氷炎騎士の騎校生活(スクールライフ)

真木 輝

イルバーナ帝国④

「ふぅーっ」

秋風は、部屋に案内され

そのままベッドに飛び込んだ

パーティーのアウェイ感からの疲れだ

「・・・このまま寝たい」

その時、トントンとノックをする音が聞こえた

「はい」

秋風は素早くベッドから立ち上がった

「失礼いたします、秋風様、お風呂の用意ができました」

時刻はすでに9時をすぎている

「わかりました、今行きます」

そう言うと秋風は部屋を見回して荷物を探す

荷物は着いた時に使用人たちが運んでくれたようだ

それにしても・・・・

「広いな・・・」

「この部屋だけで、うちの家の部屋何部屋分だよ」

「というか・・・・・・・」

「なんか、えらく女の子っぽい部屋だな」

そう、家具は女性が使うようなものばかりだ、とても客室とは思えない

「まぁ、女性陣の趣味かな?」

秋風はあまり気にせず、荷物から着替えを取り出して

部屋を出た

大浴場までは、使用人の案内でたどり着いた

たどり着いたと言うほどだ

相当な広さだ

「まじかよ・・・」

秋風は大浴場の入り口を開けて、唖然とした

「ここは脱衣所なのか?」

「もう全部スケールが違いすぎる」

驚きを隠せないまま、秋風は服を脱ぎ

しっかり整えてから、大浴場の中のドアを開けた

「・・・・・」

もはや言葉が出ない

デカすぎる

客室よりも広いぞ

「・・・・・」

言葉が出ないまま、秋風は浴槽に向かった

湯加減もちょうどよく、設備も充実している

「こんな豪華な風呂は久しぶりだな」

秋風はボソボソ言いながら、ひとときの休息を堪能していた

その時

ガシャ

浴槽のドアが開く音がした

「ウルカお姉様、エル、先に入ってるわよ」

そう、ドアを開けて中に入ってきたのはアリスだ

「・・・・・・・」

「・・・・・・・」

お互い目があい、現実が受け止められず固まった

「や、やぁ、アリス、いい湯だね・・・」

「『シルバ・ウルフ』」

アリスは銃剣を空間から取り出した

「ちょ、ちょちょちょ、ちょっと待つんだアリス誤解だ」

秋風は後退しながら身構える

「あなたのその"モツ"ごと消し飛ばしてあげるわ」

「やめてくれ!これは大事なものなんだ!」

「問答無用!」

アリスが引き金に手をかけようとしたその時

「アリス〜、何かあったの〜?」

ウルカが声をかけて、ドアノブに手をかけようとした

「ま、まずいわ」

アリスは銃剣をしまい、秋風の元へ走りだした

「メロンが二つ・・・」

秋風の前には大きなメロンが二つ揺れていた

「秋風、奥の角の方に移動して!」

アリスは勢いよく、浴槽に飛び込み、秋風を奥の方へ押していく

その瞬間、ちょうどウルカとエルが入ってきた




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