邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第三百四十話 失態を犯す

8章 復活儀式


「ん……スライムと…戯れてるだけ……」
「この惨状は何!?これは戯れてるとは言わないわ!」

部屋の中には巨大化したメルに体ごと沈み込み、頭のみを外に出しているネムがいた。

『いや、でもそれその状態で言われても何も響かないよね』

そのネムを叱りながらもひたすらに手でシルと己の従魔をもふもふしているフェリアにクトゥルフがツッコミを入れる。
シグレは頭に手を当ててため息をつくと、メルの体を縮小させ、内部に埋まっていた半裸のネムを取り出した。

「まったく、男の子とはいえ少しは慎みを持ってくださいね」
「わかった……でも、スライムは至福の生物………」
「ああ、ネムがイケナイ扉を…」
『正直どっちもどっちだと思う』
『人の業とは深いものだな……』
『片やケモノ好きケモナーどころかもっと深い領域だし、片やなんだろうが溶かす粘液風呂に全身で浸かりに行く少年。なにこれ?』
『なんか……ある意味人って我々より恐ろしい時あるよな……』
『何を今更、人間という種族が生まれてきたときから分かり切っていたことではないか、魔術神よ』
「………受付、行きましょうか」

「ありがとうございました!」
「あり…がとう……スライム…また…おねがい…」

その後、受付で部屋の鍵を返却したシグレは、冒険者ギルドの門の前で二人と別れた。
ちなみに、借りた部屋は当然のごとく従魔の抜け毛で散らかってケモノ臭かったり、メルの粘液が飛び散っていたりしたが、それらは全て二人との会話中にシグレがスキルと魔術により清掃しているためあれだけのことをやらかしても後でギルドに苦情を言われる可能性は皆無である。

そして、去っていく二人を見届け、自分も冒険者ギルドから出て行こうとしたとき、不意にシグレの足が止まった。

「……あっ」
『え、ちょっと待って何その声、君がやるとすっごい怖いんだけど!?まさかどっかに魔術書置いてきたり人間なら虐殺できるような超生物でも放置してないよね!?ないよね!?』
『普通なら妄想で片付けられる単語が妙に事実めいて聞こえるな……』
「流石にそんなことはしてませんよ……たただ……」
『ただ、なんだ?契約者よ』
「いや、もふもふと粘液の加護をそれぞれに与えたので、将来何か問題起こしそうだな…と」
『ひ、否定できない…』
『何もなかった。いいね?』
『アッハイ』
『そのうち軍団とか作ってそう……』
「大丈夫ですよ。きっとね……」

そんなことを話しながら、シグレは飛翔し、目的地へと向かっていた。



二人組の少女といったな、あれは嘘だ。
本当はもふもふフェチのドジっ娘少女と粘液趣味の男の娘の二人組だったのさ!

そう言えば新元号が発表されましたね。
新元号が始まる五月一日までにPV20万達成出来たらいいなぁ……(編集時現在19万、皆様ありがとうございます!)

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