3 LIFE

矢野こころ

平成4年。8月25日。



平成4年。8月25日。







残暑も残る、暑い時期に
がんばってワタシを
母親は産んでくれた。


やがて一歳になり二歳に
なっていく訳なんだけど
正直5歳までの記憶は
ワタシには全く無い。


5歳のワタシは父親と2人暮らし、
母親には5歳の内に2回ほど
会ったのを覚えてる。


警備員の仕事をしていた父親は
もちろん夜勤もあり、
職場の事務室に上司に内緒で
ワタシを泊まらせてはバレて怒られている
父親を静かに黙って見てた。


父親の同僚の人達とご飯に
連れてかれたワタシは
5歳ながらにマセてたんだろう、、


その場に居た大人の男に
密かに恋心を抱いたりもしていた。


ちゃんと通った保育園は
なんだか周りが子供に見えて、
みんなバカなんじゃないかって
ずっと思ってた。 


そんなワタシはどんどん
父親の同僚である大人の男性を
好きになり、キスすらしたいとも
本気で思ったりしてた。


でもさ、、


保育園に居て少しずつ分かったんだ。


ワタシが男性を好きになる事は
間違いなんだって。


初めて知ったんだ。



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