転生先は異世界学園

猫宮&宮藤みほ

伝説の魔術メンバー集結(後編)

Dr.カプリは階段を走って降りていた。
後ろから声が聞こえる。
『逃がさない』
と声が聞こえる。
「っ、しつこすぎるだろ」
といい後ろを向かずに
銃を連射するが
追跡者はそれを全て見えない壁で防ぐ。
(こいつ・・・全て弾いた!?)
とカプリは内心焦りながら
階段の1番下にたどり着くとそのままの勢いで
走りドアを体当りするように開け
そのまま巨大研究室を突っ走った
(ここデカすぎるだろ)
と考えていると
不意に足がもつれ転んでしまう。
(しまっ・・)
急いで立ち上がろうとすると
後ろから
『手間取らせてくれたね
けどその抵抗ももう終わり』
という声が聞こえる。
その声はDr.カプリに絶望を与えるには
充分すぎる。
(くっ、ここまでか)
と思いカプリは
死を覚悟して目を閉じた。
しかしいつまで立っても痛みは
訪れなかった。
疑問に思いカプリが目を開けると
そこに1人の少女が立っていた。
その少女は長い黒髪でホルスターに
1つの銃を入れていた。
「カプリ逃げて」
とその少女は言った。
カプリはただ資料室のドアを
目指して走りながら思った。
(所長なら、あいつに勝てるかもしれない
だから今は逃げるしかない)と
カプリが無事逃げたのを確認すると
私は正面の少女を見る。
そこに立っていたのは
黒野凪咲だった。
しかしそれは凪咲ではなく
中身は魔王ということを
私は知っているからこう言った。
「あなたは誰」
それに対し目の前の凪咲を器にしている
魔王はこういう
『我が名は魔王アヴァロン
この娘は我が器としてとても
有能だ』
といいアヴァロンは
手を横に振る。
瞬間に私の近くを
風の刃が通る。
「わざわざ外すということは
警告か何かかしら?」
と私が言うと
『警告?バカをいうな
わざと外してやったのだ』
といいアヴァロンは
詠唱をせず
風の刃をいくつもこちらに飛ばす。
(1つ1つの威力は大したことないけど
食らったら面倒ね)
と思い避けながらアヴァロンに
向かい蹴りを放つ。
しかし次の瞬間には
少し離れた場所に立っているといった
ことの繰り返しだ。
「なら・・・これをくらえ」
といい私は能力を使用する
「創設者能力を使用!
我が敵を叩け巨人のハンマー」
途端に虚空に巨大な槌が出現し、
アヴァロンに向かって振り下ろされる
『ふむ、創設者の能力かだが
無駄だ』
といいアヴァロンは指を鳴らす
すると暴風が吹き荒れて槌は消え
私の体も吹き飛ばされる。
『その程度で我を倒そうなど無謀じゃな』
『まっ、そんな様子じゃ100回やっても
我には勝てんよ』
といい先へと進もうとする。
「誰が何回やっても勝てないって?」
という声が聞こえる。
アヴァロンがそちらを見ると
先程吹き飛ばした少女が無傷で
立ち上がっていた。
「どうやらよっぽど死にたいようだな」
という言葉と共に手から大量の風の刃を
生み出す。
しかし私はそれを全部よけそしてアヴァロンに
向かってFS80を向けて躊躇なく撃つ
そして弾丸は
アヴァロンではなく凪咲の
腰部分に付いた装置を破壊する
『なっ、しまった』
とアヴァロンは凪咲の顔で悔しそうな顔をする
「なるほどねーその機械で
風の魔法の位置とかを計算してそれを修正することにより発生させてたって
事かしらね」
という
『くそ、こうなったら貴様は
絶対に許さぬぞ』
といいアヴァロンは腰に付いていた機械を
投げ捨て
『魔装化!!』
と叫ぶ
次の瞬間、
凪咲の影が蠢き
アヴァロンごと凪咲を包み込む
「何をするつもり?」
といいながら私は身構える
次の瞬間影の繭は弾けた。
しかし中には誰の姿もなく私は銃を構えながら
その繭に近づいた次の瞬間
私は咄嗟に後ろにとんだ
しかし次の瞬間に
横からの衝撃が私を襲った。
「あぐ、」
私の体が床を転がってゆく
『あの機械を壊したところで
我は倒されぬぞ』
と声が聞こえる。
私がそちらに目を向けると
先程とは違い黒い鎧を纏った凪咲アヴァロン
立っていた。
(スピードが上がって・・・)
と私は思いながら立ち上がる。
『ふむ、まだ立つかだが無意味』
とアヴァロンの姿が消え、
そして同時に
痛みと共に私の体がまた吹っ飛ぶ。
「がっ、」
という声が私の口から出る。
『止めだ』
とアヴァロンはいい
次の瞬間、
アヴァロンの姿が掻き消える
と同時に
全方向から衝撃が私を
襲い私の体が中を舞って
床へと落ちる
そんな私を見てアヴァロンは
『ふんこの程度かなら
とっとと死んどけ』
という言葉と共に私の頭に
アヴァロンの蹴りが振り下ろされる
そんな中私は
(せめてまほやみんなを守らなくちゃ)
と思っていたしかし
もう既に体はボロボロになり
指の1本も動かすことはできなかった。
(誰か・・助けて・・)
とそこまで言うと私の意識は
途絶えた。
そして同時に意識を失ったみほの
頭にアヴァロンは足を振り下ろす。
しかしその足が届く前にアヴァロンは
吹き飛んだ。
炎の爆発により・・・・・・・
「全くまだまだ探偵としても
魔術結社の団長としても未熟じゃのう」
という声とともにみほを守るかのように
火柱が立つそして
その火柱の中から現れたのは
妖狐三倉だった
「残念じゃがこの娘は死なせんよ」
といい三倉はアヴァロンに向き直る
『邪魔をするな女狐』
とアヴァロンはいう
「残念じゃがそれはできぬのー
あとお主さっさとその体から出て
逃げた方が良いぞ?
じゃないとウチの社長に殺されるぞ・・・・・・・・・?」
と三倉はそこまで言うとアヴァロンの後ろに視線を送りこう言った。
「そうじゃろうカケル」
それと共にアヴァロンの後ろから声が
聞こえる
「ああそうだな
アヴァロンだっけか?
お前、俺の妹を良くも
ボコボコにしてくれたな?」
アヴァロンが振り返るとそこには
8人の人間がいた。
そしてその真ん中の髪を後ろで結んだ
男が前に出てこう言った。
「よくも俺の妹をボロボロにしてくれたな
とりあえずてめぇは殺す
絶対に殺してやるよ
だからとっととその子の体ん中から
出てこいさもないと」
『ど、どうすると言うんだね?』
とアヴァロンは動揺しながら言う
なぜなら目の前の男からは
膨大な殺気のオーラが出ていたからだ。
(な、なんだこの男ダメだ勝てるわけが
こうなったら)
とアヴァロンは考えを行動に移す
アヴァロンは凪咲の体から
離脱した。
そして凪咲の体は力を失い
倒れる。
しかし凪咲の体を引き寄せた
者がいた。
その男は凪咲に銃を突きつけ
「動いたらこの女を殺す!」
と言った。
まあつまりはアヴァロンである。
それに対して宮藤カケルが取った行動は
簡単である
相手が認識出来ないスピードで
顔面を殴り
怯んだ瞬間に
凪咲をアヴァロンの腕から奪い
メンバーに預けるということを
当たり前の如くやった
この間わずか1秒程度であった。
「な、馬鹿な」
とアヴァロンが口から血を吹き出しながら言う
さて、とカケルはアヴァロンの方を
振り返る
たったそれだけの動作に
アヴァロンはビクつく
そんなアヴァロンに
カケルは
「お前、覚悟出来てるよな」
といい拳を握りアヴァロンの
元へと走る。
「くっ舐めるなー」
といいアヴァロンは咄嗟に
拳を突き出す。
しかしカケルはそれをすんなりと避けて
アヴァロンへと拳を何度も叩き込む
ゴンドンガンバンギンドンガングジャ!!!!!!ととても原始的かつ暴力的な音が
連続した。
そして妹をボロボロにしたやつを
半殺しぐらいの勢いで殴りまくっている
カケルを見た一同(みほは気絶しているので除く)
はこう思った
宮藤みほに傷を付けた奴って毎回こうなるから可愛そうだなーと
そしてこの魔王降臨の事件は幕を閉じた。
ー伝説の魔術メンバー集結(後編終)ー

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