないが風圧などは受けてしまう。浮遊を使っても風を使われ追い返されるだけだ。

落ち着け、弱点はどこかにある。あいつに隙があれば、攻撃をぶち当てることができる。俺は壁沿いを駆けていく。

理由は2つだ。
1つ目は弱点を見つけるため。
2つ目は相手を翻弄するため。

俺の敏捷性のステータスは完全に常人離れだ。難しくはないだろう。実際あいつは俺を見失った。俺はその隙をつき、


「貫け!氷柱!」


地面から氷が特大の氷柱へと形を成し奴に向かう。しかし、奴はそれに気付きまた空へと昇り風で破壊する。翻弄はできるが、やはり攻撃が当たるまでの時間が長く気づかれる。

鷲か、鷲の特徴そこに弱点はあるか?嘴?爪?眼?
そうだ!


「煌めけ!閃光!」


瞳の色をイエローにする。現れた閃光が奴の目の前で光る。そして、まともにくらった奴は地に落ちた。
そう鷲は目が良い。ドイツやスペインで視力が良いことを鷲の目というほどだ。

俺はその隙をつき、瞳の色をフロスティブルーにしてこのまま氷漬けにする。
しかし、奴は気づきまた空へと昇る。閃光をまともにくらったのに態勢を立て直そうとする辺りさすが幻獣というところか。

まぁそれは読んでいた、俺は既に浮遊能力を使い、待ち構えていた。これなら風は間に合わない。俺は斬ろうとするが奴は鋭い爪でそれを防ぐ。その後剣と爪のぶつかり合いが始まった。

カン!バシュ!

しかし、攻めているが奴も時々反撃する。なかなかに重く、まともに受けてると剣が壊れてしまいそうだ。

ビシッ!

すると、剣にひびが入る。すると、奴はその隙を見逃さなかった。鋭い爪は連撃を繰り出す。ひびはあちこちに入り広がっていく。折れるのはそれからすぐのことだった。剣はぼろぼろに粉砕した。

奴の口角が少し上がり笑みを浮かべたようにみえた。
勝ち誇っている。じゃあ教えてやるよ、その判断が間違いだってことをな!そして、奴の体は無数の氷柱が貫いた。

奴は血を吹き出しこちらに疑問の眼差しを浮かべている。教えてやろう。俺は右目の瞳の色をシアン、左目の瞳の色をラベンダーにしていたが、壊れた瞬間右目の瞳の色をロイヤルパープルにした。能力は念動力。

あの時壊れた氷柱を奴が油断した瞬間に念動力でぶちこんだ。俺の作戦勝ちということだ。俺は奴の体から魔石を剥ぎ取った。

これで転送装置が、


「ない。」


階段が現れただけだ。確か最下層には転送装置があると聞いたんだが。唾を飲み込み、疑問を抱えながら俺は階段を降りた。



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