魔法学園の最強最弱者

寺さん

12話~黒髪の美少女~

「ガバッ」
突然夢から覚めた守はベッドから身を起こした。周りを少し見回すと守の両隣にサヤカと
ユイが寝ていた。

「こいつらずっと俺のことを.....」
ずっと守の看病をしていたのは部屋の中を見ればすぐに分かった。

守はサヤカとユイをベッドに寝かせ少し外に出てみた。

さて、あの夢は一体何なのだろうか?
昔、俺は実験されてたのか?
しかし、記憶をたどると、どうしても3.4年前ぐらいのことしか思い出せない。

「あの話は本当なのか.....?」
守はどうも信じきれなかった。
でも、信じるしかなかった。何故ならどうしても5年以上前のことが思い出せないからだ。

「誰か俺の過去を知るやつはいないのか?」
サヤカに聞いてみたいところだが、もし聞いたらまた強烈な頭痛を起こして倒れるかもしれない恐怖感があった。

「それほど俺の昔の記憶は知っちゃいけないのか?」改めて自分の存在の怖さに気づいた。「さてと.....これからどうするか.....」と立った瞬間いきなり後ろから目を隠された。

「だ~れだ?」
聞きなれない声だった。俺は動揺しながら目を隠してる犯人に正体を聞いた。
「だ.....誰だ?」焦りながら言うとその声の主は笑いながら手を離した。

「アハハハ、動揺しすぎ!やっぱ君カワイイね。」見るとその正体は細い脚にスラッとした体それにシャツ出ししたワイシャツの上を見ると何とも言えない胸のでかさ。
そして、顔はとても綺麗で何だかお嬢様って感じがする。髪の毛はユイよりも長く黒色だ

少し見とれるとすぐに我に帰り名前を聞いた。「あのー誰ですか?」
「私?私はアンネクラ―ツよ。よろしくね。」どうもよろしくと手を出そうとしたが
俺が聞きたいのはそっちじゃない!

「い、いや何で俺に話しかけたんですか?」

「私はねあなたが入学するずっと前からあなたのことを知ってるのよ。守くん?」

楽しい雰囲気が一気になくなった。
俺が入学する前から知っていた?!
どういうことだ?

「ふふふ、その様子だとまだあなたは自分の過去が分からないようね。まぁいずれ知ることだからあせることはないわよ。」

「オイ、あんたは俺の過去を知ってるんだな?」鋭い目付きで聞いた。

「ええ、知ってるわよ。けど私に自分の過去を知るのは早すぎね。まずは身近な人に自分の過去を教えてもらいなさい。それじゃ私はこの辺で」

呼び止めようとしたが恐らく何してもあれは
教えてくれなさそうだと察した。

「とりあえずサヤカに聞いてみるか.....」
俺は少し急ぎながら保健室に戻った。

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