邪神と一緒にVRMMO 〜邪神と自由に生きていく〜

クロシヲ

第二百八十話 昇る死神

8章 復活儀式


「それでは説明させていただきます。まず、この方は旧支配者の一柱たるクァチル・ウタウス様です。ああ、名前の方は『塵を踏むもの』の名の方が有名ですかね?」

「ああ、あの」
「どこかで知り合っていたのですか?」
「いや、見た覚えも聞いた覚えもない。この者のことはな」

妙に納得したような表情で頷いたアルカードに対し疑問を抱いたシグレはクァチル・ウタウスに質問し、それを否定されて困惑するがそれにアルカードが答えを返した。

「いえ、数億年ほど前にたまたま見つけた魔導書でその名前を読んだ覚えがありましてね」

「カルナマゴスの遺言はこちらで回収したはず……となると、全く新しい魔導書ですかね?」
「その通り、私が発見し、読んだ本の名は
旧支配者の黙示録アポカリプス・オブ・グレート・オールド・ワン』。全ての・・・旧支配者・・・・を喚ぶ、最悪にして最高の遺物。神の呪いがなければ、私はその時点で死亡どころか消滅していたことでしょう」

そう言ってアルカードが懐から取り出したのは、角を銀の装丁が覆い、それ以外の箇所は染みも汚れも何一つなく、光を吸い込むかのように真っ黒な黒革で形作られ、表紙と思われる場所には複雑奇怪な言語が金色に輝いていた。

シグレ手渡された書物の、複雑怪奇な言語で描かれたタイトルと思しきところを指でなぞると、手の中の本が震えだした。

『Λafns nuns Wgδug Gdocglλds!s』

そう書かれた金文字は光を発し、シグレの脳内に濁流のように情報が流れ込む。

ー権能による古代神語学の翻訳を開始……成功しましたー
ー秘匿暗号を検知、翻訳しますか?ー
ーY/Nー
ーYー
ー……翻訳完了。暗号の解読が可能になりますー
ー解神を取得しましたー
ー《解神》を取得しましたー
ー解神に万能言語が統合されましたー
ー解神が能神万理ホール・クリエイションに統合されましたー
ー魔導書「Λafns nuns Wgδug Gdocglλds!s旧支配者の黙示録」が解読可能になりましたー

「なんですかこれ……」
「ふむ、ああ、これか、旧支配者われわれを封印した旧神共が書いた本だな。何かの預言書らしいが……私は封印されたためあまり知らん。クトゥルフも同じだろう」
『そうだね。存在を知ってる程度かな』
『旧神……何を考えているのかわからん連中だ。読む時は気をつけろ』

そんな話をした後に、シグレはアルカードに向き直った。

「さて、悪足掻きを始めましょうか」

そんなふうに気安く告げるシグレは、静かに笑っていた。



Fictionalizer作家紹介
今回は、つい最近Fictionalizerに入ってきた新人さんことらーあわさん!

作品名
月の光が差す時に俺はまた空を見上げ泣き笑う
(通称 ツキヒカ)

ジャンルSF

先の読めないワクワクするようなストーリー。

主人公の強さ

独特な世界観

笑い要素あり、泣ける要素あり

って感じ

ということでした。
SF……敵や、1位を死守せんと……
というわけで読んでみてください

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