邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第三百三十話 いつもの絶叫

8章 復活儀式


「ということがありまして」
「つまり、要約すると未解放エリアのモンスターを絶滅する勢いで狩ってきたと」
「生態系には異常が起きないようにしてますよ?」
「そういうことじゃないのよ……ちょっとお金下ろしてくるから待っててくれる?」「わかりました」

そういうとエレナは狩りによって手に入れた素材を売却しに来ていた初心者と思しき者達の素材の買取を素早く済ませ、自らの店を臨時に休業させて戻ってきた。

「待たせたわね。はいこれ、前回までの支払い。これで問題は無いわ。それで?今日は何をしに来たの?」
「もうご自分で分かっているでしょう?」
「素材を売りに来たのね……」

そう言ったエレナはエレナは諦めたとばかりに己がたった今口にした言葉とは掛け離れた表情をしていた。
美しい金の髪は垂れ下がり、伏せられた翡翠の瞳からは光が消えている。
どこか達観した僧のようなオーラを漂わせつつ、金への貪欲さをその瞳に宿したまま、エレナは手を差し出してくる。

「ええ、その通りです。いくつ買取をオススメしたいものがありまして」
「それじゃあ、売りたいものを見せてもらえるかしら?」
「了解です」

そう言ってシグレはアイテムボックスの中にあるレア度の低いアイテムを選択し、エレナとの交渉欄にセットした。

「………………」

その瞬間、いつも通りにエレナの体が硬直した。
なんとか笑みを浮かべていた顔は凍りついたかのように硬直し、システムメニューを操作していた指先はピクリとも動かない。

「どうしました?」
「…………………………………………」

もはや恒例行事となったエレナの硬直は今回が最も長く、約十分もの間エレナはシステムメニューの取引画面を開いたまま硬直していた。 

閑話休題そんなことはおいておいて

「……あなたねぇ……毎回言っているけれども、もうちょっと自重してくれないかしら?」
「いえ、これでも市場に出していい程度の素材しかお渡ししておりませんが?」
「そういう話じゃないのよ!そもそも何よこれ!蜥蜴人リザードマンやら精霊狼エレメントウルフなんてどこにいるのよ!珊瑚の丘や霧氷渓谷の先でさえ出て来てないのに、どこから持って来たのこの素材たちは!それにこの量!せっかく私が頑張って稼いでこれまでの支払いを捻出したっていうのに!またあなたへの支払いが増えるじゃない!」

シグレが顔を赤くしてぽかぽかとシグレを殴りつつ愚痴を吐き出すエレナをなだめるのに、さらに時間を要したのだった。



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